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【子育てコラム】【医療コラム】   私立小・中学校は発達障害の子どもたちに適応できるのか?

 みなさんは、「発達障害」という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。
以前は、発達障害について、その要素があれば診断する流れにありました。しかし、現在の考えでは、家庭、学校や社会などの環境に適応できずに支援を必要としたときにはじめて診断がなされることになっています。
そして、発達障害の原因はわかっていませんが、脳機能の発達の遅れと考えられています。
これまでは「マイペース」「独特」「天然」という言葉で片付けられていた個人の特性は、すなわち「脳の個性」であると考えられているのです。
子どもであれば、いろいろな子どもがいます。それが大人そして自立に向けて発達していくのです。発達途上にある子どもを、自尊感情や自己評価を損ねるような育て方をしてはならないでしょう。子どもの特性理解をして合理的配慮をするのです。
そのため、教育現場においても発達障害のある子どもに対する教育方法が実践・研究されている。しかし、そうした取り組みの多くは公立の学校によって行われています。では、発達障害の子どもに対する教育は、私立小・中学校ではどのように実践されているのでしょうか。

■発達障害のある子どもたちの推移


文部科学省の定義によれば、発達障害のある状態とは「LD(学習障害)・ADHD(注意欠陥/多動性障害)・高機能自閉症・アスペルガー症候群などの知的発達の全般の遅れはないが、学習上または対人関係等学校生活上の困難をもつ者」である。
発達障害のある児童の人数の推移について全国的な調査を行っている国立特別支援教育研究所(NISE)は「通級による指導を利用する発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害)のある児童生徒数はいずれも、平成19年度以降、毎年、増加傾向」1)にあると報告している。

■やはり遅れる私立小学校の対応

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