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第四回「しごにんのげんてん」



百人斬り

えっ?

第四話について。
 
この時代のこの国は1000万人くらいの人口で、比率から言っても百人斬りは相当な数。
 
武蔵四郎は「百人ぽっちか」と言いますが、ノリで言っているので、自分がどれだけ斬ったかを数えているわけではありません。
 
ただ、彼が百人以上斬っているのは事実です。

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寄り道エピソード

記憶はなくても……

この回は他の剣豪が出て来ず、いわば外伝的な立ち位置なのですが、すぐ探し人が見つかるとご都合主義に見えるので意図的に入れたエピソード。
 
また、四剣豪同士の話となると五子の出番が限定されるので、その前に彼女がどういう人間なのかを説明するお話が欲しかったというのもあります。
 
ちょうど1巻の最後に入るお話なので、セオリー的には次巻への強いヒキが必要かもしれませんが、こういう話と話の間のお話も大事にしたいなと思っています。

カチカチ
くるくる

あと、藤田先生が自由に描かれた、武蔵四郎と五子が蛤でやっている手遊びがめちゃんこ好きです。
あいつらはああいうことする。

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『どろろ』について

四肢を取り戻す旅

そんな武蔵四郎と五子は、書いていてとても楽しい二人です。
 
奪われた体を取り戻すというテーマや、絡繰の手足というビジュアルの二人旅は、手塚治虫先生の『どろろ』を思わせますが、実は大きく意識していたわけではありません。
 
もちろん読んだことはあり、無意識のうちに影響を受けていたことに後から気づいて驚きました。
 
というのも本作の着想自体は、ごく個人的なところからだったためです。

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『しごにんの侍』誕生のきっかけ

自分のかたち

よく駅などにAED(自動体外式除細動器)があると思いますが、僕は持病の関係で、それに似た機械、ICD(植え込み型除細動器)を胸に入れています。
 
と言うと驚かれたり、心配されたりするものですが、案外本人は気にしてないのですね。
 
無論、不都合は多々あるんですが、「こんなものを入れないといけないなんて……」みたいな悲嘆は全くなく。
 
そこから、「自分に何かつけ足されても、周りが思うほど本人は気にしないんじゃないか」という発想になって、四肢がつけ足されたキャラが生まれました。
 
必然的に四肢を奪われるキャラが生まれ、それが五子になりました。
 
奪われたら奪い返さないといけないので、それが話の軸になり、また、動けないと困るので絡繰の手足を付け、戦えないといけないのでブレードを仕込み――
 
というように、結果的に似ていったのですね。
 
企画を作っている間はむしろ、足のブレードでのバトルが『Fate/EXTRA CCC』のメルトリリスや、『ZINGNIZE』のお菊ちゃんとかぶらないようにしないと、とか、そういうことばかりを気にしており、『どろろ』との類似はしばらく気づいていませんでした。
 
遥か先をとうに走っていた手塚先生の偉大さを改めて感じます。

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余談

〆の言葉

影響と言えば、最後のナレーションは、五代目圓楽さんが『笑点』を締める際の言い回しが、子ども心にとても素敵だったので、明確にそのオマージュです。

さて、次回2023年8月9日(水)の更新では、本作の脚本や企画書についての特集記事を公開いたします。

漫画『しごにんの侍』第五話は2023年8月16日(水)に各種サイトで公開、同日に本ブログ第五回も公開予定となっています。

というわけで、今回ここまで。また次回のお楽しみ。