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「謎ルール」と「あえて回帰」

投票日までには18歳になる。でも期日前投票に来た時点ではまだ17歳。その場合は「封筒に入れて提出する不在者投票を行う必要がある」とのこと。

なぜでしょう。「投票日には18歳になっている」という事実の確認が取れたのなら、普通に期日前投票を認めていいのでは? それをできない理由を説明できる方がいらっしゃったら、ぜひ教えて下さい。私の愚鈍な頭では意義の乏しい「謎ルール」としか思えません。

去年の都知事選の際、一部で「オンライン選挙の解禁を」という議論が沸き起こりました。将来的にはそうなるはず。ただ先のアメリカ大統領選では「郵便投票」が混乱を招く一因となっており、当面はいまのやり方を堅持すべきかなと感じました。

とはいえ、アナログをかったるいと思う気持ちもわかります。私もレジ前に長蛇の列ができてセルフレジががら空きだと「あっちを使ってくれないかな」と考えがちですから。

でもアナログって必要なんですよね。とにかく困った時に頼りになる。「新世紀エヴァンゲリオン」の第拾壱話「静止した闇の中で」では停電の真っ只中で使徒に襲撃され、ネルフの職員たちが手動でエヴァの発進準備をおこないました。私も出張販売先でレジが動かなくなり、紙とボールペンと電卓で代金とお釣りを計算して凌いだことがあります。

また昨今はキャッシュレス決済のシステム障害が頻繁に起きています。

今後のアナログは、いざという時のために準備しておく「保険」の役回りになる気がします。洗濯機が壊れても洗濯板の使い方を知っていれば困りません。職場からの帰宅ルートを調べ、実際に歩いておけば電車やバスが止まっても動揺せずに済みます。

重厚な紙の本なんてアナログの最たるもの。でも情報源としてこんなに頼りになる存在もない。先日も書きましたが、書店業界はあえて時代の流れと逆行し、率先して「アナログ回帰」を打ち出すのもアリかもしれません。目的は年長者に媚びることではなく、老若男女全てに「本当にいいものは古くなってもちゃんと使える」と伝えること。

「新しい謎ルール」よりも「古くても役立つ何か」を残して欲しいです。

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