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#仕事について話そう
【部下を推す話】[26] 呼び間違い
昼過ぎのことだ。オフィスに1本の電話が掛かってきた。部下Bが受話器を取る。
「Aですね。生憎席を外しておりまして、」
外勤中の部下A宛に掛かってきた電話だったようだ。電話に応対しながらBが片手で何かを探し始める。Aが応対している案件の資料のようだ。わたしもBもA宛で掛かってきたその電話の要件を把握していた為、どうやら代わりに要件を聞くつもりらしい。
電話するBに代わり、わたしはその資料を探し出
【部下を推す話】[25] 「尊みのお陰で生きている。」
今月はえぐい。ずっとえぐい。何故かはわからないがえぐい。
仕事の話である。
2〜3ヶ月に一度、やってもやっても次から次へと業務が湧く月がある。今月がそれだった。
とは言ってもわたしの仕事は常に業務量が多く、そもそも現在の立場になってから残業が無かった月がない。デフォルトがそんな状況なのに更に忙しくなるなんて、本当に神様は意地悪だ。
よくやってるなと自分でも思うし、なんとかなっているのは偏にわた
【部下を推す話】[23] 「サラサラでした。」
「ねこのさん」
呼ばれて顔を上げた先には部下のAが居た。普段ならばわたしは誰が相手でも目を見て話を聞く。
しかし、その日は違った。わたしの視線はAの目より更に上に吸い寄せられてしまう。
「〇〇についての書類を〜…、」
目の前でAが喋っている。前日に教えた業務についてやってみたので確認して欲しいのだと言う。
話の内容は耳に入っている。しかし、どうしてもAの頭上に目が行ってしまう。
視線が合わな
【部下を推す話】[20] 危険な愛称
仕事の話をするとき、わたしは部下たちのことを「さん」付けで呼ぶ。
仕事と関係ない話のときには愛称で呼ぶ。
Bは苗字をもじって「Bちゃん」。
Aは「A氏」「Aくん」「Aさん」etc...と安定しない。
つい先日、Aファンクラブを結成 (※本人に告知済) した際に「**りんって呼んでいい?」と聞いて「だめです」と言われてしまった。
言われてしまったが、ファンクラブ会員であるわたしとBは本人の居ない
【部下を推す話】[19] 7月分作画にあたり。
以前ちらっと書いたが、わたしは月1回職場で間違い探し仕立てのイラストを掲示している。
「ご自由にお持ちください」と配布しているのだが、これがなかなか評判が良い。
5月から始め、6月版で突然クオリティーをぶち上げたのは記憶に新しい。偏に部下たちのプロポーズ (※ゲーム) と歌声 (【部下を推す話】⑧参照) で大変筆が乗ったお陰である。
尚、先日久々に会った別フロアの先輩に「ねえねえ、この5月号と6
【部下を推す話】[18] きっと真夏にそれは起こる。
はやくも次回の評価書類がやってきた。
頭を抱えながら評価を行ったのはまだ記憶に新しい。
次回の評価は半年後なので、今回行うのは各自「これからの半期における目標の記載」である。
悩ましいことこの上ない。
書くのも厄介なら、その後の処理も厄介だ。
部下たちや同僚たちの書類を集めた後に管理部門に提出するのだが、ただ集めて提出するだけでは駄目なのだ。
内容を確認し、必要であれば本人に差し戻す。
わたしは
【部下を推す話】[17] 優しい君の無事を祈る
その日は朝から調子が良かった。
通勤時は道が空いていてすいすい通れたし、前日のわたしが翌日のわたしにと課した丸一日分のタスクは午前中で終わった。
部下のBはお休み、かつもう一人の部下Aも普段より少し遅い出勤だったにも関わらず、わたしはハイペースで仕事を終えていく。普段から業務処理の速さは自負しているが、いつにも増して速い。相当調子が良かった。
この分だと、溜まっている仕事も前倒ししてだいぶ解消出来