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また深く息を吸うために

ああ、年度末すら明けてしまった。

3月末ギリギリまで公私共に立て込んでいて、自分でもよく乗り越えたものだと思っている。スケジュールは詰め詰めで、心も揺さぶられ、隙間時間は夜更かしして作っていた。おかげで寝不足だったので、ヘルシーな生活とはどうにも言えなかった。

早くここを越えてしまいたいという思いと同じくらい、「越えたとて、また新しい次のヘビーが待つだけだ」感が胸にずっとあった。すっきりさっぱり次に行けたらいいのだけれど、本業におけるここからの目まぐるしさを思うと正直息が苦しくなる。

無理やりエンジンをかけるスキルを持っている。なんにでも発揮できるわけではないが、鬱屈とした気持ちにラップのような膜を張れば、ネガティヴに気が付いていない顔で行動を起こせる。ただ「手間がかかって面倒くさい」レベルのものには大いに効くが、気力自体沈んでしまっているときの状態起こしは難しい。ホルモンバランスが邪魔をする時期はなおさらに。

待つしかない。「なにもかも忘れて眠りたい」モードを脱して、次を考えられるようになるまで待つしかない。きらきらした新年度ダッシュができなくともなんとかなる。そのうちちゃんと火が点る、そうやってやってきたのだから。

ああ、私、たくさん走ったなあ。
自分では想像できなかったところまで来てしまった。それはそれでよかった。こんな自分になっているなんて、10年前の私が聞いたらなんというだろう。傷つけまいと思っても、傷つけてしまう人がいる。そうして私も傷ついている。けれどちゃんと進んできた。次の一歩を考えることすら気後れするような今みたいな瞬間だって、無駄ではない。

また新しい日が始まる。透き通るような、清爽としたスタートを求めなくてもいい。お風呂に湯を張り、キャンドルで部屋を照らして、好きなドラマをぼーっと観ればいい。私はいまの私のままで。癒しの夜を通り抜けてゆく。

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