ちたう

読書が好き。

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最近の記事

もみじ

「吾輩はもみじである」という文章は成立している。「吾輩は猫である」という文章があるから。というわけで、吾輩はもみじである。ちなみに名前はある。  もみじと言っても人名ではないし、猫など動物の名前ではない。純然たる葉っぱの紅葉だ。もみじが思考している点をまずは受容してほしい。 もみじには、その木の一枚一枚に名前がついている。私の名前は「紅葉の時期に来たいね」だ。もみじの名前は基本的に人間の話した言葉があてられる。そのため、他には「もう散っちゃったね」「来週だった」「秋に来た

    • 事実に基づいた私の習慣

      目を覚まし、布団から出た私はまずハミガキをする。洗面台に行き、私はクリニカアドバンテージ ハブラシとNONIOプラスホワイトニング ハミガキ(歯磨き粉のこと)を手に取り、歯の隅々まで磨き上げる。1日のスタートはやはり歯磨きだ。 その後に出社して仕事やらなんやらあるが、そこは省略。 帰宅した私はまず手洗いをする。洗面台に行き、キレイキレイ薬用泡ハンドソープ(「殺菌成分(IPMP※1)」配合で、きちんと殺菌しバイ菌から手肌を守るキレイキレイ薬用泡ハンドソープ)をプッシュする。

      • ドライブ・マイ・カー(村上春樹)の感想

        読んだ本の感想をnoteに書いてみませんか? noteさんが、そういうふうに言ってくれるなら、書こうと思う。 感想というものは往々にしてネタバレと隣り合わせなので、ご注意を。 『女のいない男たち』は、村上春樹の短編小説集。 収録作品は下記の通り。 ドライブ・マイ・カー イエスタデイ 独立器官 シェエラザード 木野 女のいない男たち ドライブ・マイ・カー 登場人物 家福(主人公・俳優) 渡利みさき(家福の運転手) 高槻(俳優・家福の妻と不倫) 家福の妻(家福の妻) あ

        • なりたい自分と、なりたくない自分と、なれる自分

           ChatGPTに人生の意味を聞いてみたことろ、色々と教えてくれた。  哲学者ってのは色々と考えているようで、人生には決められた意味なんて無いから、個々人が意味を作り出せだったり、快楽や幸福を追求することが意味だとか言っている。  生物学的には、種の存続や繁栄が目的だったりもするらしい。  心理学的には、自己実現が人間の目標って考えもある。 どれもいい考えのように思う。  そんな中、「私」という個人について考える。「なりたい自分」といってもなかなかに考えるのが難しい

          サイゼリヤにて

           午前11時に開店するサイゼリヤに、私は向かう。  サイゼリヤではデカンタの赤を頼むことは決まっていて、他の食べ物はメニューを見たときの気分で決める。  一番乗りでサイゼリヤに入ってデカンタは頼みたくないな、と私は思う。店員さんに、この人朝の十一時から、デカンタの赤頼むのか……と思われたくないからだ。そんなことだれも気にしないのに。  席につき、メニューを開く。注文は注文用紙にメニュー番号を書いて、店員さんに渡すシステムだ。  私はメニューを見て、注文用紙の上から順に、小

          サイゼリヤにて

          成瀬は天下を取りにいくを読んでみた

          成瀬は天下を取りに行くを読んでみた。理由は売れてるから。売れてる本を積極的に読んで、売れてる本を読んでいる人になっていこう! 端的に言うと面白かったです。 以下、ネタバレ注意。 成瀬は天下を取りに行くというのは基本的に、成瀬が天下を取りに行く物語。 かと思えるが天下を取りに行ってる感があるのはセゼカラとしてM−1グランプリを取りに行ってるときくらい。 というわけで、この小説は成瀬が天下を取りに行くところが面白いというよりは、成瀬の日々の生活というか、精神性が面白いとい

          成瀬は天下を取りにいくを読んでみた

          星新一 『冬の蝶』を読む

          星新一は、1000をも超える短編をつくり、どれも面白い。 それを分析すれば、面白い短編ってのをみんな書けるんじゃね?ということを発端に、星新一のショートショートを調べるnoteである。 以下ネタバレ!!!!!!! 『冬の蝶』は単行本『ボッコちゃん』に18番目に収録されている。 文字数 約4,257字 1番目に載っている『悪魔』が、1300字のため、比較すると長い部類に入る。 When … いつ(時間) 高度に文明の発達した未来 Where … どこで(場所) 地球で

          星新一 『冬の蝶』を読む

          小説 猫の話①

           俺は猫だ。でもまあ正確にいうと俺は猫じゃない。猫ってのは人間が俺たちにつけた名前であって俺は俺自身を猫という名称だとは思っていない。じゃあお前のことはなんて呼べばいいんだよってなるけど、それは俺にもわからない。ただ、人間の規定した名称でなぜ俺たちが生きて、それに基づいて思考しなければならないんだ? そう考えて生きているだけだ。だからここで自分のことを「猫」じゃなくて「にゃあ」みたいな感じで発音に忠実に記載してもいいのだが、ここは読者の人間くんのために「猫」としてやろう。君た

          小説 猫の話①

          星新一 『ねらわれた星』を読み解く

          星新一は、1000をも超える短編をつくり、どれも面白い。 それを分析すれば、面白い短編ってのをみんな書けるんじゃね?ということを発端に、星新一のショートショートを調べるnoteである。 以下ネタバレ!!!!!!! 『ねらわれた星』は単行本『ボッコちゃん』に17番目に収録されている。 文字数 約1000字 1番目に載っている『悪魔』が、1300字のため、比較すると文字数は少ない。 When … いつ(時間) 現代 Where … どこで(場所) 宇宙船と地球 Who

          星新一 『ねらわれた星』を読み解く

          隠し剣 秋風抄 酒乱剣石割り 著:藤沢周平

          このノートは面白い小説を分析するnoteであり多大なるネタバレを含みます。ネタバレが嫌という方はここで引き下がるのが良いでござる。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 酒乱剣石割り 登場人物 道場主  雨貝新五左エ門 次席家老 会沢志摩 道場師範代 中根藤三郎 弓削甚六 側用人 松宮久内(君側の奸君側の奸) 松宮左十郎 妻女 安江 妹 喜乃(美貌) 稲垣与市兵衛 稲垣八之丞 西国屋勘兵衛 番頭 主人公について 弓削甚

          隠し剣 秋風抄 酒乱剣石割り 著:藤沢周平

          人との距離感について

          1光年という距離がある。これは認めよう。要は光の速さで一年間かかる距離ってこと。1光年先の場所でライトをつけたらその光が届くのは一年後ってことになる。まあ認めよう。要は一年前の光が今届いたってわけだ。一年前の過去の光。 1メートルという距離がある。これは認めよう。要は光の速さで2億9979万2458分の1秒かかる距離ってこと。1メートル先の場所でライトをつけたらその光が届くのは2億9979万2458分の1秒後ってことになる。まあ認めよう。要は2億9979万2458分の1秒前

          人との距離感について

          チャンジャの味の違いをわかる男になるには

          チャンジャという食べ物をご存知だろうか。特徴はうまいところだ。もうちょっと詳しく言うとタラの内蔵をなんやかんやの力で辛くしたうまい食べ物だ。何が良いかって酒に合う。うまい。酒が進む。酒がうまい。 何が言いたいかって言うと酒がうまい。そしてチャンジャもうまい。ここで問題になるのは、酒とチャンジャ、どちらが先なのかということだろう。酒を旨く飲むためにチャンジャを食べるのか、チャンジャを旨く食べるために酒を飲むのか。 悲しいかな私の場合は前者であって、チャンジャには常日頃申し訳な

          チャンジャの味の違いをわかる男になるには

          短編小説『雨の日』

          「雨降ってるの? 傘いる感じ?」 彼女は窓から外を眺める彼に聞いた。 「人によるかな」 彼は言った。 「どういうこと?」 「周りの人は傘さしてないかど、実際外出てみたらこれは傘いるでしょって思ったことない?逆も然りで」 「まあ、あるね」 「つまりはそういうことさ。傘が必要かってのは人それぞれなんだ。なので人それぞれとしか回答できないのさ」 「わかった、わかった。自分で見るよ。」 彼女は外を見た。土砂降りという言葉が一致率95%くらいだなと思った。めんどくさい

          短編小説『雨の日』

          スーパー・シュート

          声援。 贔屓のチーム。 贔屓の選手。 優勝。 決勝戦。 歓喜。 勝利。 スライディング。 シュート。 ブロック。 攻撃。 守備。 スーパー・シュート。 チケット。 広告。 喜び。 悲しみ。 生活。 スポーツ。

          スーパー・シュート

          盆栽にもできること

          盆栽にもできること。このようなテーマで文字を書かなければいけない気がした、なぜだかはわからない。 盆栽にもできること。 そもそも盆栽とは何か。コトバンクを見てみよう。 コトバンクによると・・・ 現代の社会通念では、陶磁鉢その他の器物に植えた草木が、自然の景観から受ける豪壮、佳麗(かれい)、繊細などの感興を表現する場合を盆栽とよび、植物体本来の形、色、香りなどを直接的に観賞する、いわゆる鉢植えと区別する。そのような概念の分化は、1887年(明治20)ごろ一部の人々の間に

          盆栽にもできること

          営業職の終りとインターネット・ワンダーランド

          製品を買おうとするとき、インターネットで調べても理解できないことがある。Aという製品とBという製品の違いだったり、金額だったり。 そんなとき、その会社の営業の人に話をかけて聞くしかない。カタログではわからないことを教えてくれる、自分に適した商品を説明してくれる。 でも、それってインターネットに情報が無いから代替案として営業の人に聞きているわけであって、検索して求める回答がウェブ上にあれば必要のない行為だ。 必要のないコストは削減される。 世の中に必要なのは代替不能な能

          営業職の終りとインターネット・ワンダーランド