松浦信孝@コペル

植物と大地と南方熊楠が好きです。 読書と暮らしについて主に発信していきます。 本業は歯…

松浦信孝@コペル

植物と大地と南方熊楠が好きです。 読書と暮らしについて主に発信していきます。 本業は歯科医師ですが、店舗を持たない書店「韋編三絶」(いへんさんぜつ)の店主でもあります。

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英語を勉強しようとしたら、人生の勉強をしてしまった話

実は先週、英語を勉強しようとHelloTalkというアプリを入れて、海外の人と英語でチャットを交わしていた。 ランゲージエクスチェンジというもので、僕のように英語を学びたい日本人と、日本語を学びたい英語話者とがマッチして、メッセージを送り合うというものだ。 僕が登録直後のためか、色んな人から挨拶が送られてきたが、結局続いたのはその中の1人だった。 相手はシンガポール出身の女性で、アメリカの大学を出て、今はシンガポールで働きながら、母と妹と暮らしているとのことだった。

    • 【お礼】2023年の推し本たち トークイベント

      うかうかしているうちにもう1週間が経ってしまいましたが、記事を書きます。 先日告知しました通り、先週2/23の金曜日、久しぶりに書店「韋編三絶」として北千住の「空中階」で「いろどり書房」さんとのコラボトークイベント&半日書店を開かせていただきました。 当日は気温も低く寒い雨の日でしたが、よくぞここまで、というくらい暖かい心の方々にご参加いただき、我々も大変気持ちよく話させていただきました。人前で喋り、こちらから一方的にエネルギーを送るのではなく、参加者の皆さんとお互いにエネ

      • 2/23 2023年の推し本たち トークイベント

        お久しぶりです。 今日は書店「韋編三絶」としての告知になります。 本当に身から出た錆なのですが、しばらく本業の方が大変な状況で、昨年末から年が明けても落ち着かない状況でした。 そんな状況も、周囲に散々迷惑をかけながら、上司および職場の同期、後輩の先生方の多大なる協力のおかげで、昨日ようやく一区切りつきました。 これからも、論文を投稿してから掲載されるまで、まだまだやることは沢山あるのですが、ひとまず安心です。ありがたいことです。 そんな折に、イベントの告知です。 さ

        • 追い風が吹く土地、総社

          その土地の人達との出会いは、成長を加速する。 去る12/2日から3日まで、毎年恒例となった、岡山県総社市に遊びに行ってきた。 表向きは書店としての出張販売なのであるが、僕からするとそれはおまけに過ぎない。大切な人達に会い、一年で成長した姿を見せたいがために、本屋を続けている。もはや気分は里帰りである。 総社の皆さんとは、2020年にZoomを通じて出会い、実際に対面したのは2021年の10月9日だった。次の日は朝早く帰り、同級生の結婚式に馳せ参じたのだから、慌ただしい中

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        • 魔窟整頓記
          ¥500 / 月
        • 勉強用
          96本
        • 共感
          65本
        • 感化
          44本
        • ユーモア
          3本
        • 韋編三絶関連
          2本

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          【告知】12/10センジュ出版オンライントークライブ「ぼくらの行動、誰のため?」

          テーマを見た瞬間、何かを突きつけられている気がした。 僕の仕事は、僕の書店は、僕が書く本は、 誰のためなんだろう。誰に届くのだろう。 この講演会の演者は、靴磨きをしながら靴磨き代や応援金などで世界を旅する靴磨きトラベラー、佐原総将さんと、沖縄に「こどもホスピスのようなもの」を設立したいと活動する小児緩和ケア医の宮本二郎先生。 二人とも僕が会ったことのある、素敵な人達だ。 靴磨きトラベラーの佐原総将さんは、昨年から靴磨き世界一周ツアーに旅立って行き、昨年はアジア編、今

          【告知】12/10センジュ出版オンライントークライブ「ぼくらの行動、誰のため?」

          魔窟整頓記〜その1「ぜんぶ部屋のせいだ」〜

          これは、汚部屋住まいの三十歳の独身男性が、部屋を片付け、思い通りに生きる人生を送るまでの戦いの記録である。 前々からやろうと思っていた企画が年末になった。 以前から仄めかしているし、お察しの部分もあるかとは思うのだが、今現在、僕の部屋は、はちゃめちゃに散らかっている。 どのくらい散らかっているかというと、多分あなたの想像の優に3倍くらいは散らかっているだろう。 こんなことを書こうものなら地元の母親が半狂乱で武力介入してくるのは目に見えているので、肝心な部分は有料記事に

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          500

          魔窟整頓記〜その1「ぜんぶ部屋のせいだ」〜

          今年の師走も、岡山に帰る。

          その土地に縁ができたのは、2020年のコロナ禍真っ只中だった。 読書のすすめの店員、小川さんが数年前から口にするようになった「岡山の勉強会」が確かに気になってはいた。 素敵な人たちがいるらしいことは分かったけど、いきなり現地まで行く勇気は、僕にはなかった。 そんな折、コロナ禍で会いに行けないことから、Zoomで岡山の方々とも毎月ペースで勉強会をすることになった。 Zoomなら、と思い参加したその会は、思いがけないくらい自由で、温かかった。 初対面でも気を遣って話を振

          今年の師走も、岡山に帰る。

          いつ死ぬかわからないから、生きる。書籍『自分思い上がってました日記』『調子悪くて当たり前日記』感想

          その著者の存在を知ったのは、つい2ヶ月ほど前。 友人「いろどり書房」の鳥平(とりひら)さんが、文学フリマ大阪で出会ったその人は、百万年書房という出版社の代表、北尾修一さんだった。 百万年書房という出版社は、以前参加していた読書会の課題図書などで目にはしていたし、僕も一冊!取引所のページで気になっていた本がいくつかあった。でも、その代表の方の名前は存じ上げていなかった。 今夏に浅草で開催されたブックマーケットで、以前からお世話になっているイーストプレスの中野さんが編集され

          いつ死ぬかわからないから、生きる。書籍『自分思い上がってました日記』『調子悪くて当たり前日記』感想

          文学フリマ東京37の思い出

          あっという間に6日が過ぎてしまいましたが、散々告知した通り、先週土曜日11/11に、東京流通センターで行われた文学フリマ(以下文フリ)に出展してきました。 一度、水道橋の近くで行われていた文フリに立ち寄ったことはあるけれど、出展は今回が初めて。 今年同じく文学フリマ大阪に出展した小林ひかりさんから色々なアドバイスをもらい、ドキドキしながら会場に向かいました。 本にする過程で散々お世話になった小林・前田コンビからオカンのようにLINEで持ち物確認をされながら向かう道中。

          文学フリマ東京37の思い出

          文学フリマ37 H-34 韋編三絶 新刊『ことばの糸を紡いで』情報まとめ

          こんばんは。いよいよ明日ですね。 少し緊張するのと、いよいよだという興奮で眠れるのか、やや気がかりですが、今晩もきっと難なく眠ることでしょう。 出店情報に加え、目次の項目など公開しておきます。 出店情報文学フリマ東京37 開催日11/11(土) 12:00〜17:00(最終入場16:55) 一般来場 無料 会場 東京流通センター 第一展示場・第二展示場 最寄駅:東京モノレール羽田空港線「流通センター」駅 アクセス:https://bunfree.net/access/t

          文学フリマ37 H-34 韋編三絶 新刊『ことばの糸を紡いで』情報まとめ

          新刊『ことばの糸を紡いで』 まえがき公開

           少しずつ「書くこと」に向かってきた——。 この本は、定点観測の一つとして、思考を拗らせた男の自己紹介を兼ねたエッセイ集として書いた。 「松浦さんは、少しずつ、いろんな経験を重ねて、書くことに向かって来たんですね」  今年になって通う様になった、職場近くの隠れ家の様なバー「ホンジツ」のマスターに先日言われた言葉だ。 そうか、自分は書くことに向かってきたのか。 小学六年生の頃、星新一にハマってショートショート(超短編小説)の様なものを自分でも書いてみた。今思うと相当恥ずかし

          新刊『ことばの糸を紡いで』 まえがき公開

          文学フリマ37出展 著書『ことばの糸を紡いで』

          しばらく投稿をできていなかったのだけれど、ここ1ヶ月は一年間で最も文章を書きまくった時期だった。 書き下ろし24篇のエッセイで、本を作る。 という途方も無い試みを、いつもの様にギリギリで開始し、ポエジーが浮かばない日もとりあえず書き始めて、数日前なんとか原稿を書き終え、今朝入稿を終えた。 入稿リミットは11/6の午前9時。恐ろしくギリギリだった。 一部noteで発表した文章を組み込んだり、すでに書いたテーマのリライトもしたが、20/24くらいは完全に書き下ろしである。

          文学フリマ37出展 著書『ことばの糸を紡いで』

          書くことの覚悟〜文学フリマ37に向けて〜

          本を書こうと思っている。テーマはまだない。 なのに行動力ばかりがいつも先走る僕は東京で開催される、11/11の文学フリマ37に勢いで申し込んだ。とんだ阿呆である。 でもなぜか、阿呆な企てをしている時の自分が一番好きだったりする。人から理解されなくても、自分が楽しいと思うことに突き進むのが心地いい。 このnoteを抜粋したものも考えたけど、せっかく書くなら完全書き下ろしがいい。 友人の小林ひかりさんが書いた『水晶体に映る記憶』というめちゃくちゃ素敵な本に影響を受けたのは

          書くことの覚悟〜文学フリマ37に向けて〜

          自分の運命を生きる

          恥の多い生涯を送って来ました。 そんな言葉がふと、頭に浮かんだ。 昔から、僕が仲良くなる同年代には、結構苦労人が多いのだ。 だからこそ、特に大きな挫折も苦労もなく生きてきてしまった自分を、今年になって半年間ほど恥じていた。 自分が真人間になるために、もっと苦労を、苦しむような経験を、と焦っていたら本当に苦しくなったので、これでやっと!と思ったがそれはどうやら苦労じゃなかったらしい。 若いうちの苦労は買ってでもしろ、とは言うが苦労は買えないし売ってない。 流行りのス

          自分の運命を生きる

          仮説:断れない我

          押しに弱い質である自覚は、高校生くらいの時からあった。 夏休みに帰った実家で、たまたま地元に遊びにきていた、初対面の女子から勢いでアプローチを受け、文通相手になったのが自覚の始まりの様な気がする。 それ自体は迷惑では全然なく、甘やかで充実した経験だったのだが、一方で、「自分ちょろいわ」という自分の押しへの弱さも悟ることになった。 人からのお願いを、ちゃんと断らないと失効にできない面倒な性格であり、断る際にも謝絶ではなく延期にしてしまいがちなのが、弱さの始まりの様に思う。

          仮説:断れない我

          メメント小森 解題 自分を遊ぶ

          前後編で終わるつもりだったのだけど、ふと、一つの問いを思い出した。 絶賛メンタル落ち中に相談に乗っていただいた僕の人間の師匠と、回復した後にLINEしていた時のこと。 「人生の早い段階から答え見えてたって言ってるのにここで躓くのおもろ過ぎる。 何で今、死にたいまで落ち込んだんですかね?」 そう、ここなのだ。 僕は元来、職場でもトップクラスのメンタル激強人間として生きてきた。 失敗しようが、遅刻しようが、派手に叱られようが淡々と受け流す術に長けてきたはずだったのだ。

          メメント小森 解題 自分を遊ぶ