祖父の法要で久しぶりに母方の実家へ。 渓谷近くの山道沿いに立つその家は、 子供の頃から大好きな場所だ。 もう築40年は越えているであろう、 底冷えのする一軒家、その夜…
キャパオーバーになると、途端に不機嫌になる人がいる。 最近パートで勤め始めた職場に、だ。 余裕があるときは自ら雑談してきたり、 にこやかな時の方が多いことは多いの…
もう12年前のことだが、 毎年、息子の誕生日が来ると思い出すことがある。 明け方 初めての陣痛に悶えながら産院へ。 お昼頃、息子は産まれた。 夫は入院には付き添っ…
信じられるだろうか。 わたしの高校の成績がここまで悪いのは、 前の席に座っている女の子の肩あたりにいる、 法衣を纏った男(おそらく琵琶法師の守護霊) の奏でる琵琶…
義母を見送った。 どこまでも優しいひと。 いつもいつも子どもたちが最優先。 わたしはいいから、 あんたたちの好きなようにしなさい。 それが口ぐせのよう…
夫には、すぐ効くことを求めがちだ、という 一田憲子さんの文章を読んだとき、 ほんとにその通りだなぁと感じ入った。 話さなくても、互いが自分の人生を生活を 積み重…
ピッピ
2021年6月5日 15:33
祖父の法要で久しぶりに母方の実家へ。渓谷近くの山道沿いに立つその家は、子供の頃から大好きな場所だ。もう築40年は越えているであろう、底冷えのする一軒家、その夜は2階に夫と息子と布団を並べて川の字で眠った。首元あたりから夜の冷気が入ってくる。うつらうつらしていると、なんとも形容し難い音がする。バタバタバタバターっ、ドンっバタバタバタバターっ、ドンっ足元に何やら気配、それ
2021年5月26日 21:55
キャパオーバーになると、途端に不機嫌になる人がいる。最近パートで勤め始めた職場に、だ。余裕があるときは自ら雑談してきたり、にこやかな時の方が多いことは多いのだけれど。忙しくなってくると、音を立てて物を置いたり、目の前を仏頂面で素通りしたりとあきれるほどに、わかりわすい。その場にいる人たちの空気がかたくなるのがわかる。ざらついた空気は、どこかささくれをつくり周りの小さなミスを誘
2020年8月25日 00:13
もう12年前のことだが、毎年、息子の誕生日が来ると思い出すことがある。明け方 初めての陣痛に悶えながら産院へ。お昼頃、息子は産まれた。夫は入院には付き添ってくれたが、どんどん狭まる痛みの間隔に、冷や汗をかくわたしの横で、しばらくすると、ぐっすりと寝ていた。(怒)そして、出勤時間が来るとむっくりと起き、じゃあね、と陣痛室を出て行った。なんかひとことあるやろうがーー(看護師
2020年8月21日 19:23
信じられるだろうか。わたしの高校の成績がここまで悪いのは、前の席に座っている女の子の肩あたりにいる、法衣を纏った男(おそらく琵琶法師の守護霊)の奏でる琵琶の音が、ベベンベンベン、ベベンベンベンとうるさすぎて、先生の声が聞こえないからだ。という、至極真っ当のように語られたその理由を。おいおい、と一笑されるようなその話を、わたしは信じた。なぜならば、それは実の妹の弁だったから
2020年8月20日 21:46
義母を見送った。どこまでも優しいひと。いつもいつも子どもたちが最優先。わたしはいいから、あんたたちの好きなようにしなさい。それが口ぐせのようだった義母。数ヶ月の入院生活。コロナ感染予防のため、家族の誰も会えない期間が続いた。もどかしい時期も耐えてくれ、やっと先月から、面会できるように。それも、家族の1人だけ10分という制限。亡くなる前々日には息
2020年8月19日 11:21
夫には、すぐ効くことを求めがちだ、という一田憲子さんの文章を読んだとき、ほんとにその通りだなぁと感じ入った。話さなくても、互いが自分の人生を生活を積み重ねているのを、見て感じて、毎日毎日、その微細な波動を交換しあっている。それが共に暮らすということ、家族であるということなんだと。会話、というのをどう定義するか。わたしとしては、内面というか、考えてることを伝え合うのがそれ