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No.24/ピックアップコーナーより【おやときどきこども】(著 鳥羽和久)

こんばんは。本日はとてもお世話になっている【文喫】のご紹介もしつつ、いつもの記事投稿をしたいと思います文喫HP⬇︎

文喫とは

―― 文化を喫する、入場料のある本屋。
人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約三万冊の書籍を販売します。一人で本と向き合うための閲覧室や複数人で利用可能な研究室、小腹を満たすことができる喫茶室を併設しています。エントランスでは約九十種類の雑誌を販売。普段はあまり出会うことのできないラインアップも交え、来店されたお客様の新たな興味の入り口となります。また、企画展も定期的に開催します。

サイト説明まま

入り口で料金を支払い入場し、様々な椅子やテーブル、本が配置された空間を通って“本に出逢いに行く”。束の間の休憩には、コーヒーや煎茶などを頂きにいく(おかわり自由)。そしてまた興味の赴くまま本を選ぶ、読む。贅沢な空間。
本棚に収まっている本以外にも、司書の様な店員さんが選んだピックアップ本が、定期的に更新されるのでそこから選ぶのも楽しみの一つ。
その他様々なサービスが展開。是非新しい本屋の形を体験してみてください。

手に取った理由

さて、本日手に取った【おやときとぎこども】はそのピックアップ本の1つです。手に取った理由としては、『たまには、他者の思考回路を借りることが大切』だと思い、ピックアップコーナーから選ぶことを決めていたからです。そこに置かれていなければ読まなかっただろう本に計画的偶然性を感じたのも理由です。なんの本かもわからず読み始めてみました。

親子の本?カラーがかわいい。

『1ヶ月 毎日 本を読む』ルール

ルール確認!


【ルール】
・手に取ったら、まずなんで取りたいと思ったのか、読みたいと思ったのか自分の心を深掘りして記す
・丁寧というよりはザッと読む
・要約と感想を書く
(ダラダラ書かない為に20分制限を設ける)


です!

要約してみる

「正しさ」を手放す。という一言に集約されている。
新しい人間関係を描いた哲学書の様な一冊。 

福岡で小中高生たち150余名が学ぶ教室「唐人町寺子屋」を開校して20年。数多くの親子と接してきた著者が、現代の親子が抱える多様でリアルな問題を、実際の子どもたちとの会話や手紙などを用いながら鋭い考察で描きだす。

子育てに自信のない親、虐待、 いじめ、言葉で伝わるという思い込み、スマホ依存……。「正しさ」を手放したところから始まる、新しい人間関係のあり方をリアルな事例とこれまでにない批評で綴る。

読んでみての感想

本屋で(お恥ずかしいながら、)胸と喉がグゥ…と苦しく、時には熱くなり涙がぽろっと落ちる話がたくさん出てきました。子育てをされる方や教育をされる方に限らずどこか刺さる言葉の数々。答えや決めつけた内容はなく、様々な親子関係の現状を語りながら、問題について説いている内容でした。とても哲学書を読んでいる気持ちになります。共感やコミュケーション、多様性という言葉を安易に使っていることが恥ずかしくなるほど、一つの言葉を使うことに対して、重さを感じられている方だなとも思いました。

それは、寺子屋として親子の間に立つことが多々あるからこそ、不用意な発言で心を閉ざしたり、子自身がレッテルを自分ではってしまう危険性を十分に理解されているからだと感じました。

帯の言葉、【正しさ】を手放す。言うは易し行うは難し、ですね。決めつけや自分の中の矛盾、相手に押し付けている行動言葉を常に考えながら生きたいと思いつつ、きっと忘れていく自分を予想できるので数年に一回出会いたい本です。

まとめ

テストの問題の様に答えが用意されていない現実の事柄。そのことを頭でなんとなく分かっていながらも、考え方がわからない(もしくは面倒な)ので楽なステレオタイプと言われる方法をとり続けてしまうことは特別なコトではないと思います。自ら、社会で言われる「正しさ」を選択して苦しむ方向へ進むのなら、少しずつでも疑い、自分で考え、本当に「楽」な選択をしていける方が長い目で見ると幸せだなと思った本でした。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。
また明日。

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