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墓の父母に話す〜悪夢を見たから〜”身から出るサビは洗い流す”(睡眠は大事だよね)


 ノンレム睡眠中に脳脊髄液のゆるやかな大波が発生して、脳内の毒素を洗い流しているという。ボストン大学の研究成果である。これを「脳内シャワー」と例えるらしい。そう聞くだけで、なんだか自分の思考の疲れが洗い流される想像をして、まるで風呂上がりのゆったりした爽やかさが脳内に広がる気がする。
「睡眠は大事だよね。」そのとおりなんだけど、きょうは悪夢のエピソードを書こう。
 そこは生まれ育った家だった。悪党が入り込んで来て家族に危険が迫っていた。私だけがその気配に気づいたが、敵に見つかってはいけない。へまをしないように私は近づき、開き扉に悪党を挟みこむことに成功した。ドキドキした。乾いた声を振り絞って母を呼んだ。その寝言で目が覚めた。物凄く目覚めが悪かった。これは家族に起きた過去の嫌な記憶がこんな夢を呼び起こしたのではないかと自己解釈した。さっさとセルフケアをして穏やかな気分に戻りたいと思った。それで、その日は休日だったので墓参りをして、そこに眠る両親に娘(私)の不安を聞かせようと決めた。「あのね、夕べね、夢を見てね、家に悪党が来てね…」と子どものように愚痴り、「なんでこんな夢を見たのかな」と両親に問いかけた。すると、母と父が口々に「それはあんたがただそう思っとるだけで、なんも気にすることでも無い。ははは」と一笑に伏せられた(そういう声が聞こえた気がした)。親の受け答えは呆気なかったが、瞬時に心がすっきりした。墓の前に立ったまま、幼児だった頃のグチグチを親がこんな風にあしらっていた感覚が蘇ってきた。親のそんな鷹揚さ、大雑把さ、大らかさには理屈なんか無くても、妙に波立った心が平穏になったものだった。子どもの頃にもっと構ってほしかったという寂しさを超えたと思えた。
 悪夢に限らず、自己の心身を脅かす不安感や不穏な感覚というものは常に出てくる。生理的な「身から出るサビ」だ。そう思って毎日洗い流してしまおう。今回は悪夢の話を書いたが、睡眠は一日の疲れをリセットするために生物として生理上、大事である。十分に眠ろう。

【きょうのググり「世界一 日本 女性」】の結果で見つけた記事(概略)
2021年版の経済協力開発機構(OECD)の調査によれば、33か国中、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と最短だったという。しかも、日本では男性より女性のほうが13分短く、各国の大半は男性のほうが短いのだという。(朝日新聞デジタル2023/3/4 世界で最も寝ていないのは日本の女性? 睡眠時間のデータが示す実情 松本千聖)


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