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【部下を推す話】[19] 7月分作画にあたり。

以前ちらっと書いたが、わたしは月1回職場で間違い探し仕立てのイラストを掲示している。
「ご自由にお持ちください」と配布しているのだが、これがなかなか評判が良い。
5月から始め、6月版で突然クオリティーをぶち上げたのは記憶に新しい。ひとえ部下たちのプロポーズ (※ゲーム) と歌声 (【部下を推す話】⑧参照) で大変筆が乗ったお陰である。

尚、先日久々に会った別フロアの先輩に「ねえねえ、この5月号と6月号の間の1ヶ月に何があったの???」と 聞かれたが、「ウフフ」と笑って誤魔化した。
「可愛い可愛い部下のプロポーズにキュンキュンし過ぎた」なんて真相は口が裂けても言えない。わたしは会社ではまだ「多少不思議な人」で通ってる筈である。これ以上ねこのの変人レベルが上がってしまうのは流石に避けたい。




さて、7月のイラストのテーマは「七夕」にした。
6月のイラストテーマはAに聞いて決めたものだったので、7月のテーマは部下Bのリクエストに応えると決めていたからだ。

ところが此処で問題が発生した。

-どう考えても七夕の方が作画コストがえぐい…。

七夕の笹飾り…と言うか、問題は笹である。考えるだけで気が遠くなる。
6月中は部下たちとご飯を食べに行ったりはしなかった為、萌えパワーが足りずどうしようかと悩んでいた。
下書きはサクサク終わるのだが、問題はペン入れである。
下絵では笹の枝とか大体の輪郭くらいしか描いていない。-笹の葉、どれだけ描けば良いだろうか…。
気分が乗らず筆を取らずにいたら、気付けば6月末を迎えてしまった。これはまずいと昼休みと帰宅後の時間をフルに使ってやっとペン入れを始めた。

ペン入れを始めて合計約7時間ほど。
残すは空と間違いを作り込むところまで漕ぎ着けた。尚、この時点で既に6月分より書き込みの数がえぐいことになっている。
しかし、果たしてこれは七夕の笹飾りに見えるのか? 非常に不安だ。
不安に駆られたわたしは、下書きレイヤー込み込みのその時点でのイラストを翌日出勤したらAとBにそれぞれ見て貰うことにした。

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「…七夕に、見える??」
「七夕以外の何だと言うのですか。」

翌日早速Aに見せて聞いてみたら即答で嬉しいことを言ってくれた。-だから君が好きなのよ。
Aが更に「後ろの空の部分が水墨画みたいで素敵です」と言ってくれる。可愛い。尊い。好き。
あまりに可愛かった為、「君が褒めてくれたその水墨画みたいなの、下絵レイヤーなので消える運命なのよ。」とは口が裂けても言えないなと思った。

Bは「きゃー! 可愛い!」と声を上げてくれた。-可愛いのは君です。異論は認めん。好き。

「ねこのさんなら、こことかこことかに間違い入れそう!!」

段々とわたしの嗜好がわかってきたらしい。可愛い。推しに理解していただけるとか最高か。

2人に大変癒され自己肯定感をぶち上げていただいたわたしは、思わず素で「ありがとう。嬉しい。」とはにかんでしまったのだった。我ながら手の掛かる上司だと思う。

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その日、定時で上がったわたしは早速家で続きに取り掛かっていた。
天の川の表現をどうしようかと悩んでいたが、Aの「水墨画みたい」にヒントを得て描き上げる。
AとBを充電したのだ、今なら何でも描ける。やはり推しの存在は偉大だ。


そうして、先月よりもクオリティーの高いイラストが完成した。

また、あまりの作画コストの高さに先月よりも間違いを増量してみた。
弟に見せてみたところ、「もうこれ3ヶ月くらいこのまま置いときなよ。1ヶ月じゃ勿体無いよ。」と言ってくれた。頑張って描いた甲斐がある。




完成した間違い探しを見たAは「ひええ」とか「こんなの最早追い付けないじゃないですか…」とか言うが、AもBもわたしが2人からやる気を充電しているのを知らない。わたしの中では2人とも間違いなくイラスト作成の功労者である。
推してることも可愛がってることも余さず伝えているが、2人の存在がどれだけわたしの力になっているのかまでは流石に伝えていない。我ながら愛が重過ぎる。

大事なことなので何度も言うが、やはり推しの存在は偉大だ。
わたしの可愛い部下たちは、いつもわたしのモチベーションを高めてくれる。本当に大好きだ。

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