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波乱のないCPIと雇用統計の意味することは

昨晩、米国のCPIが発表されました 前年同月比の伸びは2022年6月分から7ヶ月連続で低下しました 一時は9%を超える伸び率でしたが、6.5%まで低下しました 先週末に雇用統計が発表されてます CPIと雇用統計の両指数とも事前の市場予想とほぼ一致と言ってよい内容でした 昨年までは、事前の市場予想を悪いほうにサプライズして株式はズブズブ沈みました おそらく両指数の予想が一致したのはかなり久しぶりのはずです このことが意味するのは、インフレや雇用の状況が予想範囲内になっ

    • 銀行株を買いたい2つの理由

      ここ2日間、銀行株が調子がいいです 昨日の日銀の政策変更で2013年から抑え続けられてきた長期金利が上がる見込みが出てきているからです 以前の銀行は利ざやビジネスで預金をしてもらうだけで収益が出せていました。金利が低下してからは利ざやビジネス以外で収益を得るために、やれ保険だ、投信だといろいろなことをして黒字がでるようにしてます 利ざやビジネスが復活すれば、なお稼ぎやすくなります これがひとつ目の理由 ふたつ目ですが、来年は昭和62年入社組、再来年は63年、その次には

      • 2023年の投資戦略②短期

        短期と言っても3ヶ月くらいのスパンで考えてます 2021年末から2022年末までに上場した日本株を買う予定です 日本の場合はいわゆる上場ゴールが多すぎて、初値形成後はダラダラ下がり続ける場合が大半です 企業業績が悪いのではなく、上場初日に買い需要が多すぎて、まともな価格形成がなされません。一部、不人気なものはまともな価格形成がされる皮肉はありますが 目論見書を読み込んで買い銘柄を探します

        • 2023年の投資戦略①長期投資

          2023年ざっくりとした投資戦略です まず、長期投資にとってはまたとない買い場になると想定しています 金利はこれ以上スルスルあがる展開は考えにくくなっています。インフレは落ち着き始めています。株式にとっては明確なプラス材料です。 業績面は心許ない部分もあります。今四半期の決算シーズン前のSP500のEPSは260を超えていましたが、決算発表後は254まで低下してます。GAFAMの決算がことごとく悪かった事が響いています。しかしながら、EPSはここ数年右肩上がりです。この

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          常に間違ってるのは自分で、正しいのは市場

          今の所、9月末からの相場想定は大きく外れずに動いてます ただここ3営業日くらいは自分が思ってるより下がってる感覚です 自分は相場が下手だし、間違うことが多い。違和感を感じたら、きっと市場の方が正しいので自分が見逃してることはないかとチェックします 自分は相場で退場するのが1番の悪だと考えているので、退場するくらいなら自分の考えを修正してしまったほうがマシだと思います でも、アタフタするわけではないです 常に理屈を考え、自分の理屈を支えてる条件に変化がないかチェックす

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          今年は大活躍のFEDウォッチャー、ニック・ティミロウスが観測記事

          年頭からFRBの金融政策にビクビクしながら過ごした一年でした 金利がするする上がり始めたのは1月頃、たった10ヶ月で米国10年債利回りは4%超え 今年最後のFOMCは12月13.14日に開かれます。FOMCが近づいてますので、FRBメンバーはブラックアウト期間に入ってます。要するに金利がどうこうとか言えない期間 この期間にFRBの意図を変わりに発信する役目を追っているのがFEDウォッチャー。もちろん、それ以外の期間も記事書きます 今年のように金利の上げ幅が議論されるこ

          今年は大活躍のFEDウォッチャー、ニック・ティミロウスが観測記事

          パウエル議長の講演は大筋は今まで通り、若干のスパイスを加えた

          パウエル議長の講演での発言を受けて株式市場は大幅高、内容を見るとここまでの発言と一貫性を保ちつつインフレピークアウトの見通しに理由をつけて話しています これは半導体不足によるサプライチェーンの乱れ、ウクライナとロシアの戦争による原油・天然ガスをはじめとした原材料の価格高騰によるインフレは和らいだ。コストプッシュインフレの解決の可能性を示唆してます 賃金と密接な関係のある家賃や、人件費がコストの大半を占めるサービスについては賃金が落ちれば自然と落ちるとの見通しを示しています

          パウエル議長の講演は大筋は今まで通り、若干のスパイスを加えた

          FRBは口先介入を続けたい、続けないといけない

          昨晩はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁がインフレ、金利に対して発言しています 今回の金融引き締めで一定の効果は見られるけれども、インフレが求める水準まで低下するには時間がかかるということです 時間がかかる原因はサービス価格がなかなか低下しないこと 今回のインフレはコストプッシュインフレ、原材料高や人件費高が原因のインフレ 年前半のウクライナとロシアの戦争で上がった原油はとうに年初の値段に戻り 昨年から言われているサプライチェーンの乱れはなくなりました 残るは人件

          FRBは口先介入を続けたい、続けないといけない

          BRICsブームの思い出

          2000年代中頃からリーマンショックが起こるまで世の中でBRICsがもてはやされてました BRICsゴールドマンサックスのジム・オニールが作った造語で、ブラジル・ロシア・インド・中国の頭文字です。ブームの最後の頃は南アフリカも付け加えられてたと記憶してます ITバブルも終焉して、投資先を探していた投資家にとっては新興国が成長していくストーリーはわかりやすくて注目を浴びたって印象です 最近、ドル安の可能性を考えて新興国投資を視野に入れてるので思い出と共に振り返ってみます

          BRICsブームの思い出

          米国株で食傷気味の皆様へ、2つの副菜の紹介

          運用の中心は米国株式でやってます。個別は買わずにインデックスが中心。しかも、積立。 毎日、働いてお給料を増やして積立を増やそうと頑張ってます でも、これだけじゃ飽きちゃうので、ほんの少しだけインデックス以外の投資に当ててます 新興国こいつは厄介者で、株がバンバン上がるイメージは誰でも持てます。人口は増えるぞ!経済は成長するぞ!シムシティのゲームスタートに似てます でも、投資すると勝てないんです。わかりやすいのがブラジル、2005年のBRICsブームの時から、指数は2500

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          FOMC議事録に驚くべき内容はない

          議事録が発表になってます といった内容 11月のFOMC後のパウエル議長の記者会見から想像できる内容そのままでした 市場はサプライズなしとの事で、金利低下、株高で反応しました 10年国債は3.6%台に入っています。6月の3.4%台を下回れば更に低下する可能性が出ています ドル円はドル安、円高に反応 こちらは7月の138.98円を下回れば131円が視野に入りそう 今のところは、金利安、株高、ドル安で対応したほうが無難です 今日に関しては議事録よりW杯だったようです

          FOMC議事録に驚くべき内容はない

          積立投資の成功の鍵はよく働く事

          最近はブームは過ぎ去ったのかあまり聞かないですが、米国株が絶好調の頃はFIRE祭りでした そりゃ米国株はジャカジャカあがるし、仮想通貨ですら青天井 そうなれば、FIREが身近というか、現実的に見えたんだろーなと でも、ほとんどの方がFIREに向けて勧めてるのは積立なんですよね、いま株が絶好調とかあまり関係ないんですよね、どうせ長年積み立てるんですから レバナス積立なんてのもありましたね。まだ流行ってるんですかね? 積立ってマラソンに、レバナスって近道を入れるのは気持ち

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          IPOセカンダリー

          マザーズ指数ってめちゃくちゃいい加減だと思ってる 時価総額が100億もいかない企業群に適正なバリュエーションとか言っても無理がある そこらへんの中小企業とさして変わらない 値つけが無茶苦茶だから新規上場した時にありえない値段まで跳ね上がったりする 上場の時は皆んな必死になって調べて、調べて、調べて 抽選に並ぶ、当たらない そもそも買えるかどうかわからないものを必死に調べてご苦労様としかいいようがない その努力は私が無駄にはしない IPOから半年もすれば、ほとん

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          米国小売2社から考える個人の懐具合

          先日、ウォルマート(WMT)とターゲット(TGT)が決算発表 その後の2社の株価推移は正反対 両者とも夏前に急落していたが、ウォルマートはその下落を埋め合わせているが、ターゲットは低空飛行 個別企業の株価を決める要素はほとんど決算 じゃ、2社の決算の何が大きく違ったか 米国の小売売上高の内訳をみると、生活必需品に対してはお金を使っているが、ゲーム・家電・衣料品に対しては財布の紐がかたくなってる。これが大前提の事実 ウォルマートは生活必需品タイプの売上が5割、ターゲ

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          どこまで円高になるの?にそれっぽく答える

          為替の話をしだすと、教科書的には物価平準説と金利平準説に落ち着く 物価が相対的に高い国の通貨はいずれ下がるし、金利が相対的に高い国の通貨はいずれ下がる 米国は両方に当てはまるので下がりますよってのがセオリーになると思う でも、伝わりにくいし で!?いくらまで円高なるの?って直球の答えを欲しがる人も多い 物価で説明するのはめんどくさいので、金利の説明がわかりやすい この間、ドル円が150円近い時は、米国10年債は4.2%くらい、日本10年国債は0.25%くらい つ

          どこまで円高になるの?にそれっぽく答える

          ハイイールド気をつけよう

          金利が低下局面が来そう=債券上場局面が来そう という、想定で債券営業が活発になりそう もちろん、教科書通りの行動でなんの問題もないです。アメリカの超長期債はかなり値下がりしてます 残存30年で、年頭の単価80から現在35付近 金利が1%下がれば、雑に考えて30%の単価上昇が見込めます ちなみに米国30年債の利回りは年頭は約2%、10月21日は4.32% 2.32✖️30≒66%の下落ってのが教科書的 80✖️(100−66)%=27 実際にはもう少し計算するんですが

          ハイイールド気をつけよう