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カンリーの創業から約5年の道のり

はじめに

こんにちは!カンリー共同創業者・Co-CEOの辰巳、秋山です。
この度、シリーズBラウンドにて約10億円の資金調達を実施いたしました。
(全ラウンドの累計で15億円の調達になります!)

今回のラウンドでご出資いただいた皆さま、そしてそれ以外にも様々な形でカンリーをご支援いただいてる皆さま、本当にありがとうございます。
まだまだこれからの会社ですし、このラウンドは一つの通過点に過ぎませんが、一つの節目としてまずは感謝の思いをお伝えしたいです。

※シリーズBの調達記事はこちらになります

ただ、Canly(カンリー)について「たまにサービス名は聞くけど、何やってるかわからない会社」といった声をよくいただきます。笑

2018年の創業直後、コロナ到来でいきなり倒産の危機を迎えるも、コロナ禍中に新サービスカンリーをリリースし、約3年で45,000店舗以上のお客様に有料契約でご導入いただけるサービスへと成長しました。


社員数は約70名規模になり、多くの顧客や社員、株主そして家族に支えられてここまでくることができました。
このタイミングで、私たち自身の視点からシリーズBまでの道のりを振り返り、カンリーの未来へと繋げたいと思います。

※はじめにお断りしておきますが思いを綴った結果、だいぶ長文のnoteになってしまっています。約20,000字。笑
そして誤字脱字も多分にあると思いますがどうかご容赦ください。

<調達にあたり採用サイトもリニューアルしました>
↓興味ある方は覗いてみてください↓↓


シリーズBまでの道のり

辰巳・秋山の出会い

(起業祝いに撮ってもらった写真、秋山は気合を入れて坊主に。笑)

辰巳・秋山の最初の出会いは就職活動でした。
当時からお互い漠然とではありますが「将来は起業したい」と思っていたこともありすぐに意気投合しました。就職活動も紆余曲折ありましたが、まずは修行をすべく、辰巳は商社へ、秋山は銀行に就職しました。

辰巳は新卒で入社した商社に3年間勤務し、コーポレート業務から国内外の営業まで幅広く経験。その間に米国公認会計士の資格も取得し、じっくりと起業準備を進めていました。
一方、秋山は1年でメガバンクを退職しスタートアップへ転職。13人目のメンバーとしてSORABITO株式会社で事業作りを経験していました。
お互い別々の道で奮闘しつつ、二人でルームシェアをしながらよく夢を語り合っていました。

社会人生活をはじめて3年が経過しようとする頃、本格的に起業を考え始めるようになります。
お互い別々で起業するという選択も勿論ありましたが、それぞれ異なった強みや弱みを持っていることに気づいた頃から2人で一緒に起業したらいいのではないか?と考えるようになりました。

「社会にどんな影響を与えたいか」
「どうすれば社会へのインパクトを最大化できるか」

様々な議論を重ねた結果、Co-CEOとして事業を運営していくと決断し今に至ります。
創業から5年弱、倒産の危機にも見舞われながら、私たちがCo-CEOとして今もなお会社を存続できている理由、このルーツは2人のルームシェア時代に遡ります。

共同創業はルームシェアに似た部分があります。会社は業績が良くても良い組織でなければ崩壊してしまいますし、仲が良い組織を作っていくという点で、男2人で同じ釜の飯を食べてきたことは強みだと思っています。

生活を共にするようになってから、お互いに率先してゴミ出しをするようになりましたし、ルールを言語化しておくことの重要性を強く感じました。
ルームシェア時代に設定していたルールは現在カンリーで設定しているバリューに繋がっています。
例えば、ゴミ出しの例のように「相手を思いやり率先して行動するという規律」は、弊社バリューの1つである「利他主義で行こう」に繋がっています。ルームシェア時代に強く感じた「お互いを思いやる精神」が、良い組織を作っていく上で欠かせないものの1つだと考えています。

もちろん、2人の意見が割れることもあります。議論が白熱して周りにケンカしていると誤解されることもしばしば。ただ、よく知っている仲だからこそ相手の主張を理解できることが我々の強みであると感じています。

「共同創業でうまくいった会社を見たことがない」

起業当初はたくさんの人に様々なお言葉をいただきました。
組織体制に対しては、懐疑的な言葉を多くいただいたのが正直なところです。
ただ、私たちは当時、辰巳は25歳、秋山は26歳になったばかり。学生時代に初めて2人が出会い「将来一緒に事業ができたら最高だよね!」と半分冗談半分本気で語り合っていた当時の妄想を現実にすることができ、すごく幸せだったことを今も覚えています。


宴会幹事代行サービスで起業

(当時のサービスサイトのファーストビュー)

SaaS企業の経営者がなぜ「宴会幹事代行サービス」で起業したのか?
気になる方も多いと思うので、当時の景色を解説します。

起業するにあたっては、累計1,000個の事業アイデアを検討しました。
アイデアの一例として、試しに日記アプリを作ってみたり、マッサージ版UBERを作ろうと画策したり、様々なディスカッションを重ねました。
しかし、なかなかしっくり来るものがなく、最後は自分たちにとって最も身近で肌触りのある課題を解決しようということで、数ある選択肢の中で一番しっくり来た課題が「宴会幹事業務」でした。

え!?なんで宴会幹事!?と思う方も多いと思うのですが、、笑
商社、メガバンクと、社内宴会・接待のオンパレードの会社に就職した私たちは度重なる宴会や接待業務に絶望していました。また、周りの多くの社会人の同期もお店選びや予約に苦戦していたことがこのサービスの立ち上げのきっかけになります。

宴会幹事業務は、取引先の飲料を扱っているお店じゃないと宴会ができなかったり、飲料の持ち込みができるお店がよかったり、個室でないといけないなど、ルールや要望が多くて実はかなり大変です。
上記のようなニッチなニーズにも応え「すべてのビジネスマンが幹事業務のストレスから解放され、もっと創造的な業務に時間を捧げてもらいたい」という思いで、宴会の幹事代行を我々で請け負うことにしました。

サービス内容はシンプルで、LINE公式アカウントに「エリア・予算・細かい要望」が飛んでくるのを辰巳と秋山が愚直にひたすら人力で返答していくというもの。
クリスマスに年末年始、とにかく1日中宴会幹事業務を代行し続ける日々でした。笑笑

上記だけ書くと「何やってんだこいつらは」という感じなのですが。笑
宴会幹事代行サービスの主目的は売上ではなく、利用してくれているビジネスマンの会社名と紐づいた「外さないお店情報」の収集でした。
「企業別の外さないお店」情報を収集した上で食べログやぐるなびなどの「ビジネスマン向けのお店探しプラットフォームを作りたい」という構想が先にあったのです。

商社や銀行、広告代理店などのビジネスマンの宴会シーンで定番の「大人数で高単価」の飲み会。
絶対に外せないにも関わらず業務は属人化しており、最も大切なお店の情報はなかなか整理されていない。たまに、エクセルを通して会社付近で使えるお店の情報をストックしている社員もいますが、中々データが更新されておらず宝の持ち腐れになってしまっている。このような事態を数多く目撃しました。

当時、高単価だけど接待やプライベート利用がメインだったり、女子会にフォーカスしているグルメ予約サイトはあるのですが、ビジネスマンの宴会にフォーカスしたサイトはありませんでした。。

( 当時の営業資料から抜粋 )

それなら作ってしまおう。こうして立ち上げたのが、「 Leretto(リリット)社内宴会に適したお店がすぐに見つかるサービス」でした。

私たちは「まずは顧客の課題を深く理解する」をポリシーにおいています。これは弊社のバリューである「まずやってみろ」につながるのですが、当時は顧客理解の場を「宴会幹事代行サービス」に設定して実践していた形になります。ビジネスマンと飲食店の間に入り、双方の課題を肌で感じながらサービス構想に落とし込む日々を過ごしていました。
その後、現在のCTOである長谷川が参画したことを契機に、幹事代行サービスをシステム化。2019年12月、宴会場や接待場所を探し予約できるビジネスマンに特化した食べログ(サービス名”Leretto”というグルメ予約サイト)をリリースしました。

( 当時の営業資料から抜粋 )

今になって宴会幹事代行サービス時代を振り返ると、「こんなサービスがあったら絶対にお客様(ビジネスマンと飲食店)が喜んでくれるよね」というお客様の理想から逆算して、泥臭く現場を深く理解し、本質的な課題解決につながる仕組みをつくっていくこと。これが私たちの根源的なビジネスマインドなのかもしれません。


資金ショートのピンチ…生きてくために治験へ

(当時の写真がなかったので、治験のイメージ写真となります 泣)

みなさま薄々お気づきかと思いますが、グルメ予約サービス「Leretto」は中々伸びませんでした。「初期費用ゼロ、固定費ゼロ」という、飲食店にとってデメリットの少ないモデルにも関わらずです。

起業してから最初の半年は無給で、生活的にもかなり苦しい日々を過ごしました。資金がショートしかけたときは2人で治験をして生活費を稼いだ時期もありました。
治験を実際に経験された方は少ないかと思いますが、3〜4日くらい宿泊して「とある検査」をするだけで、食事、寝るスペース、ワークスペース、10万円近くの報酬をいただける非常にありがたいバイトでした。笑

治験の紹介はここまでにして、、話を「Leretto」に戻すと、そもそもBtoBtoCビジネスはステークホルダーが多いからこそビジネスとして成立させるまでの壁が高く、莫大な時間を投資する必要があります。立ち上げ期は踏ん張りどころであり、泥臭く、粘り強くビジネスと向き合っていくことが求められました。
大きな夢を持って起業した私たちですが、現実は貯金が底をつき、居酒屋に入るお金すらもなくなりコンビニで缶ビールしか買えない状況でした。
それでも2人で缶ビールで乾杯し「今はこんな状態だけど、絶対成功しような!」と語り合った瞬間は今でも忘れられません。

創業時より「共同創業は絶対に失敗するからやめておけ」という意見を多数頂戴しましたが、私たちは2人で夢を追いかけていたからこそ最後まで諦めることなく挑戦し続けることができたのだと思っています。こんなことを言うと綺麗事だと思われてしまうかもしれませんが、一人で夢を追いかけるのではなく、仲間と共に夢に向き合い挑戦するからこそ幸せなんだと実感する毎日でした。
とはいえ、私たちも人間ですから創業事業でうまく稼げず、苦しいと感じたことは何度もあります。2018年12月に1ヶ月幹事代行業務をし続けて、当該領域からの売上が30万円しかないということが発覚し、インパクトの小ささに絶望したこともありました。

そんな時に、私たちが生きていくため、そして、お客様のために見つけた次なる種が「MEO」でした。
当時、インターネットでの検索結果を上位表示するための「SEO(検索エンジン最適化)」という概念はすでに存在していました。しかし、当時の飲食店で求められていたのは、検索エンジン最適化ではなく、Google mapの位置情報を起点に集客に繋げていくサービス「MEO(マップ検索最適化)」だったのです。
ただ、私たちが「MEOの会社です!」と言って営業をしても、当時はまだ出てきたばかりの概念で、店舗の皆様からすると「??」という状況です。
そこで考えたのが、宴会幹事代行サービスで飲食店の方々の心を開いて、MEOで収益化をするというフォーマット。
これによって、徐々に月額のコンサルフィーが積み上がっていきました。

当時は、MEOというと上位表示に対して成果報酬型でフィーを請求する会社が殆どで、中には悪質なコンサルティングを通して売上を立てている会社も数多くありました。そのような状況の中で、私たちはいち早く固定報酬型の料金プランを取り入れ「上位表示に依存しない、本質的なMEO対策を行う」というコンセプトで勝負をしてきました。
これがハマり、業界の中での地位を確立し、いつしかMEOの収益が殆どという状況になっていました。

このような形で、グルメ予約サービスという夢を追い、MEO対策サービスで目下の収益を作るという日々を過ごす中、私たちに大きな転機が訪れます。
それは、2018年12月、エンジェル投資家の高野さん(キープレイヤーズの代表)と成田さん(店舗コンサルの会社を経営)から累計500万円の資金調達が実施できたことです。
当時を振り返ると、苦しかったことも大変だったこともたくさんありました。ただ、私たちがお客様に対して「小手先ではなく本質的な形で価値を提供したい」という信念で泥臭く変化し続けてきたことが、投資家の方々の信頼に繋がったのだと考えています。
あの時、最初に私たちの未来を信じていただいた高野さん、成田さんと共に駆け抜けた1期目。結果として、激動の1期目を私たちは黒字で終えることができました。


ユーザベース代表稲垣さんとの出会い

(稲垣さんの社外取締役就任祝い)

このように、事業としては苦悩しながらも一定の結果を出すことができた私たちですが、組織づくりについては更に経験が浅く、当初以下のような指摘をメンバーからもらっていました。

「辰巳さん、秋山さんは、私たちのことを全然わかってくれません! 」
「Aさんが秋山と辰巳さんの陰口を言ってます!」

インターン生を大量採用しては早期離職するループが生じてしまったり、メンバーの陰口がチーム内に普及してチーム崩壊の危機に陥る経験をしました。
そんな中、共同代表で成長している会社であるユーザベース稲垣さんと出会う機会があり、以下の話を教えていただきます。

ユーザベースが創業から4年時(社員30~40人)に飲み会で感じた異変

“「皆が、マネジメント批判に近いことを話していた。そこに、今までにはないネガティブさを感じた。皆が同じような言葉を使っていたので、裏でかなり話し合っている可能性が高いと思った」
「どうすればこの危機を脱することができるか? 梅田、新野の3人で話し合ったときに、『バリューをちゃんとつくるべきでは』という結論に至った」
「『このルールはどういう意味なのか』『この言葉は入らないのか』と、皆が驚くほど“7つのルール”について話をしていたのです。真正面からこのバリューを理解しようとしていました。その様子を見て、普段の会話を通して、僕たちが考えていることは皆に伝わっていると思っていたけれども、そうではなかった。完全に僕たちの発信力不足だった。ちゃんと形にして伝えなきゃいけなかったんだと強く反省しました」“

参考:世界を狙う組織のつくり方~ユーザベース崩壊の危機を救った「7つのルール」~

上記のようなアドバイスを踏まえ、思考を徐々に整理していきました。

  • 会社で一番偉いのはバリューである。代表取締役社長という役職はバリューを最も体現してる人(バリューの体現者)に過ぎない

  • ミッションとバリューは不変的なもの。ミッション、バリューと向き合い続けることでステークホルダーの幸せの総量最大化を実現できる

  • バリューの原理主義*に陥らないこと。原理主義になると苦しくなる

*例えば、”正直であれ”というバリューは、何でも馬鹿正直になれということではない(嫌いの人に面と向かって”嫌い!”というのは違う)

上記のような思考の整理を経て、我々は「バリュー(行動指針)」を設定することを決意します。私たち2人の「思想」「強み」「経験」を元に、2人で温泉に行き、侃々諤々(かんかんがくがく)議論し、丸一日かけてバリュー制定をしました。下記が設定したバリューになります。
----------------------------
①お客様の理想から入れ
サービスを作る上で絶対にブラしたくない軸として制定
ex. 宴会幹事代行サービスで起業(労力は度外視)

②まずやってみろ
秋山の強みを元に制定
ex. 起業前に居酒屋や漬物屋で働く等、現場を重んじる

③圧倒的当事者意識
辰巳の強みを元に制定
ex. 商社3年目で起業を見据え、米国公認会計士試験合格

④利他主義で行こう
2人のルームシェア時代に上手くいった価値観を元に制定
ex. 風呂掃除やゴミ箱出しを気づいた人が率先的にやっていた

⑤正直であれ
2人のルームシェア時代に上手くいった価値観を元に制定
ex. お互いの不満や要望を溜めず、ランニングや銭湯で指摘し合う
----------------------------

上記のバリューは2人の強みを考慮しつつ、ルームシェアをしていた時に大切だなと感じたことをバリューとして落とし込みました。

バリュー以外の文化でいうと私たちは「意見が分かれた時も対話を諦めない」ということを大事にしています。スタートアップに起こる問題の多くはコミュニケーションに原因があることが多いと思っているので、なぜその考えに至ったのかと言う経緯や理由をしっかりと確認し、今でも週に2度ほど1on1を行い向き合い続けています。ちなみに、うち1回は一緒にジムに行く時間に当てており熱い議論を行いながら共に汗を流しています。笑 

前述した通り「共同代表はリスク」と言われることが多い中、バリューを筆頭に様々な仕組みを通して、むしろ強みにしているのが当社です。共同代表という形をとっていることで、社長の時間が普通の会社の2倍あるため早く物事を進めることができます。辰巳・秋山で力を合わせていつかはユーザベースさんを超え日本を代表するSaaS企業を作りたいなと思っています。


コロナ襲来(倒産の危機)

(倒産するかもしれないと焦っていた時期、、役員会がどんよりした雰囲気、、、)

人力の宴会幹事代行サービスから脱却し、グルメ予約サービスをリリースして、走り出しは順調(登録者数も順調に伸びた)だったのですが、僕らにとって思いもしない出来事が起きました。それはコロナ到来です。

グルメ予約サービスは、宴会場を探してるビジネスマンと宴会需要を取り込みたい飲食店様のマッチングサービスでした。
なので、コロナが来たことによって宴会需要がほぼほぼなくなり、サービス利用率が一気に低下。
MEOサービスも飲食店様に展開をしていたので、予算の引き締めと重なり解約が相次ぎました。結果として、売り上げが落ち込み倒産の危機を迎えました。

その時の感情を今でも鮮明に覚えてます。
強い焦りと同時に、何もできない悔しさと葛藤がありました。
とにかくお金を稼がないと倒産するかもしれない。メンバーの給料も払えないかもしれない。ほんとに「やばい、死ぬかも」と言う状況でした。
そして、お客様であった飲食店さんが衰退していく中、何もできず、ただただみていることしかできなかったことに激しい葛藤と悔しさを抱えていました。仲が良かったお客様のところに足を運ぶと、張り紙があり、もぬけの殻でした。連絡がつかなくなった方も多くいます。

僕らは手を差し伸べることもできず、自分達が生き残ることに必死で、精一杯でした。そんな状況の中で、とにかく前を向いて進まなきゃと言うような思いで日々を過ごしてました。


祖業を捨てて、ピボット!

リリース当時のサービスサイト

倒産しそうな危機の中、当時は全てがうまく行ってなくて、(今思うとすごい情けない話ですが)とにかくお金を稼ぐために必死でした。

例えば、肉に特化したECサイト「肉通販マニア」と言うサービスをリリースしたり、新電力の代理店をやったり、オンライン合コンのマッチング事業とかやってみたり、とにかく色々手を出しました。

(当時、コロナ禍でリリースした”肉通販サービス”。開始すぐにクローズ)

とにかく生きるために必死でした。
そんな中、神様が味方してくれたのか、色々動き回る中で一筋の希望を見つけました。それが今のカンリー(Canly)というサービスに繋がる発見です。

コロナ禍では、ペイドメディア(有料メディア)からオウンドメディア(自社集客)にシフトするぞ!という流れが飲食店問わず、様々な業界で加速しました。集客ができないので、コストを抑えないといけない。
少ない予算の中で最大の成果を出さないといけないような状況でした。
上記のような背景から、Google マップやSNS、ホームページ、アプリといった自社で集客するというニーズが急激に加速したのです。

そこに目をつけた僕たちは、色々なオウンドメディアを一元管理するCanlyというサービスを立ち上げようとしました。
※なお、強調して伝えておきたいことは、ペイドメディアが悪いと言うわけではないです。「予算のかけ方」に問題があるんです。コロナ禍では、お金を出してもまともに、集客ができない。それなら、オウンドメディアを中心に集客を組み立てていくしかないよねという発想です。(なお、今ではペイドメディア含めた連携も加速させようと思っており、顧客接点の最適化を目指しております)

ただ、
死にそうな状況なのに新規サービスを立ち上げて本当に大丈夫なのか?
開発して、売れなかったら倒産するのに大丈夫か?
これって博打じゃないか?
という心理的不安が僕らを襲いました。。

Canly(カンリー)のコンセプトは決まったものの、売れるかわからない。
キャッシュがないので。売れなかったら死ぬかもしれない。
正直、めちゃくちゃ悩みました。

そんな時、かの有名なビルゲイツのエピソードを思い出しました(うる覚えで、本当かはわかりません、、)。
若かりし頃のビルゲイツは、自分の妄想したサービスを売りこんで、その場で受注。受注してから、サービス開発をしたという話です。

もしかしたら、同じことができるのではないか?
「作ってから売るのではなく、売ってから作る」方法はないのか?
カンリーには「まずやってみろ」というバリューがあるので、試しにやってみました。

CPOである友近(当時は、副業で働いてくれました)にお願いをして、
モックデザインを作ってもらい、お客様に営業してみました。
その結果、なんとモックだけで受注ができちゃったんです!(当時のお客様には大変感謝してます!)
しかも驚いたのが、モックでプレゼンしただけなのに、お客様の目の色が変わったことです。前のめりになって、導入したい!といってくれました。
この出来事は今でも忘れないです。脳裏に焼き付いています。
色々なサービスを開発してきましたが、初めての手応えでした。これはいける!と直感で思いました。

同時に、ニーズがあるサービスはモックでも関係ないんだということを実感しました。

「作ってから売るのではなく、売ってから作る」

モックの状態でも、1円でもお金を払っていただけるお客様がいればそこに何かの価値があるはず。これは、今でもカンリーのサービス開発における、カルチャーの1つになってます。

受注後、早急にテックチームを組成しカンリーのサービス開発に着手。無事リリースすることができました。
同時に、グルメ予約サービスをクローズする意思決定をしました。
非常に悩みましたが、生きるか死ぬかの状況だったので「選択と集中」が何よりも大事という観点から祖業を捨てる決断をしました。

なお、祖業を捨て、カンリーにピボットできたのも様々な方の支えあってこその実現です。

コロナが起きた当時、辰巳と秋山の仲は正直、最悪でした。
日に日にキャッシュが減っていく。夜も眠れない。お互いストレス&不満が溜まっていく。互いに文句を言い合う。何をやってもうまくいかない。負のループでした。
そんな状況が続いて、今の社外取締役である稲垣さんに相談をしました。
(当時、稲垣さんの前でもバチバチで喧嘩してる状況でした笑)

今でも覚えてるのですが、稲垣さんからは、「お金がないと、短期的な意思決定になってしまう。精神的にも辛いはず。まずはキャッシュを確保して焦らないことが何よりも重要だよ。」というアドバイスをいただきました。

このアドバイスのおかげで、資金調達を迅速に行うことができ、なんとかこの危機を乗り越えることができました。本当に有難うございます。
同時に、当時出資していただいたエンジェル投資家の方々にも大変感謝してます。
当時、資金確保のためにVCさんを回ったのですが全部断られました。
(もちろん、VCさんがダメというわけではなく、当時の状況からしてしょうがないのかなと思います。)

その中で、エンジェル投資家の方々は、僕らの可能性を信じてくれて
実績もキャッシュもない会社に投資の意思決定をしてくださりました。
今でも頭が上がりません。一生の恩人です。

※参考までに、エンジェル投資家の方々から資金調達を実施して、カンリーを無事リリース!した時の記事を共有します。

最後に、このタイミングで残ってくれたメンバーにも今でも感謝をしてます。当時で言うと10名位メンバーがいました。
状況としては本当にやばかったので、メンバー全員に「ほんとにまずい。このままだと倒産するかもしれない」と正直に打ち明けました。

普通に考えたら、将来性も見えないし、希望もない。
みんなやめるかもしれない、、そう思っていたのですが。

「むしろこれがベンチャーじゃないですか?何でもしますんで一緒に頑張りましょう!」とメンバー全員から逆に鼓舞されて、本当に心が救われました。
ちなみに、倒産するかもしれないという理由で辞めたメンバーは1人もいません。グルメ予約サービスをやりたいと入ってくれたメンバーもいたのですが、辞めなかったんです。

どうすれば危機的状況を脱せられるか?
もっと会社を良くしていけるか?

辛い状況なのに、不思議と熱狂が生まれていました。
(会議室を貸し切って、役割関係なく、全員でテレアポをしまくるなど、とにかくリカバリーしようと全員で力を合わせてました。)

究極的には何をやるかよりも「誰と働きたいか」を重視してくれる
素晴らしいメンバーに支えられた
ことは、僕らの誇りです。

今でも「何をするかよりも、誰と働きたいか」を重視するカルチャーは、強く残っていると思います。


シリーズA調達(グロース)

(社名変更)

無事、コロナ禍を乗り切りカンリーをリリースすると、ありがたいことに、本当に驚くほど多くの問い合わせをいただくことができました。

結果的に、営業すれば興味を持ってもらえて受注できる、このような状態が続き、リリース1年で1万店舗導入が決まりました。
最初は、お客様候補としては飲食店のみを想定してましたが、スーパー、メガネ、アパレル、ホームセンター、ドラックストア、カラオケなど、様々な業界から引き合いがあり、改めて市場の大きさを実感しました。

当時、飲食店様に満足してもらうサービスを作ってきたいという想いでカンリーを開発してましたが、飲食の枠を超えてありとあらゆる業界に価値貢献できるということがわかり、市場を広げていく意思決定をしました。

Canly(カンリー)をメインプロダクトとして推進していくという強い決意を込めて会社名も変更しました。

そして、ジャフコ様をリード投資家として累計5.3億円の資金調達を実施。

資金調達の一方で、組織文化構築には相当な時間を割きました。

特に注力したのは、評価制度の確立とバリューの浸透です。
評価制度に関しては、コンピテンシー評価で、僕らとして重要な項目を整理して落とし込んでいきました。
添付はコンピテンシー水準の概要ですが、実際はさらにブレークダウンして各等級ごとの定義も細かく設計してます。

シリーズA当時のコンピテンシー表

バリューの浸透施策については、色々導入してます。
具体例として3つほど挙げてみます。

①オープンコミュニケーション(社内では”OC”と言ってます)

組織が拡大する中で、愚痴がものすごく増えたんですよね。
たまたま居酒屋でメンバーと飲みに行った時に、「○さんは○○だ!」
みたいな批判の声(陰口)を耳にしました。

今までは、人数が少なかったので阿吽の呼吸で意思疎通できていたのですが、人数が増えるとそうはいかなくなってきたのです。

そんな時にたまたま、ユーザベースの佐久間さんのノートを見つけて、これだ!と思いました。

ユーザベースさんの「オープンコミュニケーション」という仕組みを
参考にさせてもらいました。
※佐久間さん!本当に有難うございます><

オープンコミニケーション(通称”OC”)はカンリーのバリューでいう「正直であれ」を体現するための手段と定義してます。

よく言う例え話なんですけど、エベレストに登った人からすると富士山は「低い」と言い、登山を人生で一回も経験してない人からすると、富士山を「高い」と言います。つまり、過去の経験や思想によって「主張」が全然違うんですね。

「それぞれ違った景色から話をする」これが原因となり、意見の食い違いや揉めに発展し、内容によっては収拾がつかなくなり愚痴が増えていきます。
なので僕らは、景色の交換(前提条件の交換)をすることに徹底していて、氷山の一角(ただの主張)だけで判断するのではく、対話している人の海の底(背景)までをしっかり確認することを心がけてます。

「OC」が導入されたことにより、一気に対話が生まれ、組織が劇的に変わりました。年齢や立場関係なく、メンバー同士、オープンかつフラットに対話できます!

「OC」というわかりやすい言葉があることで、上司に言いたいことがあるときは、「OCしてもよろしいでしょうか?」みたいなライトな感じで、意思表示できるようになりました。
社内では「それってOCした?」というフレーズが飛び交ってます(笑)

ネガティブなことを伝えるハードルが下がり、言いやすい環境になってると思います。「正直であれ」というバリュー浸透につながっています。

②オフィス移転

オフィス移転がなんで、バリュー浸透につながるの?って思う方がいるかもしれませんが、僕らならではの特別な事情がありました。

実は、2018年8月15日の創業から社員数60人を超えるまで、実質オフィスを持っていませんでした(笑)

創業当初は登記だけして、無料のコワーキングスペースで働いてました。
ただ、コロナの影響でそのコワーキングスペースが閉鎖されることに、、、僕らは、倒産しそうだったので、オフィス移転する費用もなくできず、
働く場所がないので、カフェで彷徨いながら仕事をしていたのです(笑)。

流石に、カフェを転々とするのもまずいので、即フルリモートに切り替え、
気づいたら社員数が60人までになってました。
渋谷のオフィスでは、家賃70,000円を切る1坪の部屋で、2名くらい入るスペースのみ。書類など最低限の備品だけ置く目的で借りてました(笑)

そして最近、代官山のオフィスに移転したという経緯です。
オフィス移転=バリュー浸透施策の話に戻りますが、
60名を超えてきたあたりから、「心のつながり」が希薄化してきたなと感じたのです。完全フルリモートの限界を感じました。

もちろん、現在でも居住地を問わず、素晴らしいパフォーマンスを発揮していると思っていますが、今後さらなる急拡大を目指すにあたっては、より効果的なオンボーディングやコミュニケーションが課題になると感じました。
極端に経営するのではなく、リモートとオフィスのハイブリットでやっていきたいと思うようになり、メンバー同士のコミュニケーションを増やす意味でもオフィス移転をすることに決めました。

少しずつ、部署内外での交流も増えてきて良い感じになってきたと思います。僕らのバリューである「利他主義で行こう」や「正直であれ」の浸透につながっているなと感じてます。

③福利厚生制度”テン活”

弊社の「お客様の理想から入れ」というバリューを体現すべく
福利厚生制度「テン活」をつくりました。

「テン活」とはカンリーメンバーがお客様の店舗を利用すると、利用額の一部を会社が補助する制度です。
大きい視野で捉えると「カンリーメンバー(会社)、お客様、社会」の三方よしの実現が目的となっています。

テン活制度を使うことで、カンリーメンバーみんなが喜んでくれる。
お店は売上が上がるので、僕らのお客様が喜んでくれる。
結果、店舗業界が盛り上がる。

テン活は、こういった良い循環を生み出すと思ってます。
日頃頑張っているメンバー全員に報いたいという強い思いから始まった制度ではありますが、もっと視野を広げると、メンバーみんなを含めた「カンリーに関わる全員の幸せを願った」制度になってます。
これらを通じて、業界にも目を向けることができ弊社のバリューである「お客様の理想から入れ」にもつながると思いました。

テンカツを使って、社内メンバーの交流も加速してコミュニケーション量も増え「正直であれ」のバリュー浸透にも繋がってます。

テンカツを活用した際の報告写真
テンカツを活用した際の報告写真


シリーズB調達を経て(新たなる挑戦)

ミッションの刷新

店舗経営を支える、世界的なインフラを創る
これが私たちのミッションであり、僕らの目指したい世界です。

店舗に関わる人々全員を幸せにし、これらを通じて社会全体を良くしていきたい。この仕組みを店舗経営という観点で根底から支えるインフラのような存在になっていきたい。こんな思いを込めています。

カンリーがいることで、店舗の生産性を飛躍的に高め、それによって生み出された余白から、もっと創造的な業務(接客や商品開発など)を生み出したい。これらを通じて、店舗のお客様であるユーザー様が幸せになり、街が豊かになる。その結果として、社会全体がハッピーになる。こんな循環を作っていきたいなと思ってます。

カンリーの概念図

店舗の経営課題には、マーケティング、人事、金融など様々あります。これらの店舗経営に関わる多岐に渡る課題をテクノロジーの力で解決していきたいです。

「店舗DXの会社といえば、カンリーだよね?」

いつの日か、そんな言葉が店舗業界の関係者の皆様の間で交わされるようになれたら、私たちは真の意味でインフラのような存在になれたのかなと思います。


他領域への挑戦

つい最近ですが、辰巳と秋山が違う領域を見ていく意思決定をしました。
もちろん「選択と集中」というような言葉がある通り、1つの領域を深ぼって最大の価値創造するという選択もありました。
ただ、辰巳と秋山という共同代表の強みはこういったところにあるのではないか?と思うようになりました。
2人で今まで背中を合わせ、互いへのリスペクトと信頼、強度を持って経営してきたからこそ、「同時経営」ができるのではないか?

ミッション実現に向け非連続的な成長を実現していくために、これはまさに僕らの会社でしかできないことなのでは?と。

もちろん時期尚早という声もあるかもしれませんが、既存事業(マーケティング領域)の「深化」と新規事業による「探索」の両利きの経営を行うからこそ、『店舗経営を支える世界的なインフラを創る』というミッション達成に最速で近づくことができる。私たちはそう信じています。

既存事業(マーケ領域)

既存事業では「店舗の顧客接点を最適化する」というビジョンを掲げています。ここでいう顧客接点とは、店舗と店舗を利用するお客様を結びつけるコミュニケーション手段のことを言います

地図マップやSNS、ホームページ、アプリ、有料メディアなど、お客様の情報収集手段が多様化しています。
その中で、コロナ禍だからこそ利用頻度が特に上がった媒体もありました。GoogleマップやSNSなどがその一例です。
店舗ビジネス(飲食、ドラックストア、美容室、アパレル、etc,,)では従来の有料広告媒体と無料媒体の使い分けが必要になっており、いかに最適な媒体に対して最適なリソース配分ができるかが重要なテーマとなっています。

また、日本の人口減少が加速する中、人手不足もあり、中々新しい媒体の活用が追いつかない、という店舗も多く存在しています。
人手不足に加えて、そもそも店舗の方々がどの媒体を活用していけば良いかわからないという問題も生まれています。

例えば、飲食店のケースでいうと北海道に焼肉店をオープンするなら、「ホームページとアプリとインスタグラム」を利用するのが良い”らしい”という「経験と勘」から集客媒体のセレクトをしていると思います。
もしかしたら、Googleマップや公式LINEを使う方がベストな集客が実現できるかもしれません。
こういった経験と勘による集客を、将来的にはカンリーを通して科学し、店舗の方々が顧客接点を最適化するために必要となる意思決定のサポートを行っていきたいと考えています。

そのためには、まずは各媒体の分断された情報やデータを一つに集約する必要があります。店舗の方々は、カンリーを通してありとあらゆる集客媒体の情報をカンリー上に集約し運用を効率化、統合的な分析まで行うことができるようになりたいです。
これにより、店舗の方々が時代にあった最適な媒体(例えば、アプリ、HP、Googleマップなど)をもっと手軽に利用できる。
店舗の方々にとって最適な顧客接点を作ることができるインフラを創造していきたいと考えています。

将来的には、どの媒体に対してどのくらいのリソース配分をするべきかが、一目で分かる世界を作っていきます!

今は、カンリーカンリーホームページがメインプロダクトとなってますが、
これから新サービスも続々とリリースしていきますので、楽しみに待っていてください!

新規事業(HR領域へ)

店舗ビジネスを運営されている企業の経営者と飲みにいくと、皆口を揃えて「人が足りない」と言います。これは飲食店に限らず小売やサービス業でも同様です。
実際に、以下のような言葉を経営者の方々から聞きました。

  • 売り上げを上げるためにはスタッフが不可欠。ただ、人が不足しており、機会損失が発生している

  • 年間で1,000人新しく採用するが、1,000人が辞めてしまう

  • 都心の飲食店では人が本当に採用できない、時給がどんどん上がってしまう

これらの状況に対して、私たちがどう向き合っていくべきか?
様々な角度で検討を重ねる中で、見えてきた課題を3つのデータを通して共有します。

参考出典:①人手不足が推察される産業TOP3はいずれも「店舗にまつわる産業」である
参考出典:②店長の課題の上位を「 人が採用できないこと × 従業員がすぐ辞めてしまうこと 」が占める。
参考出典:③募集広告による採用は、コロナ禍を経て限界が来ている

実際に、店舗の採用担当者からの声を聞いてみたところ、コロナで一度アルバイトを減らしたが、コロナが回復してきて改めて採用しようと思っても人が集まらないとのことでした。

このようなマクロ的な状況を前提に、もう一度「自社の事業」と「人手不足という課題」の接合点について考えていったところ、カンリーとして掲げてきた「店舗の顧客接点の最適化」というビジョンを達成するためには、むしろ「店員」と「店舗」との顧客接点の最適化も必要不可欠なのではないか?という新たな視点が生まれてきました。

ただ、カンリーというサービスはリリースしてまだ3年弱であり、このタイミングでHRの領域に進出するべきか否かという観点では社内でも賛否両論がありました。
しかし、私たちのミッションは「店舗経営を支える世界的なインフラを創る」こと。
店舗経営に大きなインパクトを与えていくためには、採用領域の課題解決はMUSTだと考えました。

既存事業カンリーでは国内トップレベルのシェアを持ち大企業をはじめとした幅広い顧客網を保有しています。
新規事業においても、採用課題が恒常的に発生している大企業をメインターゲットとするため、同一顧客層にアプローチすることが可能であると考え実行に踏み切りました。

現在の状況としてはサービスの正式ローンチ前にも関わらず既に国内を代表する企業から発注を受けており、ターゲット層へのアプローチおよびビジネス成果が創出できている状況です。
また、既存事業Canlyでの実績を持つ当社だからこそ、蓄積したプロダクトデザイン・開発知見・事業開発知見を活用し、リアルな店舗事業者の声を元に、元従業員と店舗事業者を繋ぐサービスを立ち上げることができると考えています。
私たちは、お客様の本質的な課題を解決するために、資金調達を行いまだまだリスクを取れる今だからこそ、非連続的な挑戦を行う意義があると考えました。

2023年2月に新規事業チームを正式に立ち上げたばかりのため、まだまだ事業としては手探りの状態です。絶対に成功させるべく尽力していきますが、上手くいくとは限りません。むしろ、このタイミングでの新規事業の立ち上げは前例も少なく、間違いなく茨の道になると思います。

それでも、

  • 急成長中のスタートアップでリスクをとって0から挑戦していきたい

  • 店舗 × HRの領域で、全く新しい本質的なサービスを共に立ち上げていきたい

  • HARD THINGSが大好き。カオスな環境で揉まれたい

という方は、ぜひご連絡いただけますと幸いです。
日本のHR業界の歴史に残る、新たなサービスを共に作り上げましょう。


元CTOの長谷川について

特に、元CTOである長谷川については、特別な想いがあります。
詳しくは noteを見てもらえばわかるのですが、今回の資金調達のタイミングで長谷川はCTOを降り、新CTOを探すという決断をしました。

もちろん、長谷川とは今後も強度を持って一緒に経営はしていきますので、
お別れではありませんので、ご安心ください!笑

ただ、このような決断の表面だけを切り取ると、私たちの意図が伝わり切らないと思うので、この決断に至った背景と長谷川との出会い〜今までについて、簡単に触れていこうと思います!

長谷川と出会ったのは今から約4年前、yentaのようなビジネスマッチングアプリがきっかけです。当該マッチングアプリは、長谷川と出会って1ヶ月でクローズしました。。運命的な出会いです。

私たちは宴会幹事代行サービス(人力)を運営しており、見た目はIT企業っぽくやっていましたが、実態は労働集約の極みのような事業。
宴会幹事代行サービスの次のステージとして、ビジネスマンに特化したグルメ予約サービス(システム化)を作りたくてエンジニアを探してました。

当時のカンリー(旧社名:Leretto)は、辰巳、秋山とインターン数名の組織でした。エンジニアはゼロ、誰もいませんでした。そんな矢先に長谷川とマッチングしたのです。
私たちは、目白のタリーズの2階で長谷川に会い、グルメ予約サービスの構想を伝えました。

当時は長谷川もフリーランスで案件にも一部空きがあり、また宴会幹事代行サービスの泥臭い日々が響いたのか、非常に興味を持ってくれて、「まずは業務委託でやってみたい」とのことでOKをもらいました。

その後、業務委託で関わる中で、長谷川のうちに秘めた熱い思い、責任感の強さ、何より人柄が本当にすばらしいなと思うようになり、カンリーのCTOになって欲しいと思うようになりました。
ちなみに、温泉にも何回か誘い、裸の付き合いをしながら必死に口説いた日々は今では良い思い出です。長谷川としても観念したのか(笑)カンリーに入社してくれることになり、長谷川のおかげでグルメ予約サイトをリリースすることができました。

ただ、当時リリースしたグルメ予約サービスはリリースした途端にコロナウイルスが到来、長谷川が死ぬ気で開発してくれたグルメ予約サービスを3ヶ月でクローズすることになってしまいました。
せっかく自分が作ったサービスがいきなりなくなることは、本当に悔しいことだと思います。ただ、長谷川にそのことを伝えると「全然問題ないです。むしろこの状況はしょうがない。自分はできることをしっかりやります」と言ってくれました。

そこから、長谷川の尽力により開発チームを拡大、2020年1月にカンリーを構想してから約半年間でカンリーを爆速でリリース、結果的に2.5年間で45,000店舗超に導入されるサービスまでグロースさせることができました。

今回のCTO交代については、シリーズBの資金調達後「非連続的な成長を実現するテックカンパニーをつくるためにどうするべきか?」
というテーマについて、長谷川と私たち、社外取締役の稲垣さんも含めて何度も繰り返しディスカッションを行い、膨大な時間をかけて方向性を見出していきました。

その上で出した改善案の一つが、今回の経営チームに開発部門を主導できる役員をもう一人増やすというアイデアとなります。
これからのCTOは今以上のスピードで経営 × 技術課題を解決していく必要がある、そして、その開発体制構築にあたっては1人ではなくチームで技術チームを率いることで、さらに理想的な開発チームをつくることができる、という結論に至りました。

また、長谷川本人のWILLや現場の課題を踏まえると、理想的な開発体制を構築するためには長谷川自身がCTOとして業務を遂行するのではなく、別の方をCTOとして採用する方が良い、という結論に至りました。

カンリーに関わる全てのメンバーには、長谷川の「覚悟」を応援してほしいと伝えてます。

役割を分けるという話であるので、当然ネガティブなことではないものの長谷川にももちろん、矜持はあります。そんな中で、CTOを譲るという決断は本当に勇気のいることだと思ってます。
今の現状を赤裸々に記載してるnoteを世に出すという意思決定自体もなかなかできることではないです。

それは、長谷川が人一倍カンリーのことを考えてくれて、
人一倍カンリーを愛してくれてるからできた決断だと思ってます。

本当に感謝をしてます。今後は、長谷川にはフェロー(専門役員)という立場で社内を見てもらうことになっています。

長谷川には不思議な力があるんです。チーム全体の雰囲気作りが本当にうまい。長谷川を慕って、入ってくれるエンジニアがたくさんいます。
常にオープンで言葉では語れないほど、チームの雰囲気が良いんです。
今後も、新たな役割の元、長谷川の強みを存分に生かして欲しいですし、
引き続き一緒に良いチームをつくっていきたいと思います。

長谷川さん、いつも本当にありがとうございます。
今のカンリーがあるのは間違いなく長谷川さんのおかげです。
これからもよろしくお願いします!

終わりに

以上、カンリーの歴史を振り返りさせて頂きました。読んでみてどう思われましたか?

先日、デロイトトーマツグループが発表した日本のテクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2022 Japan」で、過去3決算期の収益(売上高)成長率357.5%を記録し、カンリーが2位を受賞したこともあり、

Technology Fast 50 2022 Japanは、デロイト トーマツが世界規模で開催しているTMT業界における成長企業を表彰する国毎のランキングプログラムであり、日本ではTMT業界の企業を過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率によりランキングし、上位50社を発表します。TMT業界での成長性や成功のベンチマークであり、今回で20回目の開催です。
プログラムの詳細は、http://www.deloitte.com/jp/fast50 をご覧ください。

「良い感じに成長してるじゃん!もう課題なんてなさそうじゃない?」
と思ってる方がいたら、一言言わせてください!

カンリーには課題が”沢山”あります。”山ほど”あります。

今回の調達リリースにあたって、各部署の状況/課題をメンバーが書いてくれてるので、ぜひご覧になってください!
noteを見てもらえばわかるのですが、めちゃくちゃ赤裸々に書かれてます汗

他のチームのアツいnoteはこちらから


僕らのミッションである「店舗経営を支える、世界的なインフラを創る」ためには「非連続な成長」がセットです。

このまま行ったら2倍3倍の成長はできると思いますが、10倍成長は難しい。

店舗産業のインフレになるためには、並大抵なことをやっても変えられないと思います。
だからこそ、非連続的な成長を楽しめる仲間を募ってます!

激動な毎日を送ってますが、最高に楽しいです。苦しい時もありますが、
一緒になって喜怒哀楽の感情を共有できる仲間がいるから乗り越えられます!

カンリーに少しでも興味持ってもらえたら僕らのツイッターでも良いのでお気軽にご連絡ください!
ぜひ、一緒に切磋琢磨できたら嬉しいです!有難うございました。

(4周年記念の際、2人でジムからのサシ飲みをした時の写真)

辰巳ツイッター

秋山ツイッター


戦略・設計・実行の一連のフローをゴリッとやれる方、超絶募集

上記に記載した通り、まだまだ課題はてんこ盛りですし、ここまで自由度高くイシューに取り組める企業はあんまりないのではないかと思っています。
弊社は色的にも攻撃力が高い人材が多く集まる傾向にあるので、戦略を立てるであったり、整理・設計をする人材はあらゆるセクションでニーズがあります。ちなみにほぼ全セクション募集してます。笑


▼直近の採用イベントはこちら

・6.14開催@渋谷
寿司を食べながらまったり交流する会(ビズサイト・経営企画編)


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