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モレスキンの手帳で、出会えた言葉たち。

いつもなら去年のうちに買う手帳。
今年は店頭で買わないで
Amazonで買うことにした。

モレスキンが大好きになったのは3年前。

ノートは贈り物としてもらったりしたけど。
手帳のユーザーになったのは2020年が
はじめてだった。

モレスキン手帳デビューした。

3冊はすべて物語がモチーフになっている。

まず、1冊目。

モレスキン2020年は「星の王子さま」。

この時は近くの有隣堂で、ひとめぼれした。
むかし馴染んだ『星の王子さま』だった。

これは母が持っていた本。


昭和37年発行のもの。訳者は内藤濯さん。

小さい時に読んだとき。
うわばみがゾウを呑み込んだ絵が
描いてあって。
わたしもそれは帽子みたいに見えたけど。
「ぼく」が描いた絵が誰にもわかってもらえない
なんて、すこし仲間を見つけたって思った。

おなじように理解してもらえない人がいると
思えることのすがすがしさを覚えたんだと
想う。

最初のページは

 わたしは、この本を、あるおとなの人にささげたが、子どもたち
には、すまないと思う。でも、それには、ちゃんとした言いわけがある。
そのおとなの人は、わたしにとって、第一の親友だからである。もう一つ、
言い訳がある。そのおとなの人は、子どもの本でも、なんでも、わかる人だからである。いや、もうひとつ、言い訳がある(中略)こんな言い訳をしても、まだ、たりないなら、そのおとなの人は、むかし、いちどこどもだったのだから、わたしはその子どもに、この本をささげたいと思う。おとなは、だれも、はじめはこどもだった。

『星の王子さま(内藤濯訳)』・献辞 レオン・ウェルトにより

こんな文章から始まる。これは母の本だったので
訳文が内藤濯さんのふるいものだけど。わたしは
この文章の呼吸が好きです。

レオン・ウェルトは、1879年生まれの
フランス人。
サン・テグジュペリより22歳上の作家で
ジャーナリストだった人らしい。

1931年に二人は出会って、レオン・ヴェルトは、
ユダヤ人だったのでナチスによる弾圧を恐れて
フランスのジュラ山脈の山荘を隠れ家にしていた
ことをこの間、知った。

そんな彼の為に書いた本が『星の王子さま』だった
のかと。

そして親友であると断言できる心強さは少し
うらやましい。

2021年のモレスキンの手帳は
不思議の国のアリスだった。

2021年『不思議の国のアリス』。

表紙の言葉はチェシャ猫の台詞。

「みんなまともじゃないね」 っていう言葉が
すきで、後ろ表紙も「わたしもそうだけど、
あなたもね」っていう、洒落っ気が好きです。

わたしもまともじゃないね、あたなもね。

昔読んだ時もぐっときて、
いまもまたぐぐっと来たチェシャ猫の名言。

アリスが道を聞いても言い? って
たずねたら、

チェシャ猫が、それは何処に行きたいかにも
よるよって答える。

アリスは、

何処に行きたいかわからないって、答えたら
チェシャ猫はこう言う。

「ならどうでもいいよ。どこに行きたいかわからないなら、
どの道を選んだってそこにたどり着けるんだから。」

『不思議の国のアリス』アリスとチェシャ猫の会話より。

なんてすばらしい答えだろうと、今読んでいても
そう思う。

そこにたどり着いたところでなんとか、生きて
いけたらいいんだよって言われている気がする。

猫が言うからなおさら、耳を傾けてしまいたく
なる。

そして、よく考えたらわたしが今年買った
はじめてのものって。

この2022年版のモレスキン手帳だった。

今年はスヌーピー。

2022年はこれです。なにをこのページの中に書くのかな。


スヌーピーの言葉で好きなのをみつけた。

‥認めたくないが、もし道に迷ったら
一番いいのは猫についていくことだ。
‥猫は道に迷わない‥

『芸術新潮』2013・oct,
「よりぬきピーナッツ」谷川俊太郎訳。1993年5月11日より。

モレスキンの手帳シリーズからみる
好きな言葉たちでした。

誰かのいいなっていう言葉に出会って
まっしろいページが少しずつうまって
いくのが楽しみです。

好きな日記帳があると、すこし明日とか
もうすこし先のみらいに希望がもてる
そんな気がする。

たとえばに つづくことばを 聞くのは怖いけど
たとえば 君がずっと笑って いてくれたなら





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