マガジンのカバー画像

摂取作品の感想

8
作品鑑賞のあとの 抑えきれないぱっしょんが 文章になっています。
運営しているクリエイター

記事一覧

ハイレゾのためだけにiPhoneからAndroidに移行したが

ハイレゾのためだけにiPhoneからAndroidに移行したが



ハイレゾを聴かせろ!音楽を聴くのが好き。ハイレゾで音楽を聴きたい。
そのためだけにAndroidに変えた。

ケーブル1本で引き継げる、ということでやってみたが、アプリのダウンロードの手間がないだけで、引き継ぐためのログイン作業がかなりめんどくさかった。
最近はセキュリティが強化されて、二段階認証、パスキー、生体認証、端末登録その他諸々の、スマホ本体に紐付けられた承認もある。
それを全部、手動

もっとみる
文化人類学専攻なのに、全く詳しくなくてやばい

文化人類学専攻なのに、全く詳しくなくてやばい

『人類は衰退しました』を久しぶりに読み返した『人類は衰退しました』は私の人生のバイブルである。エヴァンゲリオンと言ってもいい。(ちなむと、エヴァンゲリオンはギリシャ語で「良い知らせ」という意味らしい。つまり福音。)

小学三年の時にはユーモア溢れる文体と知識量の豊富さに憧れた。
大学受験時には専攻を「わたし」ちゃんと同じ文化人類学にするほど、影響を受けている。

そして今日あらためて一巻を読み返し

もっとみる
幸せを集めるより苦痛を避けた方が幸福になれる

幸せを集めるより苦痛を避けた方が幸福になれる

人間はとにかく幸せになりたがる。
「人が生まれたのは幸せになるためだ」とかいう台詞も存在するくらい。

ショーペンハウアーによれば、この幸福を積極的に求めることに意味はない。
ここでの幸福とは、華々しい成功とか、富とか名声とか、とても楽しいという感覚とか、世間一般に幸せとされているものだと考えれば良い。
ショーペンハウアーはこの幸福を「享楽」と言い表してもいた。
以下、ここでもそうした成功を享楽と

もっとみる
『あんのこと』映画館が通夜になった【ネタバレあり】

『あんのこと』映画館が通夜になった【ネタバレあり】

なんとなくネットニュースを眺めていたら出てきた。性的虐待を受けた中学生の子供についてのノンフィクション映画らしい。

なんとなくで見に行ったらとんでもなくダメージを受けて帰る羽目になった。

主役のあんちゃんは母親に言いつけられて売春している。この母親の気持ち悪いところは、あんちゃんに庇護を求め金をせびるときは「ママ」と呼び、あんちゃんが何か抵抗する際には「あん」と呼んで殴るところだ。
娘をママ呼

もっとみる
物語のLGBTQ+は「余計な要素」か

物語のLGBTQ+は「余計な要素」か

「チェーホフの銃」という創作倫理があるらしい。
物語に敢えて出したものを、使わないまま放置してはいけない、という意味。

これを守らないと、
「途中出てきたあれ結局何だったの?」
みたいな感想になる。

そしてこれが作品内にLGBTQ+(性的少数者)が出てくることへの批判に使われてるという。
『虎と翼』というドラマでLGBTQ+が出てきたことで物議を醸したり醸さなかったりしてるらしい。自分は観てな

もっとみる
BANANA FISH全部見たけどきもちの整理がつかない(ネタバレ)

BANANA FISH全部見たけどきもちの整理がつかない(ネタバレ)

 『BANANA FISH』を24話全部見た。見たことがある人はわかると思うけど、どうしようもなさと悲しさがあふれすぎて、気持ちに整理がつかない。なので、何が悲しかったかを全部書いて、少しでも整理をつけようと思う

 ※注意 
あまりにも多分すぎるネタバレを含むので
まだ見てない人は今すぐ全部見てから出直してください。
アマプラとネトフリで見放題です。お願いだからネタバレを先に見ないでくれ…………

もっとみる
映画「Monday このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」の感想

映画「Monday このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」の感想

*わーにんぐ*
この感想はややネタバレを含みますが、映画を見てほしいので核心には触れてません。

「タイムループ=謎メイン」じゃなくておもしろかったタイムループって聞くと何故かミステリーかSF感があるのは私だけだろうか。まあそれは人それぞれだと思うが、この作品はその思い込みをぶち壊してくれました。センキュー。
この映画はブラックデザイン会社で社畜してる主人公が、後輩2人に「この1週間、ずっと繰り返

もっとみる
【ネタバレ有】苦しみを抱える人のための『すずめの戸締り』

【ネタバレ有】苦しみを抱える人のための『すずめの戸締り』

どうしようもないほど辛い記憶は、一体どうすればいいのか?人はいつか必ず死ぬ。ならば今生きる理由はどこにあるのか?

この映画は死ぬ事を意識するほどの傷を持った人間の、絶望感に対する向き合い方の一つの答えを提示している。
今がどんなに辛くても、人は成長した先で繋がりを得て生きていける。
それだけを信じて、今しばらくは辛い記憶に鍵をかけて前を向いて旅立つこと。それが生きることだと。

死はいつも隣にあ

もっとみる