スポットライトを浴びて【天然温泉 鶴港の湯 ドーミーインPREMIUM長崎駅前＠長崎県】（1/2）

　ダメな人間なんて一人もいない。これは僕自身がこれまでに経験してきたことからたどり着いた持論だ。もちろん最大限の努力をした上での話ではあるけれど、その結果として周りから評価されなかったとしても、それはその人の能力が低いのではなく、その環境と能力とが適合しなかっただけに過ぎない可能性も十分考えられるのだ。つまり相性の話であって、「あいつはダメなやつだ」と人格まで否定することに、僕は納得ができない。

　こんな話を聞いたことがある。幼稚園児の記憶力を試す実験が行われた時、３つほどの単語すら記憶して復唱できなかった子供たちが、あるゲームに登場するキャラクターの名前は100種以上もすらすらと暗記してしまったそうだ。
　その実験から、ある分野において成功した人が賢いだとか、はたまたある分野において失敗した人が愚かだとか、そのような結論を出すこと自体が間違っているのではないかと思う。正義の反対は悪ではなく「別の正義」であるように、誰かから見れば能力が低いであろう人材も、別の誰かから見れば存在意義がある場合なんていくらでもある。

　これについて冒頭で「僕自身がこれまでに経験してきたことからたどり着いた」と述べたけれど、僕も過去にさまざまな職場環境に身を置いてきて、その中で自分の至らなさを実感する出来事は何度も経験している。ただ、現在の僕がそれなりに満足な生活ができるほどの仕事を得られていることは事実で、その過程で出した結論が「ダメな人間なんて一人もいない」ということだった。ある時に任された仕事では能力を発揮できず、相手の希望を叶えるパフォーマンスをすることができなかったけれど、環境と業務内容が変わっただけで途端に裁量を持たせてもらえるほど信頼を獲得できたのだ。
　そんなクライアントからの要望を受けて、僕は長崎県に訪れていた。MINATO SAUNAで旅の疲れを癒した僕はホテルに戻り、残っていた仕事を軽く済ませてから大浴場へと向かった。そう、ここは「天然温泉 鶴港の湯 ドーミーインPREMIUM長崎駅前」だ。

ーー後編に続く

（written by ナオト：@bocci_naoto)

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