【その灯りを恐れなかったのは誰か?】 #3
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酒場を出ると、肌寒い夜の空気がアルティナたちを出迎えた。この時間でも交易都市リディアの目抜き通りは賑わっており、人通りは絶えない。それを眺めるアルティナの横で、レイチェルは大きく伸びをした。
「んーっ……とっても気持ちいいお酒でした。アルティナさん、本当にごちそうさまです」
「喜んでくれたなら何よりだ。それにしても、あんな短時間で瓶をまるごと空けるとは恐れ入ったよ。私では敵わんな」
「うふふ」
「ふらついているようだが、大丈夫か? ひとり