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結果を出せる「ポートフォリオメディア」 ④ デザイナー新卒者へ向けて

デザイナー新卒者の未来を明るくする内容を、徹底的に解説していきます。これからデザイナーで就活をされる人がいたとします。デザイン業界が未経験な場合と経験者が中途採用を臨む場合とでは、ポートフォリオの作り方を根本的に変える必要があります。この経験者、未経験者それぞれのポートフォリオ制作において気にした方がいい重要なことを書いていきます。



時間は有限です。採用までの限られた時間を有効に使うために、是非ともポートフォリオの作品の「方向性」を定めていただきたいと思います。今から語る内容はおそらく巷のデザイン関連書籍にない内容になります。亜流であり、英断的な判断の上の方向づけになります。これは私の業界における実経験から語るものだからです。
前置きはまあこのくらいにして。


結論から言います。


デザイナー新卒就活者は、
「質」にこだわるのは今すぐやめてください。
「相手を知ること」を重要視してください。


デザイナー中途就活者は、
「質」を可能な限り高めてください。



以上です。

今日は新卒者に焦点を当てて話します。
そもそも、現場未経験で作れる作品の「質」なんて、言い方は悪いですが、たかが知れているんです。現場で揉まれてきたプロから見たらそうなります。そしてこれは私だけが感じることでなく、見る側、つまり採用側も当然「そのフィルター」で新卒の学生の作品を見ることになることを覚えておいてください。ここでいう「フィルター」というのはかなり強力です。私見になりますが仮に経験5年の人と、未経験の人の作品が同じものだと仮定しても、このフィルターで「違って見えてきてしまう」ほど強力ないわゆるブランドになります。


学生というブランド

経験者というブランド

2つのブランドは「同じ作品を見せても、同じに見てもらえません」


何を言っているかというと、人の先入観というフィルターの強さを言っています。つまり採用側が求職者に対してもつ先入観が、作品の良し悪しを純粋な目で見切れない可能性が高いという現実のことです。
不条理ですよね。


では、新卒者はどうしましょうか。
ということなのですが、



就職希望先の会社を調べ上げてください。



これが重要になります。私はこれを強くパワープッシュします。
具体的に言うと以下の内容です。

・会社の規模
・会社の理念
・会社の実績
・会社の代表がどんな人か。どんな活動をしているか
・会社の場所
・会社のSNS、ブログ
...etc

ちなみに、調べた時点で求人しているかどうかなんて無視してください。理由は次回語ります。

もしリサーチしてみて、「入りたい」と依然感じられるのであれば、向かいましょうか。難易度とかも、競争率とかも、はっきり言って無視でいいです。そんなものは気にしても時間の無駄ですから。

相手が新卒に何を求めているか、ここでもう一度考えてください。




おそらく新卒者には、デザイナーとしていきなり何か大きな仕事を任されるというのは、会社の規模にもよりますが、ほぼないです。大概はアシスタント業務から入るんです。では、会社の先輩デザイナーのアシスタントとして入る場合に求められるものは何かという視点で、採用側がその人の作品と、人間性(第一印象)、または面接時の受け答えで判断します。
ここでの採用側視点は以前に同じポートフォリオテーマで書きました。以下のものです。

・自社の必要な人材とマッチするか(→質疑応答とポートフォリオで判断)
業務に必要なデザインスキルはあるか(→ポートフォリオで判断)
自社実績と応募者のデザイン作品性が近いか(→ポートフォリオで判断)
・コミュニケーション能力は高いか(→質疑応答で判断)
・長く働けるか(→質疑応答で判断)


ポートフォリオに関わることは主に上の太文字の二つです。解説します。




・業務に必要なデザインスキルはあるか

これに関しては、皆さんは先ほど言いました、最初はアシスタント業務に徹することになります。デザイン作業におけるアシスタント業務で何が重要になるかと言うと


「作業が早いか。的確か。」

以上です。ですので、ポートフォリオの作品を一点一点、作るのにかかった時間を書いて上げてください。
また、デザイン作品を入れるだけでなくて、作品制作のプロセスが見えるコンセプトや、ラフなどを入れてあげることで、一つの仕事へのこだわりや丁寧さが伝わっていいです。
以上の理由から、ただ完成形の作品だけを見せるのはやめてください。



・自社実績と応募者のデザイン作品性が近いか

例えば、自分のポートフォリオを持って言った時に、自分の作品性がその会社の作品や実績とかけ離れていたとき、相手に興味を持ってもらえると思いますか?
思いませんよね。当然です。
それでもおそらく女性で余程美人なら採用もありえるかもしれません笑 これは容姿に限らず、面接の時のコミュニケーションがうまくできた、何かデザインとは違う点をアピールできたなど、要するに、その人の作品以外の付加価値が高ければ、会社実績と全くかけ離れたポートフォリオを持っていっても「ありえます」。

先日、面白い番組をみました。
バチェロレッテ・ジャパンってご存知ですか?

1人の女性を17人の男性が追い求める内容なのですが、番組のクライマックスで最終的にその一人の女性が2人まで自分で絞り込んだ男性を、なんとどちらも選ばすに終わるという衝撃なクライマックスでした。
何が言いたいかと言うと、どんなに高い能力やお金、スペックを持ってしても、


相手の「ツボ」にハマらないと振られるんです。

就職もそれに近いのかなって思います。


相手の「ツボ」を探し当てて、それでアピールする。
だから「リサーチ」してください。ってことなんです。調べてわかる「ツボ」もありますし、わかりにくい「ツボ」もあります。調べてもわからない「ツボ」もあります。ただ、やらないよりはやった方がいいです。違いはそこで出ます。
では、具体的に言います。


就職希望先がどんな作品や実績があるのかリサーチします。
それに近しい作品性を
自分のポートフォリオに入れてみてください。


例えば複数の実績があるはずなのですが、その中でも特に自分が気に入った内容のものでもいいです。
これをやるかやらないかは皆さんの競合ライバルとの「差」になります。

改めて言いますが、
作品の「質」にこだわる時間をこの方向に向けてください。


明日も引き続き語ります。
この延長です。


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