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個人的な感想に過ぎない。けれど、もし参考になるなら。ネタバレは基本しないで書こうと思う。けれど、たまには少しバラすかも。
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2021年8月の記事一覧

「9条入門」評 -戦後76年目の夏に思うこと

「9条入門」評 -戦後76年目の夏に思うこと

これは文中最後のあとがきにある、著者の言葉。本論とは大きく逸れるが、大いに感銘を受けた。例えば、このしがない書評にも、力を与えてくれたような錯覚。しょうもないこととは思いつつ好きに書いているが、そのことすら認めてもらったような、すがすがしさ。

中学3年のとき、公民の授業がとても好きだった。なぜだか分からないが、出自も含め、歴史認識や政治や国際問題などに、日頃から関心を持たずにはいられない環境だっ

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時間に追われる私たちのために -「モモ」評

時間に追われる私たちのために -「モモ」評

娘に誕生日プレゼントに渡したのをきっかけに、読み始めた。一気に読んだ!昔いつ読んだか忘れたが、小さい頃だったと思う。記憶の彼方にあったが、今読むと、これが深い。

大江麻理子さんや小泉今日子さんが愛読書といい、多くの、とくに女性の絶大な支持を集めるこの本。なんと1973年の著書なのに、全く色褪せない。むしろ、このテクノロジーが発達した21世紀こそ、刺さる内容だ。

時間どろぼう。マイスターホラ。そ

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2021上半期読んだ本13冊と、ちょっと書評

2021上半期読んだ本13冊と、ちょっと書評

結構読んだ。悪くない。個人的には人生で一番、読書に花が咲いた半年だった。もう少しこの花は咲き続けてくれそうだ。花が種になり、芽を出し幹に枝になっていきたいな。

ぼくは戦争は大嫌い/やなせたかし

アンパンマンの作者やなせたかしさんの遺作。とても平易な文章で、戦争のリアリティを伝えてくれる。戦時中の写真も多く掲載されていて、まるでそこにいたような錯覚を覚える。薄い本だけど、中身は濃い。

日の名残

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本の読み方が変わってきた

本の読み方が変わってきた

写真はいまの読み刺しの本。15冊の回し読み。意外といける。積読のほうは、気づいたら何と50冊くらいになっている!やばい。スピードを上げねば。読書の時間をもっと確保せねば。

仕事が忙しくなると、どうしても読書の時間を取れなくなる。以前なら通勤で読んでいたこともあるが、今はそれもほぼない。読書の時間を確保するのに工夫しているのは、二つ。ひとつはスキマ時間と、もうひとつはトイレだ。

トイレでの読書の

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「トッケビ」評 -分かっているようで分かっていないものだ

「トッケビ」評 -分かっているようで分かっていないものだ

恋愛モノのドラマはほとんど観ない。映画もラブコメ含めて、あまり観ない。「トッケビ」も、恋愛描写は刺さらなかった。まあ私のような、40代半ばのおじさんは最初からターゲットではないだろうが。

とはいえ、韓国の先輩からの強力な推薦があったので、観ない訳にはいかない。最初から大河ドラマ風でネガティブな印象。えーこれ最後まで観るの、やだな。やっぱり観るのやめよかな。と、本気で思った。

先輩からおじさんが

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