加藤大夢|病院課題解決プロジェクト管理|事務長業務支援

企業でのチームマネージメント・病院の事務長・ITコンサルの経験から、運営をうまくやろう…

加藤大夢|病院課題解決プロジェクト管理|事務長業務支援

企業でのチームマネージメント・病院の事務長・ITコンサルの経験から、運営をうまくやろうと懸命な病院事務長や看護部長寄りの立場で、実践的な施策立案とノウハウを共有し、知識・ご意見を共有・吸収し、私どもも成長したいと考えています。

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【R6年診療報酬改定】ベースアップ評価料 賃金改善計画作成のコツ

1.賃金改善計画策定の基盤になる3つの定義 ベースアップ評価料を正しく理解し、確実で合理的な賃金改善計画を作成するには、以下の3つの情報をどう理解するか、がとても重要です。 ①令和6年度診療報酬改定の概要 【賃上げ・基本料等の引き上げ】の令和6年度及び令和7年度における賃上げのイメージ ②基本給等(基本給又は決まって毎月支払われる手当)に係る事項」 別添_計画書(病院及び有床診療所)および(別添)_実績報告書(病院及び有床診療所)の「Ⅳ対象職員(全体)の基本給等(基

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    • 【事務長業務実践書】コンサルが病院事務長に引継ごうとするお仕事+コンサル向け事務長との仕事の役割一覧

      「病院経営コンサルに思うこと」で述べたように、コンサルは事務長の日々のトラブルバスター的なお仕事を助けてはくれません。経営者から経営方針や課題認識を聞き出し、コンサルにできることを戦略テーマとして売り込んできます。  それは、どのようなものがあるでしょうか。コンサルのカタログみたいになりますが、およそ以下のようなテーマです。 ① 戦略的計画  病院の長期的なビジョンや目標を策定し、それに基づいて、長期的な戦略計画を策定します。市場調査や競争分析を通じて、病院の強みや

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      • 【事務長業務実践書】トラブルバスターとしての事務長のお仕事【改訂版】

         「病院事務長業務についてのお話し」記事で、病院事務長の仕事は「よろず相談とトラブルバスター」とざっくり定義しました。では、どんなトラブルに対してどういう対策を打てばいいのでしょうか。  「事務長のやるべき目的的テーマ」記事で、事務長が推進する目的別の経営・運営テーマについて述べましたが、今回はトラブル分類で何をすべきか述べます。少しややこしいかもしれませんが、目的的なテーマは全体を俯瞰して進める中長期テーマ、トラブル対応は喫緊の課題を解決する短期中期テーマと考えてください

        • 【事務長業務実践書】事務長のやるべき目的的テーマ【追補版】

          病院事務長業務について、ざっくりとした定義と業務体系および目的テーマについて、以下の記事でお話ししました。続いて、目的的なテーマをもう少し具体的に述べていきます。  目的的なテーマは以下の5つになります。これらのテーマは相互に関係しています。ですから、どこから優先的に始めるのかは、全体を俯瞰してみることがとても重要になります。しかし、のんびりもできないのが、病院事務長の業務ですから、運営上喫緊の課題にまず取り組むことも大事です。 ① 経営効率の向上 目的  病院の

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        【R6年診療報酬改定】ベースアップ評価料 賃金改善計画…

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        • 事務長業務実践書を作成してみる
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        • 病院事務長の悩み あれこれ
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        • 病院長の本音
          4本
        • R6年診療報酬改定 ベースアップ評価料と賃金改善計画
          13本

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          【病院事務長の本音】人材紹介業者に思うこと

           この記事は、決して医療人材紹介業者(以下、人材紹介業者)のすべてに対して、決めつけで苦言を呈しているわけではありません。しかし、(とんでもない)人材紹介業者が存在することも事実です。したがって、人材紹介業者の関係者諸氏は、電話を手当たり次第にかけたり乱発したメール管理にお忙しいでしょうから、わざわざこの記事を読む必要はございません。病院関係者、特に事務長や採用担当者様は、この記事を読んだなら、憶することなく人材紹介業者にもの申してください。  別の投稿で病院コンサルに思う

          【病院事務長の本音】人材紹介業者に思うこと

          【病院事務長の本音】病院経営コンサルに思うこと

           この記事は、決して病院経営コンサルタント(以下、コンサル)のすべてに対して、決めつけで苦言を呈しているわけではありません。しかし、どうも病院とミスマッチであることを自覚していない質の低いコンサルが存在することも事実です。ですから、コンサルの皆様は、以下の記事をわざわざお忙しい時間を割いてまで読む必要はありません。コンサル以外の読者さま(特に医療機関関係者の皆様)は、この記事に該当しない優良なコンサルもいるという認識と、質の低いコンサルとは付き合わないという覚悟を持っていただ

          【病院事務長の本音】病院経営コンサルに思うこと

          【事務長業務実践書】病院事務長業務についてのお話し(簡潔に再構成)

          病院事務長業務の実践書が見当たらないので作成を試みます。 先ずは、事務長業務とはなんぞやからスタートです。  ちなみに、この記事は、事務長業務について書かれた文章によくある、「事務長はとても多忙で大変です(事実ですが)」という苦労話や、「事務長としてこれだけは覚えとけば大丈夫(それで済むわけがない)」という怪しい指南書のような内容ではありません。合理的に円滑に業務を遂行する目的で、事務長業務を、具体的に定義し体系化しようとする試みです。 1.病院事務長ってどんな仕事? 病

          【事務長業務実践書】病院事務長業務についてのお話し(簡潔に再構成)

          どんな組織でもそうですが、特に病院は医師を頂点としたヒエラルキーがあるため、「既得権」と「被害者意識」という組織の成長や公平性を阻害する2大要因が非常に強く存在し、なかなか消えてくれません。「既得権」と「被害者意識」との戦いが病院の運営課題解決の本質です。

          どんな組織でもそうですが、特に病院は医師を頂点としたヒエラルキーがあるため、「既得権」と「被害者意識」という組織の成長や公平性を阻害する2大要因が非常に強く存在し、なかなか消えてくれません。「既得権」と「被害者意識」との戦いが病院の運営課題解決の本質です。

          運営の課題を抱えている病院経営者に、職員の意識改革を強く勧めるコンサルタントが多いけれど、意識が改革されたらオートマチックに課題がみるみる解決されるなんてことはありません、やるべきことは、目的に沿った具体的な解決方法を立案し牽引するリーダー体制(ひとりじゃ難しい)の構築です。

          運営の課題を抱えている病院経営者に、職員の意識改革を強く勧めるコンサルタントが多いけれど、意識が改革されたらオートマチックに課題がみるみる解決されるなんてことはありません、やるべきことは、目的に沿った具体的な解決方法を立案し牽引するリーダー体制(ひとりじゃ難しい)の構築です。

          【R6診療報酬改定】ベースアップ評価料が謎すぎる その4 「5/20診療報酬オンラインセミナー」を視聴して

          1.「診療報酬オンラインセミナー」の開催 2024.5.20厚生労働省保険局医療課主催でベースアップ評価料に係る「診療報酬オンラインセミナー」が開催されました。 ベースアップ評価料について理解を深めるものと期待しましたが、かえって違和感を深めるものでしたが、同時に今までの迷走の原因も判明しました。 2.ベースアップとは何をさすのか そもそも「ベースアップとはなにか」を考えることが重要です。ベースアップとは、「労働の対価である賃金を対象に、年齢・勤続年数・学歴・職務・職

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          【病院事務長の悩み】病院労務管理の課題あるある (後半)

          前半編に引き続き、顧問レベルの社労士では、現場の実態が把握がむずかしいい、または把握できていたとしても具体的な解決策の実施に至らず、なかなか解決まで進まない課題のあるあるを列挙してみます。 ⑬公休日の代休 公休日にやむを得ず勤務する場合、代休を取る日は、給与月の中でのみ認めている。結果、代休を取れない場合も割増賃金を支払っていない ⑭公休未消化の取り扱い 振替休日を指定せず、公休未消化分となった場合、権利として個人で蓄積して行使する運用にしている ⑮残業の取り扱い(

          【病院事務長の悩み】病院労務管理の課題あるある (後半)

          【病院事務長の悩み】経営コンサルタントとの付き合い方 第ニ章 駆け引き

          (前回まで) 増収増益のため悪戦苦闘中の病院事務長は、理事長のつてを辿って売り込みに来た経営コンサルタントと会議室で対峙する状況に陥り・・ (コンサルは間違いなく主要スタッフのヒアリングを求めてくるだろうからどう回避するか)(しかしこの段階でバッサリ断ると理事長の顔もあるからマズいだろうしもう少しひっぱるか)、事務長は笑顔を絶やさず、この状況の収拾方法を懸命に考えます。  コンサルはコンサルで、PCの画面にメニューと事例や提案書サンプルを示しながら、(この事務長はヒアリン

          【病院事務長の悩み】経営コンサルタントとの付き合い方 第ニ章 駆け引き

          【H6診療報酬改定】ベースアップ評価料 コンサルファームのアンケート

          ベースアップ評価料の算定に伴う賃金改善計画に関して、多くの病院がお悩みの事だと思います。この状況下で、複数の大手経営コンサルティングがここぞとばかり、ベースアップ評価料の取り組み状況に関するWebアンケートを実施しています。 狙いは、明らかで、「賃金改善計画で苦労しているだろうから、この機に病院にアプローチして、自社の人事制度改革コンサルのスキームを売り込もう!」です。狙いは悪くないかもしれません。問題は、この施策を理解せずに、妙なアンケートを流布してるところにあります。

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          【H6診療報酬改定】ベースアップ評価料 コンサルファー…

          【病院事務長の悩み】経営コンサルタントとの付き合い方 第一章 出会い

           この時代の病院経営はなかなか大変です。コロナ禍により、病院は重要な社会インフラだと再認識されたと言われています。しかし、収益の6割以上を人件費が占める労働集約型事業で、賃金構造は医師を頂点とした病院ヒエラルキーに沿っているため、医師以外の職員はここ10年間は定期昇給の上げ幅も小さく、充分な処遇を得ているのはごく一部です。その上、コロナ禍により患者の病院に来る頻度が減り、医師や病棟は患者受け入れに過剰に慎重になり、おまけに厚労省は早く退院することを施設基準に定めているので、多

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          【R6年診療報酬改定】ベースアップ評価料 まちがいだらけのベースアップ評価料の進め方

          ベースアップ評価料は、医師と事務を除くほとんどの職員が対象になるため、多くの医療機関は、下記のように対策を進めているのではないでしょうか。 (A)いち早く、厚労省の計算シートを使ってR5年3月からR 6年2月までの総賃金(賞与と法定福利含む)からベースアップ評価料の区分とひと月あたりの金額を計算しました。 (B)しかし、この収益はすべてベースアップに使う必要があるため、この金額を対象職員数(常勤換算)で割って一人当たりの賃金改善額を試算しました。 (C)看護助手に対する処遇改

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          【R6年診療報酬改定】ベースアップ評価料 まちがいだらけ…

          【病院事務長の悩み】病院労務管理の課題あるある (前半)

           昨今は、医師も含めた働き方改革等の時代の流れもあり、社労士を顧問において、規程改善や労務管理の整備に取り組んでいる病院も多数あります。  実態は、病院は職種も勤務形態も様々あり、医師を頂点としたヒエラルキーが色濃く残り、ローカルルールが未だ根強く継承されている状態です。 顧問レベルの社労士では把握がむずかしいし、または把握できていたとしても具体的な解決策がなかなか進まないのが現状です。  そんな病院の労務管理関連の課題のあるあるを列挙してみます。 これらは、正しい運用とは思

          【病院事務長の悩み】病院労務管理の課題あるある (前半)