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Biting the Hand: Growing Up Asian in Black and White America 飼い主の手を噛む:黒人と白人の国アメリカでアジア人として育つということ
韓国系アメリカ人、ジュリア・リーによるメモワール。彼女はアフリカ系アメリカ文学(最近ではアフリカ系アメリカ人というい言い方よりもブラックが主流ですが、大学の分野となるとまだ「アフリカ系アメリカ人」が使われています)やカリビアン、アジア系アメリカ文学などを専攻し、教えているアカデミアの人でもあります。 まず、タイトルがいいです。Biting the Hand。これは通常Biting the hand that feeds youというい風に使われるのですが、これは日本語の「飼
Nuked: Echoes of the Hiroshima Bomb in St. Louis 被ばく:セントルイスにおける広島原爆の負の遺産
2023年1月18日 去年の12月1日に出版されたばかりの本。セントルイスには2度行っていて、地元の活動家(女性、お母さんたち)やがん患者さんなど、知っている方の話が出てきて、嬉しくなる、というのとはちょっと違うのですが、彼女たちのことがこの本をきっかけに知られるといいな、という思いでした。 ミズーリ州セントルイスは、シカゴのあるイリノイ州と州境を接しているのですが、シカゴからは南にまっすぐ車で5、6時間といったところでしょうか。あまり、隣って感じはしない州です(ウィスコ
How to Hide an Empire: A History of the Greater United States 帝国の隠し方:より広大なアメリカの歴史
2022年2022年6月11日 著者、Daniel Immerwahrは、シカゴの北に隣接するエバンストン市(関西で言うと神戸に隣接する芦屋みたいな位置づけかも)にあるノースウエスタン大学の歴史教員。 副題のthe Greater United Statesは、掛け言葉になっていて、皮肉をこめて「より偉大な」という意味でのGreaterと、思っている以上にアメリカの覇権が広がっている、という意味での「より広大な」の意味とになっています。 この本は厳密な意味での学術書では