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【MLB】ステロイド時代 関連記事まとめ

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【MLB】バイオジェネシス・スキャンダルから10年【Short】

【MLB】バイオジェネシス・スキャンダルから10年【Short】

2013年シーズンといえば,いまやアメリカン・リーグ最強球団に君臨しているヒューストン・アストロズがリーグ再編によって初めてアメリカン・リーグでプレーした年。それまでナショナル・リーグ中地区に配属されていたため,ALWは4球団,NLCが6球団という歪な編成となっていました。この出来事について当時コミッショナーのBud Seligは「歴史的」と評価。

しかし,この年のSeligは”そんなこと”より

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【MLB】Robinson Canóへ捧げる仮説

【MLB】Robinson Canóへ捧げる仮説

2009年のワールドシリーズを制したことで,通算27度目の優勝を果たしたニューヨーク・ヤンキース。以来,1度もWS進出が叶っていないのは悲しいですが来年こそは・・。
当時のヤンキースといえば非常に分厚い選手層に目が行きますが,なんといっても最大の魅力はレジェンドひしめく内野陣でしょうか。遊撃手には3,000安打を達成し殿堂入りを果たした稀代のスーパースターDerek Jeterが座れば,三塁手には

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【MLB】1991年時点で筋肉増強剤は禁止されていた?【ステロイド時代】

【MLB】1991年時点で筋肉増強剤は禁止されていた?【ステロイド時代】

この一文は1991年6月7日,当時のMLBコミッショナーであったFay Vincentが各球団に対して通知した7ページの文書の一文です。ここで記載の違法薬物【illegal drug】はコカインなどの麻薬物質を指しており,規制薬物【controlled substance】はアナボリックステロイドなどの筋肉増強剤を指しています。

そもそもcontrolled substanceの根拠とは何ぞや?

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【MLB】歴史に隠れたスキャンダル?「ピッツバーグ薬物裁判」

【MLB】歴史に隠れたスキャンダル?「ピッツバーグ薬物裁判」

" Say it ain't so, Joe! "---「嘘だと言ってよ,ジョー!」
というフレーズで有名な『ブラックソックス事件』。1919年のワールドシリーズにおいて,賭博師やマフィアと共謀の上,わざとチームが負けるようにプレーしたシカゴ・ホワイトソックスの主力8人による八百長が発覚。当時のホワイトソックスオーナーが極端にケチであったことが一因であったために,処分を受けた8人はのちに「アンラッ

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【MLB】61本塁打が”True Record”とされる理由【ステロイド時代】

【MLB】61本塁打が”True Record”とされる理由【ステロイド時代】

1961年,ニューヨーク・ヤンキースに所属していたRoger Marisは,同球団のレジェンドBabe Ruthの保有していたMLB年間最多60HR記録と並ぶ勢いで本塁打を量産。シーズン最終戦となる10月1日に「№61」を放ち,見事シーズン最多本塁打記録を樹立しました。

時は流れ2022年シーズン,同じくヤンキースのAaron Judgeが脅威的なペースでアーチを描いており,仮に「№62」を記録

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【PED】Tatis Jr.の禁止薬物陽性についての所感

【PED】Tatis Jr.の禁止薬物陽性についての所感

日本時間にして8月13日の早朝,衝撃的なニュースが飛び込んできました。

サンディエゴ・パドレスに所属するFernando Tatís Jr.(23)が禁止薬物であるクロステボルに陽性反応を示したとのことで80試合の出場停止処分。悪い意味で眠気の覚めるようなニュース。

今更感がありますが,MLB30球団ファン合同noteにおける禁止薬物関連担当の立場として,MLB史に刻まれるような本件を,簡潔に

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【MLB】2022年アメリカ野球殿堂入りについての所感【ステロイド時代】

【MLB】2022年アメリカ野球殿堂入りについての所感【ステロイド時代】

※すべて無料で閲覧可能です。

 日本時間の1月26日午前8時,2022年のアメリカ野球殿堂入り選手が決定しました。殿堂入りのためには全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票で75.0%以上の得票を得る必要があり,今回の投票でその資格を得たのはボストン・レッドソックスの英雄であるデイビッド・オルティズ(David Ortiz)ただ1人という結果になりました。

 反対に,有資格年限である10回目の

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