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「読んでもらう」ために書きたい

5月26日公開とのこと。

先日発売になった↓は予想通り、すさまじいペースで売り切れました。お問い合わせもひっきりなし。雑誌担当が一面積みにしていたので「そのやり方じゃあ、確実にすぐなくなる! そう、コーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実に!」とスペースを作り、世界を加速させて開梱し、即二面にしました。

まだ読んでいませんが、新シリーズ「ザ・ジョジョランズ」の世界観がどういうものか興味深いです。どこかの書店に残っていたら買うし、無理だったらコミックスが出るのを待ちます。

続けることが大事だと学びました。いまでこそ「ジョジョ」は揺るがぬ市民権を得ていますが、私が子どもの頃は「気持ち悪い」という声が強かったのです。熱心なファンである自分ですら、正直見返したくないシーンがいくつか思い浮かぶほど。

ただ作者の荒木飛呂彦さんはそういった世間の声に阿らず、かといって完全にスルーもしなかった。あくまでも私の印象ですが、作品の個性を損なわない程度のゆるやかな調整を少しずつ施していました。

村上春樹さんや伊坂幸太郎さんは、完成した作品をまず奥さんに読んでもらうと彼らの著書で知りました。そして指摘されたところは自分の意見がどうであれ、とにかく直す。荒木さんも同じバランス感覚というか「決めるのは自分。ただし聞く耳は持つ」みたいな、頑なさに裏打ちされた柔らかさを備えている気がします。

彼は岡本太郎さんみたいな前衛的芸術家が武器とした「何だこれは!」という見る側の心をざわつかせる要素を、ど真ん中のエンターテインメントである少年マンガのスパイスに用いて成功を収めたひとりかもしれません。ストーリーはもちろんですが、絵柄も含めてインパクトとサスペンス性が満載。手に取らずにはいられない。

そんな荒木さんの創作法に興味のある方は↓をぜひ。「ジョジョ」と併読しながら答えあわせをすると面白いかもしれません。物語の流れを分析すると意外に「王道」だと気づくはず。

漫画家・岸辺露伴の信条である「ぼくは読んでもらうためにマンガを描いている!」はおそらく荒木さんの美学でもあるのでしょう。改めて胸に刻みつけました。私も見習ってnoteを毎日書き、困ったときはプッチ神父みたいに素数を数えて気持ちを落ち着かせます。

5月26日を静かに待ちましょう。To Be Continued…

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