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項目応答理論の困難度と識別度って何??
暑い日が続きますが,皆様いかがお過ごしでしょうか?
なかなかアップしない日が続いていましたね.
今日は久々の投稿になります.
知人の院生より項目応答理論って何だ?
論文を見ていると,困難度とか識別度とかって用語がでてくるけど,よくわからん・・・
といったお問い合わせがきましたので,以下単的にお伝えさせていただきます.
作業療法の分野では,ROM,MMT,HDS-R,等 様々な尺度を使用しま
シングルケースデザイン(C統計の求め方,実践編)
久々の投稿となります.なかなか継続力がないものですいません(苦笑).
今回はシングルケースデザインの解析方法の一つである「TryonのC統計」についてまとめていきます.
C統計は,山田先生の報告でも紹介されているように1),
少ないサンプル数かつ容易な計算式で
各デザイン(ABデザイン等)の効果判定ができるため,臨床家にとって使いやすい手法の一つと思われます.
TryonのC統計とは,時系列デー
クライエントと作業療法士の協業関係尺度(Collaborative relationship scale between clients and occupational therapists, CRS)の利用について
このたび,ようやくCRSをお披露目することが可能となりました.
本尺度は
①クライエントと作業療法士間の協業関係の度合いを客観的に評価できる.
②クライエント中心の実践が促進できる.
③短時間で簡便に実施できる.
などのメリットがあります.
もしよろしければ,臨床現場で使用してみてくださいね^ ^
もちろん研究等でご活用してくださっても結構です.
「①CRSの評価用紙」,「②CRSの使
Minimal Clinically Important Difference (MCID)とは?
MCIDとは,患者立脚型質問票において,治療前後における変化が有益であると解釈できる最小の変化値のこと 1).
MCIDの 2 つの算出方法.
1)アンカーとなる質問票に基づいて算出する方法(Anchor-based Method)
元の患者立脚型質問票に似た概念の質問をアンカーとして利用する.
例)アンカー;1.改善 2.やや改善 3.改善なし 4.やや悪化 5.悪化)
「改善」群と「
作業のトランザクショナルモデル
2020年2月15日・16日に「第1回作業遂行セミナー」が開催されました.
そこで,AMPSやOTIPMを開発したFisher先生のご講演がありました.
テーマは「新OTIPMとトランザクショナルモデル」についてでした.
真のトップダウンアプローチと言われるOTIPMがどのようにバージョンアップしたのか,気になる方も多いのではないでしょうか?
詳細は,「POWERFUL PRACTICE」を
ラッシュ分析の適合基準,信頼性,1次元性
以下に,ラッシュ分析の適合基準と信頼性,1次元性の基準を記載しました.
ラッシュ分析に興味のある方は是非参考にしてみてください^ ^
なお,以下の基準はあくまで一例ですので,絶対的な基準ではないことにご注意ください.
Winstepsの使い方
現在,私はラッシュ分析を使用した尺度開発を行っております.
皆様は「ラッシュ分析」という解析手法をご存知でしょうか?
ラッシュ分析は,順序尺度を間隔尺度に変換できる特性をもち,作業療法や理学療法分野でもちらほらみられてきています.
<リハビリテーション領域におけるラッシュモデルを使用した論文一覧>
1)Yuki Choji, Ryuji Kobayashi.Development of a Ja
カテゴリカル確証的因子分析の求め方
因子分析にも探索的と確証的とあるんですね.
今回は,確証的因子分析について述べたいと思います.
<サンプルデータ>
7個の質問に対して4件法で回答を得たとします.
以下のようにExcelにデータを入力し,ファイル名を「sample.xlsx」として保存.A列は「ID」,B-H列は「各質問ごとに対する回答」を示しています.
install.packages("readxl ")library(r
カテゴリカル探索的因子分析の求め方
尺度開発において,後に尺度の因子構造を調べるために因子分析を行う必要があります.
しかし,質問紙の回答形式を何件法を用いるかによって,因子分析の導入にちょっと注意が必要です.
5件法以上であれば通常の因子分析で良いのですが,2件法の場合はカテゴリカル因子分析という手法を用いた方が良いそうです(3〜4件法はグレー)(1).
カテゴリカル因子分析になじみのない方も多いと思いますので,以下,mir