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#182【日記】ピアノ教室の思い出

今日もお読みくださってありがとうございます!

小学生時代、ピアノを習っていた

くらたは小学校6年間、ピアノを習っていました。
だからか、合唱を長くやっていたからか、今でもピアノ伴奏の歌曲がとても好きです。
女性の、当時50~60歳代の先生がご自宅でやっているお教室で、小学校1・2年生の時に同じクラスだった友達の紹介で入りました。

大人も習える教室で、あとから別の友達のお父さんも習い始めて、一緒の発表会に出ました。うちの父がしおらしくピアノを習うところなど想像できなかったので、いろんなお父さんがいるんだなあと思いました。

ピアノ教室にはコリー犬がいて、とてもかわいかったのを覚えています。
名前はなんていったのかな(新居昭乃『スプートニク』大好き。犬の名前と言えば。歌詞はこちら)。
ラッキーだったかな。
習っていた6年間の間に亡くなって、あるとき行ったら遺影とお骨になっていて、子どもながらに悲しかったです。

室内は、華美過ぎないがヨーロピアン調の上品なインテリアで整えられていて、今思えばあれがまさしく世田谷区の一戸建てだったのだと思います。なおくらたは当時、世田谷区の区界の質素なマンションに暮らしていました。

先生は子ども好きでとてもお優しかったです。
しかし、くらたが手先が不器用でぽんこつだったうえに自主練さぼり魔だったので、なかなか上達しませんでした。

6年生の時、『乙女の祈り』の4と5のトゥリラー(トリル。うちの先生はトゥリラーと呼んでいた)ができなくて嫌になりました。
……と、いまYouTubeで確認してみたら、もしや4と5のトゥリラーって存在しない?3と4かな?(3=中指、4=薬指、5=小指)
嫌だ嫌だと駄々をこねていたら、わたしの相手をするのが嫌になった母がキレて「やめてよい」と言ったのでやめました。いきなりやめたので先生は驚いていたと思います。駄々をこねたのはわたしなのに、やめてよいといわれたらなんだかやめたくないような、申し訳ないような、シュンとした気持になりました。
名作漫画『メタモルフォーゼの縁側』に、雪さんの書道教室を辞める女の子の場面があります。あんなに失礼じゃなかったけど、あのシーンではなんだかシュンとしました。

そのため、今でも弾けるのは『猫ふんじゃった』と『エリーゼのために』の冒頭だけ。映画『インサイドヘッド』でライリーの記憶に残されていたのと同じラインアップです。さすがピクサーです。

ピアノ教室で一緒だった女の子の思い出

そのピアノ教室で印象的だったことと言えば、くらたの後の時間に習っていた、2~3学年下の女の子のことです。色白で目鼻立ちがはっきりしていて、あわいピンクや白のブランドの服を着た、かわいい女の子でした。
(なお当時のくらたのお気に入りの洋服は、サンリオの「みんなのたあ坊」のイラストの入った真っ黄色のトレーナーでした。合掌)

お教室では、前の生徒さんのレッスン中に次の生徒さんが家の中に入ってきて、自分の時間までゲームをしたりマンガを読んで待つのが通例でした。
くらた家にはファミコンがなかったので、マリオブラザーズは先生の家で初めてプレイしました。スーパーファミコンでは『サンドラの大冒険』というレタスのお化けみたいな主人公がモリを持って冒険するゲームを偏愛していました。あと空を飛べる紫ヨッシーも大好きでした。
家にはなかったドラえもん(中央公論社版。中公コミックス。扉にセル画みたいなのが付録でついていた)を読むのも楽しみだったな。低学年のころは練習曲集が1冊終わると好きな漫画を1冊もらえたので、中公コミックスをもらったのを覚えています。バイエルはやったことがなくて、メトードローズとブルグミュラーでした。

さて、件の女の子は、くらたのレッスン中に入ってきて自分の番を待っているのが常でした。彼女は、帽子をかぶってやってきて中に入ると取るのですが、頭部はほとんど毛髪が抜けた状態でした。
先生があるときくらたと二人だけのときに教えてくれたのですが、彼女はお母様が亡くなられて、そのショックで髪の毛が抜けてしまったとのことでした。小学生のくらたにはとても衝撃的な話でした。
先生の話では、くらた以外の子どもがいるときには、室内でも帽子を取らないのだそうです。以前、別の子にどうして帽子を取らないのか直接聞かれてしまったのだとか。
先生は、「あなたはじろじろ見たり聞いたりしないから、あなたの前では帽子を脱げるのよ」と言ってくださいました。
でもくらたは居心地の悪いムズムズを感じました。くらたはただ引っ込み思案だっただけで、ちょっと何かが違っていれば、じろじろ見たり直接聞いたりしてしまっていたかもしれないと思ったからです。

でもそこで「むやみに立ち入って聞かない」ことを学んだのは幸いでした。長じてから、大切な友人から、むやみに立ち入って聞かなかったことを感謝されたこともあります。

明日に続きます。

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