「感想文」の私流ポリシー
先日の記事で、映画感想を書かせていただいたのですが、その時にとても嬉しいコメントをいただきました。
仲良くさせていただいているそい先生のコメントで以下のような一文があり、ちゃんと主旨を汲み取っていただいていることに感激いたしました。
そい先生は中学の教員をされながら、サッカー部の顧問もされ、複数の著書をこの世に出されているkindle作家でもあり、マルチなご活躍をされています。
特にこれからを生きるためのバイブル的な内容の記事には大いに共感するところがあります。
実は私には感想文を書く時に「信条」としている事があります。
このそい先生のコメントからそれらをまとめてみようかと思い立ちました。
読書であれ、映画鑑賞であれ、ドラマ鑑賞であれ、人それぞれの書き方はあるかとは思いますが、特に私が注意している事を共有したいと思います。
あらすじは不要
基本的に「あらすじ」は不要だと思っています。
大きな理由として、第一にネタバレに繋がりますし、ストーリーは読んだり見たりしたら、どうせわかる事で、まだ読んでいない(見ていない)人にとって、楽しみを半減させる原因になるからです。
読書(鑑賞)の楽しみは、ハラハラドキドキしながら体験する事に大きな醍醐味があり、その楽しみを奪うような感想文はどうなの?と思うわけです。
あらすじを知りたければ、公式サイトを覗いたら知る事は出来ますので、わざわざ「感想文」として書く必要などないはずです。
そういう私も、過去にはあらすじも書いていた時期もありましたが、心の中でいつも疑問に思っていました。
「あらすじ」を書き始めたら、部分的な描写だけでは済まなくなるのです。
なら、書かない方がいいし、独自の目線での感想に徹した方が延々と語る事ができ、案外楽であることを発見したのです。
ただ一つの例外は史実の通説です。
そこはネタバレも何も、すでに周知の事実なわけですから、いくら語っても問題はないし、逆に歴史を知らない人にとっては、ある程度は必要なことでしょうね。
あくまでも感想を主体に
感想文であって、あらすじ文ではありません。
あくまでも自分がどう感じたかが一番のポイントなのです。
と思われた方、そんな事は無いはずです。
「感想」と言っても、本文(本編)の事だけではなく、自分の実体験や知識から何を連想して、何かを感じて仮説を立てても十分なものになるはずです。
例えば以下の事に重点を置いてみたらどうでしょう。
・序文はこう思ったけど終盤でこう感じた。
・自分の持つ見識とは違った。あるいは同じだった。
・新たな発見があった。
あらすじに文字数を割くぐらいなら、これらの事を書くべきではないかと思うのです。
自分自身の感情の変化などは、もっともオリジナリティに富んでいる部分であり、書かなくてどうする?とさえ思ってしまいます。
作品によっては、最初は面白かったけど、終盤になるにつれて興味が削がれてしまった。
また逆に、だんだん惹き込まれていったとか。
一つの作品中にでも自分の感情はどんどん移り、そうさせてくれる作品こそが結果的には良い作品だとも言えます。
作中の気になるワードをすくい取る
作中には、必ず自分の心が動いた「キーワード」があったはずです。
それを調べて深掘りするだけでも、書くべき事はたくさんあります。
同時にその行為は、自分自身の見識を広めて必ずプラスに働く事でもあり、そういう探究心がないとプラスになる事もありません。
さらに記事を書くための内容の辻褄合わせに必要な事実確認にも、新たな知識に繋がる実感はあるものです。
たった一つのキーワードから、今まで知らなかった事にも触れる事ができ、新たな世界に1歩踏み出せるキッカケにもなります。
そうすることで、たったの1歩だけだった新たな世界が、とんでもなく広い範囲に視野が広がり、どんどん書きたい事も湧いてくるのが自然の成り行きでしょう。
作者の意図を捉える
最も大事な事は、
作品の骨子を理解する事。
どこの誰がどうしたこうしたではなく、作者が作品を通して何が一番言いたかったのかを考察する事です。
その「実は」の部分が「核心」であり、「骨子」である可能性があります。
もちろんその核心に対して感じ取るものには千差万別あるかもしれません。
しかし自分はこう取ってこう感じたという所が一番のポイントです。
何もかも褒める必要はなく、正直な感想であるべきなのです。
こうなる事を期待したのにならなかった。あるいはここは拍子抜けしたとか、その物語に惹きこまれているからこそ感じてしまう残念さはあるはずです。
良かった点も残念な点も包み隠さず書くことが良い感想文だと言えるのではないでしょうか。
以上、あくまでも私個人の意見であり、「感想文」を書く時の雑感でした。
私の感想文ピックアップ
ザっと過去記事から感想文ばかりを集めてみました。
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