周りと比べて劣等感を感じたら…
最近通勤の靴を変えた。
adidasの黒いスニーカー。
真っ黒の靴は人生で初めてで、ちょっと気分が上がる。
だけど正直歩きやすいと口が滑っても言えない。
靴底もアッパー部分も、硬くて重い。
言いたくなかった言葉だけど、
歩きづらい…。
好きなアーティストに憧れて、いつもとちょっと違うデザインの靴を選んだけど、背伸びし過ぎたかもしれない。
(実際この靴を履いて背伸びは、つま先部分が固くてできないけれど)
それでも、踵部分が擦り減っていた古い靴よりは
はるかに、思いっきり歩ける。
いつも手に持っていたスマホをポケットにしまい、
両手を大きく振って歩く。
足の歩幅を気持ち大きく踏み出す。
地面を思いっきり蹴る。
歩くペースが一定になり、なんだか自分のリズムを刻むような歩行になる。
あ、「リズム」ってこういうことを言ってたのか。
中学生の頃に読んだ森絵都の「リズム」。
大人になってから再度読み返しても尚、
小説の中での「リズム」が意味するモノが分からなかった。
でもあれはきっとこう言うことだ。
「リズム」自体が実在するわけではなく、
自分のペースのことを比喩していたんだ。
10年以上経って気づくなんて、読解力の無さも甚だしい。
それでもなんだか嬉しくなって、
歩くのが楽しくなる。
周りの人を抜き抜かれ、自分のペースでしか歩けない。
人は誰しも自分のリズムでしか進めない。
だから時に人とぶつかり、
時に全く生まれ育ちが異なる同じ歩調の人と意気投合する。
周りの人と比べ、辛くなったら
歩こう。
自分の歩調を、
自分のペースを、
自分のリズムを、
取り戻そうじゃないか。
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