まだ開発中なのに、オミクロン株XBB対応ワクチンの接種案を了承!?
6月16日に開催された「第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」で、今年秋から行うコロナワクチン接種に、オミクロン株XBB系統に対応した新しいワクチンを使う方針が了承されました。現在、流行の主流であるXBB.1系統に対応した「1価ワクチン」を使うことが想定されているということですが、XBB.1系統を含有するワクチンはまだ開発中です。承認申請されてもいない段階で、なぜ了承できるのでしょうか。
第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会
厚労省は、2023年9月から行われる新型コロナウイルスのワクチン接種について、現在、流行の主流となっているオミクロン株派生型のXBB.1系統に対応するワクチンを使う方針を決めたと各メディアが報じています。
これに関する資料が、厚労省のサイトで公開されています。
アメリカのFDAは6月16日に、アメリカ国内でこの秋以降に使用する新型コロナのワクチンとして、変異株の「XBB.1.5」に対応する「1価ワクチン」の開発を製薬各社に推奨したことを発表しました(下記参照)。
FDAの資料。
「第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」が開催されたのは6月16日、FDAが変異株の「XBB.1.5」に対応する「1価ワクチン」の開発を製薬各社に推奨したことを発表したのも6月16日。これは何を意味するのでしょうか。
在庫処分と人体実験
まだ日本で承認申請もされていないのに、新しいワクチンを使う方針が了承されました。つまり、承認申請されたら当然のように、承認されるということでしょう。もう、安全性など確認する気もないようです。
今開発中で秋に使うとなると、ヒトに接種する臨床試験はどれくらいできるのでしょうか。従来株には対応していない「1価ワクチン」なのに、従来株のデータを引き継ぐつもりなのでしょうか。
先日、「コロナ後遺症対策推進法案」と「コロナワクチン健康被害救済法案」を衆院に提出した後に、立憲民主党の議員がコロナワクチンについて「多くの方に治療実験をしないままに発売されたものであります。 今行われていることが、ある意味の人体実験だと思います。 それは仕方なかったことではあるわけですが」と言っていました(下記参照)。
(発言部分 https://youtu.be/maOpWGmLpoo?t=338)
従来株には対応していない「1価ワクチン」を秋から接種するとなると、臨床試験の期間も短く、他国でもまだ接種を開始していないでしょう。それを国民に勧めるということは、まさに人体実験をさせようとしていることになるのではないでしょうか。
なぜ日本は、安全性を確認する前に、こんなに前のめりで進めていくのでしょうか。
分科会に、「ファイザー臨床開発統括部長」だった川崎市健康福祉局医務監・坂元昇委員が含まれていることが、関係ないとは思えません(下記参照)。
また、前述の資料では、従来株のワクチンについて下記のように書かれています。
今後のワクチンには、「従来株を含める必要性はないものと考えられる」と言っていますが、令和5年春開始接種で実施している重症化リスクが高い人に対する接種については、「重症化予防の観点から現在入手可能なワクチンである既存2価ワクチンを用いて、引き続き実施するべきである」と言っています。
けれども、何度も書いていますが、コロナワクチンの承認審査では「重症化予防効果」は承認されていません。ですから、添付文書にも「重症化予防効果がある」とは書いていません(下記参照)。
接種後の死亡や健康被害など、救済制度で認定された事例は基礎疾患のある人が多いのに、立ち止まることなく「重症化予防の観点から」と接種を続けています。
緊急事態ではなくなったのに、なぜ特例承認されたワクチンの接種を続けているのでしょうか。効果が期待できないから新しいワクチンを開発しているのに、従来株の2価ワクチンをまだ接種させようとしている矛盾。やはり、在庫処分としか思えません。
下記の資料を見ると、イギリスやカナダなどは、まだ新しいワクチンを使うかどうか発表していません。
資料1-1_新型コロナワクチンの接種について
mRNAワクチンは、安全性を検証しないままどんどん開発が進んでいます。なぜこんなにも、安全性が軽視されるようになってしまったのでしょうか。