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【本とわたし】 5月の読書記録②
5月の読書記録、後編です!
ぜひお付き合いください。
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▼酒場學校の日々 & 世界はフムフムで満ちている 金井真紀
▶︎酒場學校の日々
お酒のある場所にどちらかと言えば
縁のない私にとってはまさに、
知らない世界を知った!ような感覚。
どのエピソードにも金井さんの
優しい眼差しが入る
読んでいて温かな気持ちになる。
▶︎世界はフムフムで満ちている
まさに「フムフム」に満ちています!
色んな仕事がある
色んな人生を送っている人たちがいる。
そんな当たり前を知る・感じる。
雨の時期にもいいなぁと思う。
さらりと読めるし、
どのページから読んでも大丈夫!
▼パリの砂漠、東京の蜃気楼 金原ひとみ
手に取ったきっかけは、土門蘭さんの「死ぬまで生きる日記」のなかで紹介されていた、この言葉に惹かれたから。
「憂鬱や絶望をこんなにも鮮やかに書き切ることできる人がいるんだなんてびっくりした」と友人が教えてくれた本。読んでいるうちに本来の自分に戻っていき、息がしやすくなるような本に時々出会うけれど、このエッセイはまさにそれだった。友人は金原ひとみさんを「闇を表現する言葉が綺麗な人」と表したが、この本を読み終わり優しい気持ちになったのは、私の中のそういう部分も一緒に綺麗に表現されたからなのだろうと思う。」
ずっと金原さんの言葉が、
真っ直ぐに私の心に刺さった
子どもの頃の悲哀の記憶もよみがえり
涙も流したが・・・
それでも、
生きてゆくんだ、と強く思った。
子ども時代はもっとも生きづらい時代だった。ただ苦しいだけの日々延々続いた。楽しかったと思える日は一年の中で七日くらいしかなかった。常に最悪の状態や、嫌なことや、最低の未来を考えていた。きっと私は恋愛によって救われるのだ。個人として一対一で誰かと向き合い、求めたり求められたりすることで、生きる意味を自分の中に構築していくことができたのだろう。ぼんやりと幼少期の頃を思い出しながら、合点がいった。どうしてか分からないけれど、私はもともと生きづらかった。生きづらさのリハビリをしてくれたのは、母親や家庭ではなく、恋愛であり小説だった。
▼白河夜船 吉本ばなな
抜けられない息苦しさ
生きて愛することの切なさ
夜にゆっくりと読んでいた
ばななさんの初期の作品には
生と死がテーマになっているものが多く
最近のわたしはそれを求めているように思う
人生は一度しかない。もうたくさん寝たので私は休息以外では眠らなくていい。でもたまにああやって休むことは人生には本当に必要だと思う。うしろめたく思うことはないと思う。自分の人生の時間を配分するのは自分だけだ。
▼虹の岬の喫茶店 森沢明夫
こちらは再読。
悦子さんは、やっぱり素敵なひとだった
わたしも好き、こんな人になりたい
温かな気持ちと、勇気をもらう
自分の積み重ねてきたモノを大切に思えて、他人の積み重ねてきたものも大切にしてあげたいって思えたら。きっとその人は大人になれたってことなんだと思うわ。
▼瞳のなかの幸福 小手鞠るい
あなたの瞳のなかに
どんな幸福が映っているのでしょう
私の瞳の中にある「幸福」はなんだろう
身近な人、大切な人、
今私と関わりのある人たち
失いたくはないけれど、
それはいつか・・・
幸福とは、はじめから、失われる運命にあるものだ。幸福とは、薄皮一枚で、悲しみにつながっている。幸せな生活とは、まるで薄氷の上を歩いているような危ういものだったのだ。だからこそ、幸福はかけがえのないものなのだし、永遠につづかないからこそ、一瞬一瞬がきらめいている。安定した幸福なんて、本当はどこにもなくて、幸福はぎりぎりのところで保たれている綱渡りの網のようなもの。だからこそ、あんなに美しいのだ。
失いたくない失うのが怖い。恐るから執着が生まれ心が揺らぎ弱くなる。失ってもいい。初めからなかったと思え。潔く未練を断ち切ることで強くなれる。すべての葉を落として木は冬を乗り越える。たった一枚の葉を失うことをなぜそんなに恐れる。恐るるに足らず。勇敢であれ 裸木であれ 去るものを追うな。
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今日も最後までありがとうございました!
6月も読書を楽しみましょう!