【医療コラム】【子育てコラム】【48歳からのコラムニスト】子育て小児科医そして児童精神科医

現役小児科医そして児童精神科医として4人の我が子の子育てしながら総合病院勤務しておりま…

【医療コラム】【子育てコラム】【48歳からのコラムニスト】子育て小児科医そして児童精神科医

現役小児科医そして児童精神科医として4人の我が子の子育てしながら総合病院勤務しております。

最近の記事

【医師コラム】愛着理論 子どもの発達に重要な愛着形成

「うちの子、大丈夫かしら…」 日々の子育ての中で、お子さんの将来について、漠然とした不安を抱えている親御さんもいるでしょう。 実は、お子さんの健やかな成長を支える上で、赤ちゃんから育まれる「愛着形成」 が非常に重要な役割を担っていることをご存知ですか? 愛着といえば親子間だけと思いがちですが、学校生活や学校の成績まで大きく関わってくる重要な要素なのです! 今回は「愛着形成」をキーワードに、愛着が生まれるメカニズム、愛着がもたらす驚くべき効果、そして、今日から実践できる

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    • 【医師エッセイ】【戦後79年】サバイバーギルド

       私は小児科医です。日本は自由で、世界一治安もいい国と言われます。日本の治安の良さを求めて、海外から日本を訪れる医師とともに働くことや、海外の子どもを診療することがあります。2024年現在も、紛争が続く国や地域があることや兵士として戦闘すること、人の死を身近で見聞きする可能性がある世界ですが、日本人は報道でしか知らないので、実感することは難しいとつくづく思います。 例えば友人医師が過去に1年兵役を経験していました。その彼は診療した子どもの親である友人が亡くなり、家族の身の危

      • 【医師エッセイ】6500億円市場の特定保健用食品 トクホは大丈夫なのか

        ちまたに数多く健康食品として売られている特定保健用食品(トクホ)製品。誰しも一度は「トクホマーク」を見たことがあるでしょう。 特定保健用食品(トクホ)は、1991年に日本で制度がスタートし、以来国際的にも注目されている健康食品ブランドの1つです。 特定保健用食品(トクホ)は有効性や安全性について国が審議を行い、消費者庁長官が許可を与えた食品です。消費者庁へ届出ることで、事業者の責任で機能性の表示をする食品である機能性表示食品と違って、多くの方にとって「トクホだから健康にい

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        • 【医師エッセイ】転科した整形外科医

          ■現実の転科は…… まんがでは、「コウノドリ」で産科医である下屋加江が、患者を助けられなかった未熟さを悔やんで救急科に転科する。「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」では、神経内科の新米女医・宮崎が、病理医である岸京一郎に憧れて病理医に転科する。 まんがだから。まんがだけど。 50歳にして、このような話は私の心を動かす。転科をする人には、いろいろ理由はあれど、別の診療科に興味がわいたり、人間関係、年収やワークライフバランスなどを考えたりした結果、行動を起こしたのでしょう

        マガジン

        • 医療とお金
          2本

        記事

          【医師エッセイ】先輩のバイト

          ■今の研修医と20年前の研修医 厚生労働省の発表する「臨床病院における研修医の処遇」では、研修医の年収の平均は458万円とされています。最小が184万円、最大が2年次研修医の1026万円となっていますから幅もあります。とはいっても、私が研修医だった20年前とは雲泥の差です。 ただ、当時は認められていたバイトが、今では初期臨床研修医は不可ですから比較をすることはできないと言えるでしょう。それでもやっぱり、バイトをしなくては生活できない状況だった20年前を思うと、今の時代は良

          【医師クイズ】 「2024年にあった出来事に関するトリビアクイズ」

          1.2024年の箱根駅伝は、記念すべき第100回の開催となった。次のうち、この年の箱根駅伝の優勝校はどこか。 A:青山学院大学 B:駒澤大学 C:東海大学 2.2024年2月29日には、ある日本人スターが結婚を発表した。次のうち、その人物は誰か。 A:高見沢俊彦 B:中村七之助 C:大谷翔平 3.2024年3月、漫画家の鳥山明が急性硬膜化血腫のため亡くなった。次のうち、鳥山明の代表作として知られるのはどれか。 A:『北斗の拳』 B:『あしたのジョー』 C:『ドラゴン

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          【医師クイズ】 「2024年にあった出来事に関するトリビアクイズ」

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          【医師エッセイ】清廉潔白な医療社会には程遠い

          ■お金の問題をなくして 見るに耐えない、聞くに耐えない、政治資金のキックバック。こういう話は我々の身近にもあります。東京大学卒、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長である上昌広先生が、医師と製薬マネーを明らかにしています。 「これまで製薬会社から個人や病院向けに年●●億の不正なお金があるのではないか?」 医師は20ドルの弁当などの利益供与があれば何らかの便宜を図ると言う報告もあり、実際、研究にそのような不正な行為が白日の元に晒されたことがあります。 こういった告発

          【医師エッセイ】 TVはファクトチェックすべきだ。

          2024年10月22日放送の「カズレーザーと学ぶ」において、島根大学医学部皮膚科准教授の千貫祐子がアンミカさんはラテックスアレルギーではないですよ。血液検査ではっきりと出ていますから。 アンミカは症状があり、ラテックスが合わないと言っていたにも関わらず全否定。こんな上司がいたら島根大学医学部皮膚科の医局員大変だなぁ。こんなアレルギー診療チョロくないのにね。 もしかして片っ端から採血してこんな診療しているのかな? カズレーザーと学ばないと。 TVって最近ひどくないですか?

          【医師エッセイ】青春は負けない

          ■大谷翔平の結婚報道 大谷翔平の結婚報道が流れた、2024年2月29日木曜日午後のこと。Yahoo!ニュースからのメールを見て腰が抜けるほどびっくりして、つい勤務中にもかかわらず、看護師と医事課職員に言ってしましました。 「大谷翔平結婚したってさ」 「えっ誰と?」 「誰と? あっそこまで見ていなかった」 誰とかなんて見落とすほど、びっくりしていたのでした。私の大好きなTV番組のザワつく!金曜日は、ちょうど収録日が2月29日だったみたいで、番組に大谷翔平の会見が挿入されていま

          【医師エッセイ】介護福祉士の年収381万円!2040年には国民20人1人が介護職員

          ますます高齢化社会にむけて加速する日本。その中で、高齢者の世話をするプロ「介護福祉士」が必要になるのは目に見えています。 しかし、介護はみなさんが思っているよりも大変な仕事です。重い利用者を支えたり、移動させたりすることが多く、腰痛などの身体的負担が生じやすい仕事です。 また、高齢者はいつ急変するかわかりません。基本24時間体制のため、夜勤や長時間労働が求められることが多いです。また、利用者やその家族とのコミュニケーション、死別など、精神的に辛い経験をすることがあります。

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          【医師エッセイ】介護福祉士の年収381万円!2040年には国民20人1人が介護職員

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          【医師エッセイ】目の健康を守る「視能訓練士」仕事と平均年収430.7万円について

          近年、日本を含む多くの国々で「目の健康」が重要な社会的課題となっていること、ご存知ですか? さあ、みなさんの生活を振り返ってみてください。スマホ、SNS、テレビ、パソコンでの作業……私達の生活はこれら「デジタルデバイス」と切っても切り離せないものになっています。 そして、デジタルデバイスの使用時間の増加は、視覚問題の新たな原因となっているのです。最近だと、スマートフォンの長時間使用による「スマホ内斜視」や「スマホ老眼」といった新たな用語が出てきていますね。 こうした現状

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          【医師エッセイ】目の健康を守る「視能訓練士」仕事と平均年収430.7万円について

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          【医師エッセイ】准看護師の月収29.6万円と看護師の月収35.1万円の謎

           昼夜問わず私達の健康を支えてくれる「看護師」。病気になった時、ケガをして入院した時、手術や重い病気で心も体も辛くなった時。看護師という存在に救われた方も多いのではないでしょうか。 実は、そんな看護師さんですが「准看護師」と「看護師」に分かれているのをご存じですか?患者さんとして接している時にはどちらか見分けがつかない方がほとんどだと思います。 しかし、見分けもつきにくいし実際している仕事も傍から見たらほぼ同じ。なのに、准看護師の方が看護師よりも給料も低いのです。それはな

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          【医師エッセイ】准看護師の月収29.6万円と看護師の月収35.1万円の謎

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          【医師エッセイ】指導医への手紙

          感謝のタイトル:1型糖尿病を患っている研修医の私にも、他の研修医と同じように叱咤激励してくれたことに感謝します 感謝の方法:正直なところ、研修医時代はとても大変でした。辛くて投げ出したい時もあったけれど、尊敬する指導医のあなたにお世話になったことで、私に目標ができ、ここまで来ることができました。50代になった私ですが、今でも当時の指導医と映っているアルバムを見れば涙が出てきます。そんな指導医に、当時の写真と今の写真、そして感謝の言葉をつづった手書きの手紙を送りたいと思います。

          【医師エッセイ】小児科医と友人とAIと

          小児科医として病院で働いていると色々なことがあります。私はコロナ禍の時に、病院の収益が悪化したことが原因で人間関係が悪くなり、病院を去った経験があります。今現在は、友人や家族の支えによって別の病院で働いています。ですが、病院の経営難というのは、どこでもあるもので、今の病院でもだんだん経営が難しくなってきたようです。 先日、院長と事務長に呼び出され、「小児科は毎月1000万円の赤字ですよ」と言われ、小児科は人件費やら占有面積から考えると採算が合わないということで当直ができなく

          【医師エッセイ】7人に1人の子どもが貧困世界で25番目 日本の子ども

          豊かな国であるイメージのある我が国ですが、実は子どもの貧困が大きな社会的な問題になっています。 経済協力開発機構(OECD)が2015年に改定した新基準では実に14.0%にまでなります。実に日本の子ども(17歳以下)の7人に1人が貧困状態ということになります。 実数に直すと、日本の17歳以下の人口は約1890万人なので、約255万人です。これは世界で比較すると25番目の高さです。 そうです。日本でも多くの子どもが経済的に困窮した状況で生活しているのです。 ■日本の子どもの貧

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          【医師エッセイ】7人に1人の子どもが貧困世界で25番目 日本の子ども

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          【医師エッセイ】国家資格なのに年収が379.1万円と低すぎる「管理栄養士」の仕事と年収について解説

          私たちの体は私たちが普段食べている食べ物や栄養素から出来ています。したがって、普段の栄養管理が「病気になりやすいか」「将来大病を患いやすいか」を決めているのも言うまでもありません。 とはいえ、なかなか忙しく日常生活を送る中で普段の栄養管理をしっかり行うのも難しいこと。ましてや、「自分にとってどのような栄養が不足しているか」わからないという人も多いのではないでしょうか。 そんな時に頼りになるのは、「管理栄養士」。管理栄養士は栄養について深く勉強し国家試験に合格しなければなれ

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          【医師エッセイ】国家資格なのに年収が379.1万円と低すぎる「管理栄養士」の仕事と年収について解説

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