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食道がん闘病記

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#健康

PET検査 受けてきました

PET検査 受けてきました

食道がん手術後3カ月の定期健診で甲状腺とリンパ節に転移が疑われたのでPET検査を受けてきました。

がん細胞は活発に活動しているので、グルコース(ブドウ糖)を多量に取り込んで栄養源にしているらしいです。この性質を利用してトレーサー(標識)を付けたグルコースを体内に注射して、グルコースが集中して溜まる部位(がん細胞だけではありません)を測定する検査です。

使用するトレーサーは、放射性同位元素の18

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リンパ節転移の疑いでPET検査へ

リンパ節転移の疑いでPET検査へ

術後三カ月の造影CT検査で甲状腺に腫瘍が見つかり、エコーで検査したところ、今度はリンパ節転移の疑いが発見されました。

主治医の言うには「術後1年以内の再発が多い」とのことで、まだ再発確定ではないものの、今度はPET検査(Positron Emission Tomography)をやることになりました。

転移が疑われているリンパ節は首筋で咽喉仏の横の辺りです。この近辺の内側のリンパ節は、手術の時

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甲状腺に腫瘍が見つかった

甲状腺に腫瘍が見つかった

術後三カ月の検診を先週受けました。血液検査と造影剤CT撮影です。

今日、検査結果を聞きに外来を受診しました。

①血液検査:腫瘍マーカーに問題なし

②造影剤CT:他臓器への転移は見られない

が、甲状腺に新たな腫瘍が見つかりました。

主治医の所見では、「悪性ではなさそう」とのこと。だけど念のためにエコー検査をしましょう、という事で予約してきました。

入院中に咽喉周りのエコー検査は数回やり、

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ネットに氾濫する「がん」情報

ネットに氾濫する「がん」情報

久しぶりの更新です。

我が家もそうでしたが、「がん」に罹ると本人や家族がネットで検索することが多いと思います。そうすると、たくさんの情報がヒットします。僕(がん患者)の経験としてネットの「がん」情報について思う事を書いてみます。

まず、医療情報は医療関係のものは、たくさんヒットします。内容は殆ど同じで「がんの基礎知識」「検査」「治療」「療養」などが主なコンテンツです。

医療関係者ではない団体

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キャンサーギフトって何?

キャンサーギフトって何?

TwitterのTLで流れて来た単語、

「キャンサーギフト(Cancer gift)」

がん情報センター「オンコロ」のメルマガによると、

がんになって、新たに気付かされたことを得たり、新たな出会いがあったり、感謝する出来事が起きたりすることを、“がんからの贈り物”の意味で、『キャンサーギフト』という言葉が存在します。
https://oncolo.jp/backnumber/mailmaga

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遺伝子多型による「食道がん」リスク

遺伝子多型による「食道がん」リスク

「食道がん」サバイバーを目指すアラカンのオッサンです。前回、食道がんの要因について書きましたが、飲酒との関連性について理系酒飲みの理屈っぽい解説をします(長文かつ面倒臭い記事です)。

分子生物学により、いわゆる「下戸遺伝子」が発見され、この遺伝子型を持つ人は訓練してもお酒に強くならないことが明らかになりました。

しかし、僕もそうですが飲酒を続けるうちに段々と強くなった、という話は良く聞きます。

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「食道がん」になった要因とは?

「食道がん」になった要因とは?

還暦を目前に「食道がん」ステージⅢを宣告され、経過観察中のオッサンです。統計によれば、

食道がんと新たに診断される人数は、1年間に10万人あたり17.9人です。男女別でみると、男性では1年間に10万人あたり31.0人、女性では5.6人と、男性に多い傾向がみられます。年齢別でみると、50歳代から増加を始め、70歳代でピークを迎えます(国立がん研究センターから引用)。

日本の人口を1億2千万人とし

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ーNo Music, No Lifeー

ーNo Music, No Lifeー

還暦を間近に控え「食道がん」ステージⅢを宣告され、闘病中のオッサンです。

長い入院生活で「音楽」が心の支えになりました。

昔から音楽は好きでコロナ禍でイベントが自粛される前は、月に一回は六本木のビルボード東京のライブに行っていました。やはり、生の音は違います。

でも、病院では生音は聴けませんし、悲しい事にオーディオ・デバイス(HDウォークマン欲しいな)を持っていません。病室に2トラ38(サン

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1カ月半ぶりに外食しました

1カ月半ぶりに外食しました

「食道がん」手術から約1カ月半、ようやく久しぶりに外食しました。もともと食べ歩きが趣味の一つでしたから、外食できるのは嬉しいものです。

何度か書きましたが、食道がん手術で食道を5㎝ほど残して取ってしまいました。更に胃を1/3ほど切って筒状に再建して切り残した食道の下端まで持ち上げて吻合しています。

その際に、気管の裏側にある食道断端を僕から見て気管の左側から回して気管の前に持って来て再建した胃

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4カ月ぶりに「お刺身」解禁

4カ月ぶりに「お刺身」解禁

4月に「食道がん」告知をされ、闘病中のオッサンです。

5月~抗がん剤治療を2回行い、7月に手術をして自宅で療養しています。抗がん剤の副作用で「骨髄抑制」が起こり、白血球が減少するため免疫力が落ちます。また、手術でリンパ節を郭清しているため、免疫機能への影響も考えられます。

抗がん剤治療をしていた頃は、食中毒リスクを減らすために「生もの」は全般的に禁止でした。魚介類は当然として、生野菜も食べない

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術後、初の外来受診

術後、初の外来受診

今日は、術後初めての外来受診でした。手術から1カ月半、退院してから約1カ月での初受診です。

食道がんの場合、術後1ヶ月位に吻合部の狭窄が起こることがあるので、退院してからの経過の報告や現状、今後のフォロー体制などが主な内容です。

まず、血液検査です。健康診断だと3本取るのが一般的かと思いますが、7本取りました。若い頃よりも血の出が悪いように感じました。7本終わるまで5分くらい掛かりました。

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「食道がん」で胃が無くなった(3)

「食道がん」で胃が無くなった(3)

「食道がん」手術で「胃」が無くなったことのまとめです。今回は、切り取った臓器の写真(かなりグロいですので、閲覧にはご注意下さい)も載せています。前の記事は、こちらです。

「食道がん(胸部食道がん)」手術は、食道を上部の5㎝くらい残して全摘出するので食べた物の通り道がなくなります。そのため、代わりの通り道を作りのに、一般的に「胃」が使われます。主治医から説明された時の図です。

左上の図のように胃

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高額医療費自己限度額のTips

高額医療費自己限度額のTips

今年4月に「食道がんステージⅢ」を宣告され、「がん治療」の体験記をあれこれ書いているアラカンのオッサンです。

前回と前々回は「がん治療」のお金について書いてみました。

治療にはお国の健康保険が役に立ちましたが、中でも高額医療費の自己負担限度額制度は本当に助かりました。

ホテル経費を除いた純粋な治療費は、健康保険で大方のビジネスパーソンなら3割負担です(保険適用外の高度最先端医療もあります)。

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「がん保険」のお話

「がん保険」のお話

前回は、がんの治療に掛かったお金の話をしました 。

治療費は国の健康保険制度を利用すれば、高額医療費の自己負担限度額で大体済みます。ただ、がんの治療中は休職を余儀なくされる場合も多々あると思います。僕も5月から休職していて収入が半分以下になり生活費の心配をしなければなりませんでした。

その時に助かったのが、民間の保険会社の「がん保険」です。保険屋の回し者ではないので、具体的な保険会社については

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