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北斗星1・2号(2000年代・JR北海道編成、完全個室化後)を組む

まずは、自分が乗ったこともあり思い入れのある、1998年以降からの完全個室化後の北斗星1・2号の整備を進めます。


簡単な解説

北斗星1・2号はJR北海道が担当していましたが、1989年から続いた青函トンネルブームが落ち着いてきたところで、個室の要望に応える形で個室化を進めていきました。

まずは1991年にオハ14からオールソロのオハネ25-550、オールデュエットのオハネ25-560への改造が行われ、それぞれ4・5号車に組み込まれました。
その後はしばらくの間、1〜3号車と11号車が開放B寝台、4〜6、8〜10号車が個室車という編成で運用されますが、1997年になると1号車と11号車の開放B寝台がコンパートメント化されました。
続けて1997年〜1998年にかけてオハネ25からデュエットへの改造を実施。1年に2両で計4両が改造され、1・2号に順次組み込まれました。

こうして、1998年2月には1号車〜11号車まですべての車両の完全個室化が完了しました。この完全個室化のあたりまでがまさに北斗星の最盛期だったのではないかなと思います。

その後、北斗星1・2号は2008年3月のダイヤ改正前までJR北海道編成として運用されましたが、ダイヤ改正で北斗星が1往復に縮小されることを期に、1編成内でJR北海道とJR東日本で分けて担当することになったため、純粋なJR北海道編成は消滅しました。

編成例

北斗星1・2号 JR北海道編成 @パーミル

完全個室化がなされた1998年以降の北斗星1・2号の編成は以下のようになります。2008年3月までほぼ変わらずこの編成で運用されていました。
なお、オハネ25-560、オハネ25-550とコンパートメント車のオハネフ25-0には余剰がなかったため、検査の間は2号車や11号車に開放B寝台車が連結されることがあったようです。

北斗星1・2号(1998年2月〜2008年3月)

全てJR北海道の札幌運転所(札サウ)所属車で組成されていました。
進行方向は、1号車側が上野、函館方面、電源車側が青森、札幌方面となり、青森から函館間は進行方向が逆になりました。

  1. オハネフ25-0:Bコンパートメント

  2. オハネ25-560:デュエット

  3. オハネ25-560:デュエット

  4. オハネ25-560:デュエット

  5. オハネ25-550:ソロ

  6. スハネ25-500:ロビー・ソロ

  7. スシ24-500:食堂車

  8. オロネ25-500:ツインデラックス

  9. オロハネ25-550:ロイヤル・ソロ

  10. オロハネ25-550:ロイヤル・デュエット

  11. オハネフ25-0:Bコンパートメント

  12. カニ25-500:電源車
    ※電源車はマニ24-502の場合もあり

参考:北斗星1・2号(1991年~1997年)

最初に4、5号車を個室化した時の編成が以下になります。
4号車がデュエット(561or562)、5号車がソロ(551or552)です。

  1. オハネフ25-0:開放B寝台

  2. オハネ25-0 / 100:開放B寝台

  3. オハネ25-0 / 100:開放B寝台

  4. オハネ25-560:デュエット

  5. オハネ25-550:ソロ

  6. スハネ25-500:ロビー・ソロ

  7. スシ24-500:食堂車

  8. オロネ25-500:ツインデラックス

  9. オロハネ25-550:ロイヤル・ソロ

  10. オロハネ25-550:ロイヤル・デュエット

  11. オハネフ25-0:開放B寝台

  12. カニ25-500:電源車
    ※電源車はマニ24-502の場合もあり

その後は前述の通り、1997年からまず11号車がコンパートメント車に代わり、続けて1号車がコンパートメント車になりました。
その後、1998年にかけて3号車、2号車の順番で開放B寝台車と入れ替わる形でデュエットに置き換えられました。

閑話休題:北斗星1・2号(1991年〜1997年)をNゲージで再現するには?
Nゲージでこの時代の編成をピンポイントにセット化したことはないと思うので、再現するのであればTOMIXの「北斗星1・2号」をベースに「北海道仕様」「北海道仕様II」「混成編成」あたりからオハネ25-560やオハネ25-550を持ってきて1・2号のB寝台車と入れ替えて再現する形になります。

北斗星3・4号セットの場合は、時代設定こそ北斗星1・2号のセットと同時期ですが、全室ロビーカーとオハネ24-500やオハネフ24-500は1・2号の運用には入っていないので、ベースにするには車両の入れ替えが少し面倒です。
6号車をスハネ25-500へ(ただしトイレ窓ありは1・2号にしかない…)、11号車をオハネフ25へ入れ替えるのと、1両足りないオハネ25をどこからか調達してくる必要があるので、1・2号のセットをベースにする場合よりはるかに難易度が高いです。

北斗星1・2号(全個室化後)の組成

今回、Nゲージでは北斗星1・2号(完全個室化後)を以下の車番で編成することにしました。
TOMIXの北海道仕様IIセットをベースに、混成編成や北斗星1・2号、北斗星3・4号のセットから組成します。

北斗星1・2号(全個室化後)の編成図

この編成における特定車番の車両は、「★」のマークがついている、6、7、8、10号車になりました。4、5号車は北海道仕様IIからでも良かったのですが、スハネ25-503と合わせて混成編成Bのものを使いました。

1号車:オハネフ25-2 Bコ

オハネフ25-2 通路側にコンパートメントの扉を追加

92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
Bコンパートメント車。1997.3.12改造。
模型にない、コンパートメントの扉は自作、はしごは銀河モデルで再現。

2号車:オハネ25-561 B2

オハネ25-561 寝台側のトイレ窓は一つ

92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
オールデュエットのB寝台車。1991.10.8改造。種車はオハ14-527。

3号車:オハネ25-563 B2

オハネ25-563 種車が違うので561/562とは通路側の窓配置が違う

92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
オールデュエットのB寝台車。1997.9.27改造。種車はオハネ25-241。

4号車:オハネ25-566 B2

オハネ25-566 種車が違うので561/562とは通路側の窓配置が違う

92563 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)増結セットB
オールデュエットのB寝台車。1998.2.25改造。種車はオハネ25-240。

5号車:オハネ25-551 B1

オハネ25-551 デッキ側に車掌室が設置されている

92563 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)増結セットB
オールソロのB寝台車。1991.8.15改造。種車はオハ14-502。

6号車:スハネ25-503 B1・ロビー ★

スハネ25-503 ロビーの大窓が特徴

92563 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)増結セットB
ロビー・ソロ合造車。1989.4.1改造。種車はオハネ14-515。
ロビー大窓の姿を再現。特定車番。

7号車:スシ24-508 食堂車 ★

スシ24-508 アルコン帯で内装も他よりも豪華だった

98656 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星3・4号・JR北海道仕様)基本セット
食堂車「グランシャリオ」。1989.6.28改造。種車はサシ481-50。
アルコン帯の姿を再現。特定車番。

8号車:オロネ25-551 A2 ★

オロネ25-551 2階建ての姿が特徴的

98677 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星1・2号)増結セット
ツインデラックス。1989.6.26改造。種車はオハネ14-514。
2階建てになっている姿を再現。特定車番。

9号車:オロハネ25-556 SA1・B1

オロハネ25-556 ロイヤルとデュエットの扉の色が同じ

92786 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)増結セット
ロイヤル・ソロ合造車。1990.8.7改造。種車はオハネ14-503。

10号車:オロハネ25-553 SA1・B2 ★

オロハネ25-553 ロイヤル個室の窓が554以降と比べて小さい。ロイヤルの扉が茶色

92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
ロイヤル・デュエット合造車。1988.4.9改造。種車はオハネ25-9。
ロイヤル小窓、アルコン帯、トイレ窓なしで再現。特定車番。

11号車:オハネフ25-8 Bコ

オハネフ25-8 通路側にコンパートメントの扉を追加

92786 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)増結セット
Bコンパートメント車。1997.5.12改造。
模型にない、コンパートメントの扉は自作、はしごは銀河モデルで再現。

12号車:カニ24-502 電源車

カニ24-502 JR北海道の電源車は原型のまま

92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット
電源車。1987.3.21改造。種車はカニ24-19。
荷物室ドア金帯なし、マイクロスカートがない姿を再現。

組成のポイント

スハネ25-503 TOMIXだと混成Bにしか無いレア車

私が乗車したときの写真から特定できた6号車の半室ロビーカー・スハネ25-503と10号車ロイヤル・デュエットのオロハネ25-553を軸に、食堂車とツインデラックスを特定車番にし、あとは適当な番号で組成してみました。

他にも、カニ24もマイクロスカートの501とか組み込むこともできましたが、夢空間編成に回しているので普通のカニにしています。
かえって、特定車番が集まりすぎなくて良くなった…ような気がします。

北斗星1・2号(完全個室化後)を再現するには?

新TNカプラーJC6387の登場により旧製品のオハネフ25-2でもかなり精悍な顔立ちに

北斗星1・2号を手っ取り早く組む場合は、「98835 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)基本セット」と「98836 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)増結セット」を組み合わせます。

JR東日本編成の場合、基本セット+増結セット+単品数両という形で12両を揃えますが、JR北海道のB寝台車はJR東日本とは少し仕様が異なるところがあるためか単品販売が無く、基本的には基本セットと増結セットで12両揃うようになっています。
2023年11月に最新仕様として発売されたばかりですので、今であればこちらを新品購入することも可能です。オハネフの雨樋が追加されたり、オロネのトイレ窓が埋められていたり、車端部手すりがリファインされたり、オハネフやオロネの帯モールドが印刷に変わったり、かなり良くなっていますのでお勧めです。

また、この最新仕様が出る前のセットが「92806 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)基本セット」と「92786 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)増結セット」になります。
こちらは最新仕様が出たことで手放す人が多く、中古市場にも多く見られるようになりました。セット内の車両構成も大型ベンチクーラーのついた食堂車以外は同じです。
仕様としては、大きなところではB寝台の寝台梯子やオハネフの中間車用幌が付属しておらず、オロネにトイレ窓があったり幌枠が簡略化されているなど造形についても一世代前のものにはなっていますが、ボディマウントTNカプラーには対応していますので、細かなアップデートを気にしない方であれば、安価に手に入るためお勧めできます。

今の時点では、新品か中古かに関わらず在庫という意味でも入手しやすく一番再現しやすい編成であると思われます。

余談1:内装再現は資料探しが大変だった

今回、内装表現を自作するにあたって一番大変だったのは、作ることよりも「資料を探して特定していく」作業でした。

オロハネ25-556の車両中央にあるメンテナンスハッチとロイヤル個室ドア

2008年3月のダイヤ改正で早々に廃車になってしまった関係で、JR北海道車の中でも7〜12号車に関する資料が少なく、再現するのはとても大変でした。JR東日本車や、混成編成の写真はふんだんに見つかりますが、JR北海道車は本当に数が少なくて…
多くの写真や資料を見比べながら特定していく作業は楽しくもありましたが、なかなか骨の折れる作業でした。

オロネ25-551の室内テレビとパンフ入れ。テレビはモールド表現されていて驚いた

私自身は、クーラーのキセやHゴムの色にはそこまでこだわりがないのですが、この内装再現についてはそれぞれの車両の特徴を再現できた、自作ならではの結構頑張れたポイントかなと思います。

スシ24-508のステンドグラス表現。仕切り2箇所と通路で3つあるがそれぞれ柄が違う

個人的に特に気に入っているところは、やはり改造時期や種車によって微妙に違う各車両の廊下側の表現、特にメンテナンスハッチの再現や、ドアノブ形状の違い、色味の微妙な違いなどは満足しています。
あとは食堂車のステンドグラス再現と、ロビーの再現もとても気に入っています。

余談2:北海道編成リニューアル再販!

2023年10月に、北斗星1・2号の完全個室化後編成がTOMIXからリニューアル販売されることになりました!ちょうど整備が終わったタイミングで、何ということでしょう…
まぁ、1年かけてゆっくり整備していたので仕方なし、ですね。

目玉車両

目玉は、なんと言っても初の模型化となる大型ベンチ付きのスシ24-503と、JR北海道車のオハネフ念願の雨樋再現、ジャンパ栓精密再現の新TNカプラー、各クーラーの再現でしょうか。
その他、細かい所もリファインされているようです。

特定車番

特定車番は、オロネ25-501(小窓)、スシ24-503(大型ベンチ付)の2両がアナウンスされています。オロネ25-501については、待望のトイレ窓がない姿になるようなので、完全個室化後の8号車オロネが適正化されることになります。
また、明言されていないものの、

●オロハネ25-550形、スハネ25-500形は帯の細い車両を再現

https://www.tomytec.co.jp/tomix/products/n/98835.html

という公式サイト上の表現から、オロハネ25-553(アルコン帯、ロイヤル小窓)、スハネ25-501(アルコン帯変更後)も特定車番でセットに含まれると思われます。
なお、この2両と小窓のオロネ25-501については、もともと北海道IIに含まれていたので、今回はリニューアルという形になります。

これでJR北海道車の特定車番で再現されていないのは、残すところオロハネ25-555とオハネフ25-216ぐらいでしょうか。もしかすると少し先の未来で「JR北海道仕様 増結B」などといった形で実現するのかもしれないですね。。
ただ、増結にはスハネが無いので、スハネ25-503が再版されるとすれば混成編成リニューアルの時になるのかもしれません…

同時発売されるDD51とEF81は?

合わせて発売されるDD51も結構リファインされるみたいなので、こちらは北斗星を集めている方であれば間違いなく「買い」かと思います。うちも2編成分の4両しかないため、今回は2両買い足そうと思います。
EF81北斗星色の方は、Hゴムが黒のタイプのM13モーター化という立ち位置なのですが、旧製品9126と比べてダミーカプラーになってライトが明るくなる以外どこか変わるのかな?ぐらいなので、付属するナンバーで気になるものがあれば買ってもいいかな…といった感じです。うちには81(お召塗装)、95(レインボー)、97、98、133と既に5両あるので悩みどころです。

買ったらどの車両を入れ替えるのか

今回色々整備しましたが、オハネフ2両とオロハネ25-550は入れ替えようかなと思います。
あと、他の車両については、入手してから見比べて入れ替えるかどうかを決めたいと思います。。クーラーぐらいなら付け替えれば良いかな…って思ったり、思わなかったり、です。

あとがき

いろいろなセットと組み換えして組成した、北斗星1・2号の全車両

今回、第一弾として自分が乗ったことのある北斗星1・2号完全個室化後の編成を整備しました。

ただ、まだいくつかやりたいことは残っていて、号車札は自作シールからインレタに変えたいのと、ドアレールと沓摺りをどうにかしたいと思っています。ドアレールについてはインレタを買ってみたものの、うまくレールの上に載せられないという個人的な技能の問題でどうしようかな…と。

とりあえず一段落はしたので、続けて他の編成を作ろうかJR北海道の車両だけ作ってしまうか考えたいと思います。

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