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デザインアイデアは「出し方」が全て

デザインアイデアを考えるにあたり、なかなか思い浮かばない。行き詰まることって、誰にでもあります。その時にみなさんどうしますか? そこで、「アイデアから、作る」ものと、「アイデアを否定してから、発展させる」手法の違いをお伝えします。私は後者を強くオススメします。理由を書いていきます。

ちなみに、アイデアというのは別にデザイナーに限って必要とされているものではありません。どんな業種の方でもアイデアを考えるということを日常でしているはずです。アイデアは思いつく人、思いつかない人と、別に初めから2種類の人間に別れるわけじゃありません。では、出なくなったアイデアを無理やりひねり出すのか、一回手を止めて寝るのか、どちらもありだと思うのですが、いずれにしても自分で考え出さなければいけない状況には変わりありません。

何かのアイデアを練るときに、アイデア出し過程で「たくさんのひらめき」が生まれますが、最終的に形にするのは一つだけです。

どうせ一つなら、一つのアイデアを出せばそれでいいではないかということも考えられます。これも然りですが、一つのアイデアを作り出す中で

必ず自分のアイデアを一度、否定するというプロセスを踏む必要があります。これは必ずです。

これはなぜかというと、


「アイデアに主観が入りすぎている場合が多い」



何かのアイデアを出した。
閃いた時はすごくよく思えたアイデアも時間を置くと「そうでもなかったりする」。
これって、みなさんありませんか? ちなみに私はよくあります。
ここで何が起こっているかというと、アイデア自体が変わるのではなく、アイデアを観る自分の視点が変わるために起こるものです。

これが理由に、一度出したアイデアは一旦寝かせて、放置してください。そこで次にやることは、次のアイデアを素早く考え出してください。
初めに出したデザインアイデアのブラッシュアップはここではやりません。
ただ、一旦離れた後、あとで同じデザインアイデアに戻ってきてもいいんです。初めは主観の呪縛から意図的に逃れた方がうまくいきます。主観的にアイデアを出して、客観的に出したアイデアを公正にジャッジする。この動きを主観と客観を行ったりきたりしながら考えていくんです。

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このプロセスではデザインアイデアの「数」を出すことに焦点を当ててます。なぜこれが重要かというと、それは


アイデアの最終的な「質」に影響するからです。



周り道をするか、周り道をしないかでは「精度」に大きく影響する可能性があります。要するに、


アイデアを1つ作り、最終形を1つ作る。
アイデアを1000作り、最終形を1つ作る。

これらの最終形は「同じ1つにはなり得ません。


仮に初めに作ったものが結果的に、最終形になり
残りの999のデザインアイデア出しが無益に終わったとしたら、この行為は無駄でしょうか?

そうとも言えないです。これにはいくつかポイントがあります。

・無数のデザインアイデアから着想を得て、最終のアイデアに微細な変更を入れていくことが可能になる。結果的に制作物の質を向上させる。

・初めに閃いたデザインアイデアのまま最終形に至ったとしても、その過程で経験する差異の比較により、発想力やデザインする「目」が着実に養われる。

この工程では、アイデアと別のアイデアとの比較を繰り返すことにより、アイデア間の細かな差を考えられる思考と目が養われていきます。これは言い方を変えれば、デザイン思考力のレベルアップです。RPGゲームのようにレベルが上がっていきます。一度上がったレベルが戻ることは、余程デザインから離れない限りないのではないでしょうか。
先日あげた記事においては、「無数の比較行為による、デザイン力の向上の内容を書きましたが、このアイデア出しにおいても同じことが言えます。


以上の内容から、まずは


デザインアイデアは、「数」を出してください。


初めはまず、数。初めから「数の質」にこだわる必要はないです。とにかく思いつく限りなんでも書き出していきます。
ちなみにここでPCは使うと、視野を限定させる上に、デザインアイデア出しのスピードと広がりが狭められるので使わないでください。

デザインアイデアをたくさん出したあとは、次に絞り込みをしていきます。
たくさんのアイデアを出した後に、その中からいくつかいいアイデアを選び、それをさらに発展させていきます。イメージとしては以下のような動きになります。

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左の丸から、一番右の丸へ向かって、収縮を繰り返しながら進みます。つまり、アイデアを広げる、アイデアを選ぶを繰り返すことで、最良の1つのデザインアイデアを作り出していくんです。


今日の記事のまとめです。

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次回も引き続き、デザインアイデアについて書いていきます。




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