表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬/若林正恭
単行本より文庫派の自分は、この紀行文が発売されてから7年、文庫化されてから4年の年月を経て読み終えた。出張先に行く電車の中、ホテルの部屋のベッドの上、アパートへ戻る電車の中、寝る前の布団の中など様々な場所で少しずつ読んでいった。
メインとなるキューバの旅に、モンゴル、アイスランド、コロナ後の東京の3編を加えたある意味完全版になるだろう紀行文は芸人・若林正恭としての面白さはもちろん描かれている(特にアイスランドのオーロラの章は思い切り笑った)。
けれど、その端々に人間・若林