10代の新型コロナワクチン接種率が高くなるにつれて、厚労省のサイトで公開されている「新型コロナワクチン接種後の副反応疑い報告」にも、10代の症例報告が増えています。接種後に出ている症状は、大手メディアで報道されているものだけではありません。5歳~11歳への接種を検討している保護者の皆様に、どのような症状が出ているか知っていただきたいので、気になる症例を紹介していきます。
腎機能障害
コミナティ筋注(ファイザー社製)の添付文書には、下記のように書かれています。
今回は、腎機能に関連した症例を取り上げます。添付文書にあるように、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で接種されたか、気になる事例が多いです。
資料1-2-3-1より。
紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。
あまり詳しい内容は書かれていませんが、腎生検を行ったと書かれているので、軽視できない状態だったと思われます。
腎生検は、むくみや大量の蛋白尿がみられるとき、急激な腎機能低下と蛋白尿や血尿がみられるときなどに行われるようです。
腎生検をした人から聞いたことがありますが、背中から生検用の針を刺して腎組織を採取して、その後半日ぐらい仰向けのまま身動きできないので、とても痛くて、辛い検査だそうです。
検査の結果は書かれていませんが、報告者は「ワクチンの副反応を明らかに起こしたと伝えた」と言っています。
もう1例は、慢性腎炎の病歴があり、1回目の接種で血尿が出たのに、2回目の接種をした事例です。
日本腎臓学会のサイトを見ると、「COVID-19ワクチン接種と肉眼的血尿出現の関連性に関する調査研究」について下記のように書かれています(一部引用)。
2021年2月17日〜同年5月31日にCOVID-19ワクチンを接種し、接種後に肉眼的血尿を認め病院を受診された方を対象とした、調査結果が公開されています。アンケートに回答したのは、日本腎臓学会評議員です。24例なので少ないですが、その後一般の接種が開始されてから、同様の事例が増えているなら、重要な調査結果だったと思われます。これは、どれくらい周知されているのでしょうか。
上記の事例では、1回目の接種で肉眼でわかる血尿が出たということは、接種前から腎機能になんらかの障害がでていて、接種によって悪化したのかもしれません。膀胱炎と診断し、それが治癒したのなら、2回目も接種して大丈夫だと言えるのでしょうか。そのような副反応が出ていたのに、医師は2回目の接種を止めなかったのでしょうか。
IgA腎症
10代の報告には、上記で触れられていた「IgA腎症」の事例もありました。「IgA腎症」は、重症の場合は完治につながる治療法がなく、指定難病になっています。
顕微鏡的血尿は、肉眼で見ても明らかに赤くなってはいないけれど、尿に血液が混ざっているという状態です。この事例の方は、IgA腎症ではあったけれど、接種前は安定した状態を維持していたと思われます。
報告医師は、「文献レベルでも、ワクチン接種後の肉眼的血尿、IgA腎症の急性増悪が指摘されている」と言っています。
腎臓内科の医師たちは、急性増悪があることは知っているけれど、そのリスクよりワクチン接種のベネフィットの方が上回ると判断しているということなのでしょうか。
腎生検をしたり、ステロイド治療をすることは、体へのダメージも大きく、患者にとっては大きな負担だと思います。
腎臓の機能は一度悪くなるともとに戻らない場合が多く、無症状のうちに機能が低下し、気づいたときには透析や腎移植が必要な状態になっていることも少なくないと言われています。肉眼的血尿やIgA腎症の急性増悪が接種によるものだとしたら、軽視してよいとは思えません。その可能性は、接種前に説明されたのでしょうか。
ネフローゼ症候群
次に、ネフローゼ症候群の事例を2例取り上げます。ネフローゼ症候群も、腎臓の病気です。糖尿病などの全身性疾患が原因でネフローゼ症候群をきたすものは二次性ネフローゼ症候群と呼ばれ、そのような原因がない一次性ネフローゼ症候群は難病指定されています。
もう1例は、ネフローゼ症候群の中でも小児に発症することが多い「微小変化型ネフローゼ症候群」の病歴がある人が、接種後に再発した事例です。
寛解とは、病気による症状や検査異常が消失した状態であり、治癒とは異なります。ネフローゼ症候群の寛解はたんぱく尿の陰性化を意味し、再発の可能性があります。プレドニンやプレドニゾロンと呼ばれているステロイドの服用を中止した後に再発することもあり、ステロイドのコントロールが難しいです。この事例の場合、5月に症状がでて、6月に寛解してからステロイドの量を減らしていき、8月にステロイドの服用を中止できたと書かれています。
ところが、ワクチン接種がきっかけとなり、また30mgの服用が始まりました。ここから、少しずつ減らしていかなければなりません。ステロイドには免疫機能を抑制する働きがあるので、服用中は風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
プレドニン30mgは、感染にかなり注意が必要な量です。ということは、新型コロナウイルスにも感染しやすくなるということではないでしょうか。予防するために接種して、ステロイドを飲むことになれば、かえって感染しやすくなるというリスクがあることも、接種前に説明されたのでしょうか。
説明されて、もし納得できなければ、「接種しない」という選択もあるのです。厚労省のサイトには、「義務とは異なる」「強制ではない」と書かれています。
5歳から11歳の接種についても、努力義務にするか議論されていますが、たとえ努力義務になったとしても、義務ではないのです。
厚労省のサイトには、下記のようにも書かれています。