理想のカツ丼を求めて PART2
2013年11月26日 自転車日本一周の旅 70日目 山口県
九州も大まかに一周して関門海峡まで戻ってきた。
本州へ渡るために人道トンネルに向かっていると、歴史を感じるお店が現れた。
名物はおでんのようだが、カツ丼の看板も提げてある。
おでんの良い香りが店先でしていたので、きっとカツ丼もいい出汁で作られるに違いない。
期待に胸を膨らませてのれんをくぐった。
注文してからカツを揚げてもらい、しばし待つ。
揚げたてで香ばしいカツに甘めのダシがよく馴染んでいる。
肉の厚みがかなりあって食べ応えも申し分ない。
厚みがあるからか少しかたくて、肉のくさみもあるような気がしたが、ボリューム感で帳消しである。
良く言うと肉々しくて少しワイルドな風味のカツ丼だった。
吉本ばななさんの『キッチン』に出てくるような「非の打ちどころがない」カツ丼のような繊細さは無かったが、ジャイアンは納得のカツ丼だった。
お腹いっぱいになって九州一周を締めくくった。
つづく
みなさまのご支援で伝統の技が未来に、いや、僕の生活に希望が生まれます。