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オミクロン株BA.5対応ワクチン、マウスのデータのみで申請

ファイザー製オミクロン株対応ワクチン(コミナティ RTU 筋注)の承認事項に一部変更があり、オミクロン株 BA.4-5 対応ワクチンの使用が可能となったと、厚労省が発表しました。

ヒトでのデータは承認後に提出!?

9月にオミクロン株BA.1対応ワクチンが使用可能となったばかりですが(下記参照)、あっという間にBA.5対応ワクチンも使用可能となりました。

BA.5対応ワクチンの承認に関する資料は、厚労省のサイトで公開されています。

オミクロン株 BA.4-5 対応コミナティ RTU 筋注について


https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000997787.pdf

オミクロンBA.1対応ワクチンについて一部変更承認したと厚労省が発表したのは、9月12日でした(下記参照)。その翌日には、BA.5対応ワクチンの一部変更承認が申請され、10月5日には一部変更承認されたと発表しています。

BA.1対応の2価ワクチンで臨床データを含めた評価をしているから、BA.4-5 対応の2価ワクチンは、臨床データなしで評価を可能としたと書かれています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000997787.pdf

つまり、ヒトでの試験データは、まだ出ていないということです。

追記:
10月13日付のリリースで、ヒトに投与して7日後のデータが出たと発表されました(下記参照)。


https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000997787.pdf

BA.4-5 対応ワクチンの臨床試験は、8月に開始されたばかり。そのデータを待たずにアメリカで認可されたのが8月31日、ヨーロッパでは9月15日。

https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000997787.pdf

BA.1対応ワクチンの臨床試験でさえ、短期間、少数のデータしかないのに、日本でもマウスのデータだけで使用可能と判断されました。

ファイザー製オミクロン株BA.5対応ワクチンの添付文書などは、下記で確認できます。


ファイザー製オミクロン株 BA.4-5 対応ワクチン 添付文書 第1版より

BA.4-5 対応ワクチンの添付文書には、BA.1に関する臨床試験のデータが書かれています。

BA.1に関する臨床試験のデータについては、審査報告書で確認できます。


BA.1対応ワクチン 審査報告書 より

BA.1の臨床試験も、まだ継続中です・・・。

そもそも、起源株ワクチンの安全性に関する販売後調査でさえ、きちんと行われているとは思えません。それなのに、起源株が特例承認されているからBA.1対応を一部変更承認、さらにBA.5 対応も一部変更承認と、どんどん承認が簡単になっています。

起源株のワクチンが特例承認されたとき、下記のように書かれていました。

起源株ワクチンの審査報告書は、下記で確認できます。

起源株 審査報告書(2021年2月14日)より

「本剤の副反応集計一覧を一定期間毎に作成し、医療従事者に提供する予定である」と書かれていますが、提供されているのでしょうか。

提供されているなら、なぜテレビに出ている医師たちはそれについて触れないのでしょうか。