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“太らない”炭水化物って?

今回は“太らない”炭水化物というテーマでやっていきます。


間違った炭水化物との向き合い方

糖質制限やアトキンスダイエットなど(ちゃんとしたケトジェニックは違う)炭水化物を『悪者』扱いするダイエットが流行っています。

しかし全ての炭水化物が悪いわけではないのです。

体重を増やしているのは精白された『白い炭水化物』です。

精製されていない『茶色い炭水化物』に変えることで、病気のリスクを下げ肥満をさけることができます。

複数の研究においても茶色い炭水化物の摂取量が多い人ほどBMIが小さく肥満率が低いことが指摘されています。


白米はほとんど砂糖と一緒

我々日本人のほとんどが“主食”と考えている「白米」はもともと胚乳・胚芽・ぬかを含む「玄米」の胚乳以外を削ぎ落としたものです

その削ぎ落とした部分には大事な大事な食物繊維や、その他の栄養成分が含まれています。

胚乳だけ残った「白米」はいわば砂糖と同じ。

口に入れたときの甘さこそ違いますが、カラダで分解されれば、吸収される栄養素にさして違いはありません。

またはラーメン・うどん・パンに使われる「小麦粉」も精白された穀物です。

こちらも白米と同じように栄養素はほとんど取り除かれて、残っているのはほぼ砂糖のようなものです。

玄米に対応するものを「全粒粉」と言いますが、日本ではまだまだ見かける事は少ないです。

我々が白米を主食と呼び食べているのは、茶碗に砂糖を盛っているようなものです。


炭水化物とは砂糖+食物繊維

わかりやすく表現しているので
【砂糖】と書いてますが糖質のことです。

ブドウ糖が糖質の最小単位で、これが複数つながったのが多糖類です。

この意味においては砂糖・デンプン・食物繊維も全て多糖類です。

しかし人間は食物繊維を消化できないので血糖値は上がらず、カロリー値はほぼゼロでノーカウントです。

つまり砂糖+食物繊維=炭水化物ということ。

そして白米では食物繊維の部分が大きく取り除かれています。

たとえば、、、

①砂糖99%+食物繊維1%
②砂糖70%+食物繊維30%

この2つはどちらも同じ『炭水化物』なんです。

少々極端な例ですが、主に精製された『白い炭水化物』①のような成分になっています。

全粒穀物と呼ばれるような玄米、全粒粉などの『茶色い炭水化物』②に成分に近いと言えます。

つまり、その違いは食物繊維“量”

2010年のアメリカの研究でも、BMIや肥満率の低さは全粒穀物内の食物繊維量に関連することを示唆しています。

ではなぜ食物繊維の量が肥満と関連するのでしょうか?

それは食物繊維が血糖値の上昇を抑えてくれるから。


食物繊維が血糖値の急上昇を抑える

増粘作用のある食物繊維を摂ると、おなかの中の食べ物の粘り気が強くなり胃から腸への移動が遅くなるため、糖分の消化や吸収が緩やかになります。

そのため食物繊維は食後の急激な血糖値の上昇を抑えるといわれているのです。

その結果として過剰なインスリンの分泌をさけることができます。

インスリンは脂肪合成を高め、脂肪分解を抑える働きがあります。

つまり過剰なインスリンは体脂肪をつきやすくしてしまうのです。

言い換えれば食物繊維の少ない『白い炭水化物』は脂肪が付きやすく、食物繊維豊富な『茶色い炭水化物』は太りにくいということが言えます。


『茶色い炭水化物』を主食にしよう

ここまで読んでくださった方はもうわかっているかと思いますが、痩せたい方、健康を維持したい方は主食を、、、
白い炭水化物から茶色い炭水化物へ置き換えましょう。

玄米や全粒粉を用いたパンでも構いませんが、私のおすすめは『もち麦』です。

100gの食物繊維量はなんと12.1gで、玄米の4倍、白米の25倍です。

しかも水溶性食物繊維が多く、最近注目を浴びている『大麦ベータグルカン』も含んでいて、血糖値の上昇抑制効果も抜群です。

こちらの記事でも激推ししています。


『白い炭水化物』は嗜好品として楽しむ

とはいえ、、私は白米が大好きです(え?)

なのでたまに食べる“ご馳走”として楽しむようにしています。

寿司、うなぎ、焼き肉など…白米以外は考えられない料理もありますよね。

パスタやピザもたまには食べたくなります。

基本ベースは『茶色い炭水化物』
嗜好品として『白い炭水化物』

というような付き合い方をしてみてはいかがでしょうか?

皆様の生活の質を上げるヒントになりましたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!


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参考文献・書籍

Whole-grain intake as a marker of healthy body weight and adiposity (2008)

Whole grain and fiber consumption are associated with lower body weight measures in US adults: National Health and Nutrition Examination Survey 1999-2004 (2010)



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