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Killers of the Flower Moon 5月の満月の殺人者

副題はThe Osage Murders and the Birth of the FBI、オーセージ部族の殺人とFBIの誕生です。なぜ、FBI?と思ったのですが、Hoover など出てきて、面白かったです。

さて、ニューヨークタイムズのベストセラーということで手を伸ばしました。これって、実はドラマ化もされて、レオナルド・ディカプリオが一家で一人生き残る女性の2番目の夫を演じ、ジェシー・プレモンズ(ファンです)が、FBIに派遣されるエージェントで、殺事件を解決する清廉潔白、トム・ホワイトの役です。(個人的には彼は変人の役がいいと思っていますが)

実は19世紀、オーセージ族の土地に石油が出る、と言うことで、オクラホマ州の彼らは大変潤っていました。しかし、そのお金を狙って、白人男性がオーセージ族の女性と結婚し、やがてお金を受け取るため妻を殺したり、妻の「保護者」としてお金を牛耳ったりなど頻発していたようです。

その中でも、モリー・バークハート(名字は2度目の夫のもの)の一家は母、姉妹を殺害され、子どもたちも危険な目に合います。しかし、彼らを狙うのは街の有力者。しかも彼は自分では手を下さないことから、なかなか逮捕も進展しません。むしろ、この有力者は警察や法曹界にもパイプがあり、オーセージ族は殺されっぱなしなのです。

しかし、こうした大量殺人がニューヨークタイムズなど全国紙にも取り上げられると、事件を地元警察だけに任せておけない、とFBIが出てくることになります。ここに派遣されたのがトム・ホワイト。しかし協力者が殺人犯と通じていたり、なかなか進展しません。

FBIの効力を宣伝したいフーバーに睨まれつつ、最後はある一定の解決に辿り着くのですが。。。

といった話です。当時の先住民(アメリカン・インディアンと呼ばれていた頃です)は、一人前の市民とは認めてもらえず、土地を取られ追われた土地に石油が出ると、今度は白人の保護者をつけるように、などと言う法律により自立が妨げられます。

一家の殺人も、先住民だったからあれだけ大規模にやっても、なかなか解決しなかったのでしょう。現在でも女性の行方不明者は先住民が一番多いと言われていますが、全国ニュースにはなかなかなりません。

今度はドラマ版も見てみようと思います。

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