「歴史&時代小説」と「○○○○」の共通項
今村翔吾さんの新刊「海を破る者」が発売されました。
舞台は鎌倉時代。いわゆる「元寇」に纏わるストーリーです。
河野一族の水軍や伊予水軍というワードは日本史を学ぶ過程で目にしました。でも勉強不足ゆえ、今作の主人公・河野通有については知識ゼロ。名字の正しい読み方すらわかっていません。こうの? かわの?
無知には無知ならではの楽しみ方があります。知る、学ぶという喜び。このまま真っ白な状態で挑む所存です。
「じんかん」「塞王の楯」「八本目の槍」と読んできて、今村さんのなかで「いかに戦争のない世を作るか?」が通底するテーマなのかなと感じました。今作もおそらく。
異なる時代の物語。だからこその普遍性。早く読んで考えたいです。
先日、職場の隣のレジで年配の男性が買っていました。ありがとうございます。「今村さんの本、お好きなんですか?」「神保町にあるシェア型書店『ほんまる』もオススメですよ」と話しかけたかった。週末でかなり混んでいたし、それどころではなかったけど。
本が売れないといわれ、特に小説の単行本がといわれ、なかでも歴史&時代ものの新刊がといわれる。たしかに書店で働いていて、そういう実感もなくはない。職場では少し前に文芸書の該当エリアが縮小されたし、まったく置いていないお店も見掛けます。
でも考えようによっては、まだ魅力が十分に伝わっていない、気づかれていない、伸び代が残りまくっているという解釈もできるはず。子どもの頃の私はプロレスに対してそう感じました。
かつては客席の大半が大人の男性。いまは明らかに女性が多くなりました。年齢層も昔より幅広い。ならば歴史&時代小説だって。
イチファンとして楽しみつつ、書店員の自分にできることをやっていきます。入り口として今村さんの熱い作品をぜひ。
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