ピッピ

ピッピにあこがれていた、 かつての女の子は、47歳の主婦に。 こころに浮かぶあれこれ…

ピッピ

ピッピにあこがれていた、 かつての女の子は、47歳の主婦に。 こころに浮かぶあれこれ。 時も、思考も、とめどなく流れていく。 その端っこをつかまえておきたくて。

最近の記事

ダンスダンスダンス

祖父の法要で久しぶりに母方の実家へ。 渓谷近くの山道沿いに立つその家は、 子供の頃から大好きな場所だ。 もう築40年は越えているであろう、 底冷えのする一軒家、その夜は 2階に夫と息子と布団を並べて川の字で眠った。 首元あたりから夜の冷気が入ってくる。 うつらうつらしていると、 なんとも形容し難い音がする。 バタバタバタバターっ、ドンっ バタバタバタバターっ、ドンっ 足元に何やら気配、 それが這い上がってきたかと思うと 胸の上にとんでもない衝撃があり、 悲鳴をあげる寸前

    • ひとの不機嫌に引っ張られない

      キャパオーバーになると、途端に不機嫌になる人がいる。 最近パートで勤め始めた職場に、だ。 余裕があるときは自ら雑談してきたり、 にこやかな時の方が多いことは多いのだけれど。 忙しくなってくると、 音を立てて物を置いたり、 目の前を仏頂面で素通りしたりと あきれるほどに、わかりわすい。 その場にいる人たちの空気がかたくなるのがわかる。 ざらついた空気は、どこかささくれをつくり 周りの小さなミスを誘発する。 自分の苛立ちで引き寄せている結果だというのに、 それをさらに責め立てる

      • 母は強し、母は捨て身

        もう12年前のことだが、 毎年、息子の誕生日が来ると思い出すことがある。 明け方 初めての陣痛に悶えながら産院へ。 お昼頃、息子は産まれた。 夫は入院には付き添ってくれたが、 どんどん狭まる痛みの間隔に、 冷や汗をかくわたしの横で、 しばらくすると、ぐっすりと寝ていた。(怒) そして、出勤時間が来るとむっくりと起き、 じゃあね、と陣痛室を出て行った。 なんかひとことあるやろうがーー (看護師さんがいたから恥ずかしくて、と後日談) やはり、こういう時はお母さんだ。 本当

        • 信じること、と自分軸(スピリチュアルあれこれ)

          信じられるだろうか。 わたしの高校の成績がここまで悪いのは、 前の席に座っている女の子の肩あたりにいる、 法衣を纏った男(おそらく琵琶法師の守護霊) の奏でる琵琶の音が、 ベベンベンベン、ベベンベンベンとうるさすぎて、 先生の声が聞こえないからだ。 という、至極真っ当のように語られたその理由を。 おいおい、と一笑されるようなその話を、 わたしは信じた。 なぜならば、それは実の妹の弁だったからだ。 始めから書くと長くなるので割愛するが。 妹にはどうやら、他の人には見えな

        ダンスダンスダンス

          心を尽くして別れるということ

          義母を見送った。 どこまでも優しいひと。 いつもいつも子どもたちが最優先。 わたしはいいから、 あんたたちの好きなようにしなさい。 それが口ぐせのようだった義母。 数ヶ月の入院生活。 コロナ感染予防のため、 家族の誰も会えない期間が続いた。 もどかしい時期も耐えてくれ、 やっと先月から、面会できるように。 それも、家族の1人だけ10分という制限。 亡くなる前々日には息子と、 前日には娘と会話ができた義母。 深い哀しみの中にも、 義父の時には果

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          『波動』の交換

          夫には、すぐ効くことを求めがちだ、という 一田憲子さんの文章を読んだとき、 ほんとにその通りだなぁと感じ入った。 話さなくても、互いが自分の人生を生活を 積み重ねているのを、見て感じて、 毎日毎日、その微細な波動を交換しあっている。 それが共に暮らすということ、 家族であるということなんだと。 会話、というのをどう定義するか。 わたしとしては、内面というか、 考えてることを伝え合うのがそれ、だと思う。 そう定義した会話というものは、 わたしたち夫婦にはほぼないような気

          『波動』の交換