【臨床と宗教】 第3回 医療からこぼれ落ちるもの
前回まで
もともと関心の低かった日本人の宗教事情があるなかで,1990年代に起きた大震災と宗教的事件は日本の宗教の在り方に大きな影響を与えました.宗教,とくに仏教が葬式や死のイメージと結び付けられることもあって,宗教者が医療現場に入るには難しさがありましたが,東日本大震災を潮目に宗教を再評価する土壌もできつつあります.いろいろな課題もあるなかで,宗教者は医療現場で何ができるのでしょうか?
成果を求めるアプローチの限界
孫:
一般的な質問になってしまいますが,いま科学の進歩