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「マスク社会」の遠因を見た

いわゆる「謎ルール」です。

寒い日にコートやジャンパーを着るのは当たり前。奇抜なデザインや高価なブランド品を禁じる規則なら理解できる。でも全面的に制限するのは意味不明です。風邪をひいた際の治療費を学校が出すわけでもないでしょうし。

しかも事前に申し出て許可を取ればOKらしい。いちいちそんな手続きを踏む必要性がどこに? もし申請すれば上記のようなケース以外はすべて許可されるのなら、そもそも制限するルールが無意味に思えます。教頭の「昔からある校則なので、目的は分からない」というコメントにも唖然としました。

小学生の頃、8時10分~30分が登校時間でした。しかし道路の混んでいない日だと、バスが8時3分ぐらいに最寄りの停留所に着くことがありました。

普段は正門の前で待機。暑い日や寒い日はエントランス的な場所に入れてもらい、定刻になったら教室へ向かう流れです。

ほとんどの先生は「なるべく時間通りに来てくださいね」で終わり。でもひとりいたんです。「登校は8時10分! 何度も伝えています!」「なぜ学校の決めたルールを守れないんですか!」としつこく怒鳴る人が。

子ども心にも不可解でした。大幅に遅れたならまだしも、数分早く来ただけでなぜここまで怒られないといけないのか。

一方、中学で運動部に入ると、試合に行くときなどに集合時間の少し前に到着して「1年は30分前に来い!」と注意される(似たエピソードをよく聞くので全国的な謎ルールかもしれない)。でも30分前に来ても何かをするわけではなく、ただ待つだけなのです。

元々は意味があったのでしょう。しかし時の流れに伴っていつしか失われ、形骸化した規則だけが残っている。

こういう「ルールはルール」「意味なんか考えるな。守っていればいいんだ」という日本の風習が、積もり積もって「マスク社会」の遠因になっている気がしました。

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