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知らないとヤバい⁉産業構造が変わって働き方も変わっている4つの理由

時代は確実に変わっている

大きく社会変化が起きていることについてお話をしていきましょう。

日本は第二次世界大戦後から急激な復興を遂げて、アメリカにつぐ世界2位までのぼり詰めた時代がありました。

社会の授業ででてきた高度経済成長期、バブル景気と言われる時代です。

その時の雇用は長期雇用で正社員のみ。終身雇用が保証されて、給料は右肩上がり、60歳で定年を迎えることができたら悠々自適な老後の年金生活が待っているということが保証をされていました。

そのため、中学卒業、高校卒業で働き始めた世代でもあり、大学へ進学してから就職をすることはほんの一握りの人でした。

その時代の産業型モデルを製造業型ロールモデルという定義をしています。

ものづくりが主流で、ものづくりと人材育成は似ているところが多くあるからです。

新米の時代が終わると、新人の教育係、それを卒業すると係長、課長と昇進のステップを上がっていくことになります。

部長になれるかどうかというところでポストの終焉を迎える人が9割。

残りの1割は幹部候補として、3年に一度ジョブローテーションで、いろいろな部署を経験することになり、40後半から50前半にかけて役員となるケースがほとんどでした。

年収はどんどん右肩上がりになっていくことで、所得も倍増してきた時代です。

バブル景気前後には、東京の夜景は残業しているサラリーマンたちがつくっているとまで例えられたぐらいです。

しかし、バブル景気が崩壊すると失われた20年へと時代は変わっていきます。

終身雇用が崩壊してしまい、年功序列も廃止されて、完全実力主義になってしまいました。

多くの企業ではたらかないおっさん達を早期退職制度でリストラをしたり、派遣社員が一斉に雇い止めにあう時代へと突入しました。

その時からも言われていたことですが、長時間労働は生産性を下げているということから、残業代をカットしたい企業では一斉に定時までに仕事を終らせる動きも出ていましたが、実態を伴っていない状況でもありました。

仕事を持って帰るシステムやパソコンが使える状況で資料をコソコソつくったりしていた時代です。

今のようにWi-Fiの環境も整っていませんでしたから、苦労していたビジネスパーソンも多くいらっしゃいました。

それが数年前の電通問題、引越社の問題、ディスカウントストアでの問題が明るみに出てくると、厚生労働省の家督が上場企業をマークし始める事になりました。

そうした途端、長時間労働は悪ということになり、残業時間の規制が入るようになりました。

1日2時間を最大として月40時間を超えないように、各企業の人事が一斉にやり始めたこともあります。

大手企業では20時をすぎると強制的に電力が落ちるところがあったり、パソコンの起動時間が勤怠管理になっている会社もあり、下手をするとコソコソと資料をつくっていたことがバレてしまうことがあります。

最近ではGPSがあるため、打刻の位置や仕事をしていた場所なども追えばわかるようになっています。

そこまで労務管理を徹底していかないと、過労死の問題が発生したときに知らぬ、存ぜぬでは通用をしなくなってしまっているからです。

短い時間で効率的に働くのであれば、どうすればいいのかということで各企業試行錯誤しています。

失われた20年からサービス業型産業型モデルへとシフトチェンジをしています。

即戦力という言葉が採用ではよく用いられるようになったのもこの時代です。

サービス業型産業型モデルは、生産性と効率性を高めるためにはどうしたらいいのかと考えられています。

そして、完全実力主義が導入されるようになり、年功序列で賃金がアップすることもなくなってしまいました。

また、転職に対するハードルが下がり、転職して当たり前の時代になりました。

人材教育、人材育成も産業モデルがかわり変化してしまった

製造業型産業モデルでは、人を育成するのがうまく言っていた理由はドコにあるのでしょうか。

1つ目は長期雇用が保証をされていること。

人を育成するには時間がかかる事を企業は知っています。

特にものづくりをする職人は多くを語らず、背中を見て盗み、試して、自分のかたちにしていくことを求められていた。

そのため、いろいろと教えることはなく、自分たちで考えながらいろいろと失敗を経験したり、修羅場を経験してきた。

2つ目は管理職の定義について。

管理職は現場におりることなく、自分のチームの力を最大限に発揮できるようにすること。

何かあれば掛け合うこともできたし、失敗しそうになったら早期に修正をしてくれる余裕もあった。

サービス業型産業型モデルでは、なぜ人材育成がうまくいかないのでしょうか。

1つ目は長期雇用がなくなってしまったこと。

これによって、新人の育成に費やしていた時間をなくしてしまいました。

即戦力ということで業界経験者を優先するあまり、社内のノウハウがたまらなくなってしまった。

2つ目は管理職の定義が大きく変わってしまったこと。

管理職も業績を上げるために現場へ降りていくことが当たり前になってしまった。

プレイングマネージャーとしてやらなければならないため、心に余裕がなくなってしまった。

若手の積極的な登用によって、育成方法を知らない管理職が増えていること。

自分が通ってきた道を踏襲させると人は潰れてしまうし、個性も殺してしまうことを忘れている。

人には得意分野、不得意分野があるのだから、相互補完関係になるチームを作れない。

3つ目は短期的に何事も考えてしまう傾向があること。

すぐに結果に結びつかないのであればムダという考え方である。

信頼関係もないうちから取引を持ちかけることもありますし、結果がでないことはムダだという考え方で深く考えず、思考停止状態に入り込んでしまうことがある。

中長期的に考えることができなくなったことによって、ギスギスした職場環境になってしまう。

人材育成が急務な理由

人事界隈で言われていることですが、自力型人材を求める傾向が増えています。

ますます人手不足になり採用が困難になりつつあり、プロリクルーターの必要性も取りだたされています。

ジョブローテーションで3年1周期の法則を続けていることでは、思考停止状態になるのは当たり前です。

専門的な知識や経験を活かすことができるようになる頃に社内異動が決まってしまう。

ノウハウをもっていない人たちがやっていたら、ファンは増えませんし、企業ブランドも上がりません。

これは人事に限ったことではあありませんが、ゼネラリストからスペシャリストを求める傾向が顕著に表れてきています。

ソーシャルネットがここまで普及をしていることもあるのですが、社内と社外の人脈をうまく活用することによってファンを増やすことが価値になりつつあります。

弱いつながりを使って、リファラル採用をしたり、シークレットバーゲンをやっていたり、いろいろな方法で採用や販促をしていたりします。

インフルエンサーといわれるフォロワーをたくさん持っていればいいかといえば、確率は高いかもしれませんがそうではありません。

人づてに口コミ伝染をしていくかどうかと言うのがポイントになっていくことになるでしょう。

働かないおっさんVS昇進、転勤を嫌う若手

40代以上を働かないおっさん、粘土層などといわれるようになりました。

新卒育成枠というのがあわられて、リクルートが30歳未満の未経験者を新卒扱いとする採用方法など、各社がいろいろな知恵を絞って採用に対して考える時代へと突入してしまいました。

これも構造が大きく変わってきたからこそ出てきた問題であり、ワークライフバランスなど多様性の働き方がポイントになってきている。

構造的に何が変わってきているのかどうかを見ながら、サバイバル時代に入っている転職市場で市場価値を高める方法について考えていきたい。

なぜこんな構造になってしまったのかということを考えるとこれからの戦略が見えてくるかもしれません。

働かないおっさん達の構造

企業全体としては、入社した会社でずっと雇用を守ってあげるから、会社のわがままを聞いてくださいという主導権が会社にあった時代です。

長く勤めれば勤めるほど、格差が発生する終身雇用制度であり、愛社精神という言葉があるように会社に楯突かなければ問題ないという時代です。

大学卒業後に入社をした会社でずっと一筋40年という人もいた時代です。

大卒で入った場合、白地の能力があるということで一括採用をするようになりました。

人間性やスキルはゼロであり、経営幹部候補生を選抜していくというレースが展開することになる。

この時代はスキルアップをするというよりも、花形のポジションや部署へ異動することがモチベーションにつながっていました。

30代に入ると今度は3年に1度のジョブローテーションに悩まされてしまいます。

スペシャリストを育成することはなく、ゼネラリストとして育成をするため、ある一定の期間がすぎると配置換えをする。

全国展開をしている企業にとっては支店長になることから、本社に戻るというのは夢物語でした。

そのため、キャリアの形成という考えよりも、会社のいうことを聞いてくれるのであれば、昇進ができるというような密約が交わされていた時代です。

時には職務を超えた配置転換命令もあるため、強い希望がなければ特定の職務の専門家になりにくく、気づけば小さなチームのマネージメント業務が増えている。

マネー地面ご業務が報われるかどうかは部署や社内のヒエラルキー次第であるため、リスクが大きくなってしまう。

ただし、長期間において密接な人間関係の構築については理想的であり、鍛える場としては意味がある。

40代に入ると定期昇給が終わり、残業代が発生しない管理職になっている可能性高い。

職務専門性という観点ではこの時点である程度の実績がないと転職をするという選択肢はなくなってしまう。

中間管理職として板挟みにあい、残業代にも恵まれないこともある。

50代になると格差世代になってしまう。

役職のポストは限られているので、一部はリストラの対象になったり、早期退職の対象になったり、窓際族になったりする。

ここからの起業というのはリスクが大きくなってしまう。

現在40歳以上の人たちのことを働かないおっさん、粘土層といわれてしまっているのかというと、会社に対してしがみつくことで安定をしていたいという人たちが実に多いということが現状です。

出世や転職を嫌う若手の構造

規模だけではなく、自分がどういった職務スキルを習得していくかをベースに起業を選択する文化が徐々に定着していく。

長期に勤務をしていれば自動的にポジションが上がるということは崩壊してしまう、自分の市場価値を常に意識する時代へ突入している。

20代からキャリア形成を考えるようになる。

転職前提にキャリアパスを想定するのは当たり前の時代です。

何のために仕事をするのかを意識しており、働く動機付けとしてスキルを向上することを考えています。

細かな配属先には入社後の決定であっても、大まかな職務別採用も徐々にではありますが定着しつつあります。

若手でも案件に寄っては裁量権があり、挑戦する機会を与えてくれる。

「その起業でどういうスキルを習得できるか」が重要視される時代になっている。

30代になるとスキルの持ち運びができる転職が大前提となる世代。

継続して学習する能力とマネージメント力が問われる事になります。

プロジェクト単位での関係性やスキルを束ねる統率力の需要がある世代でもあります。

単発で座組みが変わるチーム業務が増えるので、短期間でもクロージングさせる効率的なマネージメント力が求められて、スキルアップとマネージメント力が求められてくる年代。

また、積み上げられた専門性スキルをベースとした転職はもちろん、その後も継続学習ができるかどうかがポイントになる。

40代になると管理職での転職も可能になった時代。

管理職の育成ができずにいる企業にとっては、外から即戦力になる管理職を招へいするしか方法はありません。

育成をしていくには時間がかかり、プロパーからの昇進以外にもいろいろな方法で化学反応を試す事になります。

管理職についてもマネージメントスキルが重要視され、人材雇用も活発化しているのが現状です。

特に円滑なコミュニケーション力を重視することになります。

50代になるとかつては格差だった役職や雇用形態は働き方の多様性により解釈が多岐に渡っています。

前向きな退職や転職が定着するようになりました。

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