【医師エッセイ】介護福祉士の年収381万円!2040年には国民20人1人が介護職員
ますます高齢化社会にむけて加速する日本。その中で、高齢者の世話をするプロ「介護福祉士」が必要になるのは目に見えています。
しかし、介護はみなさんが思っているよりも大変な仕事です。重い利用者を支えたり、移動させたりすることが多く、腰痛などの身体的負担が生じやすい仕事です。
また、高齢者はいつ急変するかわかりません。基本24時間体制のため、夜勤や長時間労働が求められることが多いです。また、利用者やその家族とのコミュニケーション、死別など、精神的に辛い経験をすることがあります。
さらに、介護を実際にしてみればわかりますが、介護には介護のすぐれた技術が必要でもあります。
認知症のある高齢者の特性を理解し、適切な対応を行うコミュニケーション力。
転倒を防ぎながら、安全に歩行を支援するサポート力。
皮膚トラブルや転倒のリスクを考慮しながら、利用者が安心して入浴できるようサポートする技術。
口内環境を健康に保ち、嚥下障害がある利用者に対して、適切な姿勢と方法で食事を提供する方法。
どれも素人が安全に正しく行うのは難しい技術ばかり。他にも、排泄介助や着替えなど、介護特有のプロフェッショナルな技術がたくさんあります。
それなのにも関わらず、介護をするプロフェッショナル「介護福祉士」が冷遇されているのも事実。年収は一般的な年収よりも低い傾向にあり、なかなか正規職員で働くのには勇気がいるところになっています。
では、このような日本の介護を取りまく現状について、厚生労働省ではどう考えているでしょうか?今回は、介護をとりまく日本の現状と模索されている打開策について解説していきます。
■やはり年々必要になっていく介護職員
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