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トビー・フーパー、『悪魔のいけにえ』、今更観る名画の薦め。
最近、偶然映画好きの方と知り合うきっかけがあって、その方と深く映画の話をする機会に恵まれました。
しばらく互いの趣味を探るようなやり取りがあったあと、
「一番好きな映画はなにですか? 」
と、お決まりの質問に行き着いたのですが、その方は、
「私はテキサス・チェーンソー・マサカ―(邦題『悪魔のいけにえ』)ですね」
と答えました。当然、僕もこの映画の名前くらいは知っていましたが、あまり自分
ミヒャエル・ハネケ『タイム・オブ・ザ・ウルフ』を観て。意図的に作り上げられた自然状態のなかで。
映画批評、ハネケの『タイム・オブ・ザ・ウルフ』についてです。
なにかの壊滅的なできごとが地球(あるいはヨーロッパ)に到来して、そのために突如として原始生活に陥ったひとびとを描いた映画です。ハネケらしく「なぜそうした災害が生じたか。また、それはどういう災害であるか」という部分は映画にはありません。本来「主人公の立たされた状況の理由」として働くであろうその箇所は、映画の構成上、意図的に省かれてい
ミヒャエル・ハネケ『セブンス・コンチネント』、わからなさの薦め
『セブンス・コンチネント』という、ミヒャエル・ハネケの処女作に当たる作品を観ていました。
僕はハネケの作品は一通り目を通しているのですが、この作品もほかのハネケ映画と同様、かなり奇妙な映画だと思います。
ハネケ映画を観たことのあるひとなら誰でも共感して貰えると思いますが、ハネケの映画というのは、観終わったあとにどう感じたら良いかがわからない。内容がわからないのではなく、不快さが際立ってい