知ること、感じること。【なにわ健康ランド湯~トピア@大阪府】(2/3)
布施駅の改札を抜けて外に出ると、「ポッポアベニュー」という名前がついた商店街が続いていた。一度聞いたら頭から離れない印象的なネーミングである。
そして、その商店街沿いに歩いていると、ほどなくして次の目的地に辿り着いた。
「ようやく来れたぞ……!」
そう、今回訪れたのは「なにわ健康ランド湯~トピア」、通称「なにけん」だ。今回の出張で訪問を予定していたエリアからは少し離れていたものの、せっかく大阪まで来たのである。この機会に伺わない手は無かった。
なにけんは、僕がTwitterで繋がっている方々が日常的にツイートで取り上げているほど、僕にとっては「熱狂的なファンを多く抱えるサウナ施設」という認識だった。ただ、実際のところどのようなサウナ施設なのか、その中身までは全く把握できていない。サウナ室がどのような構造でどのようなセッティングなのか、水風呂はどのような仕様なのか、事前情報がほぼなにも無い状態だ。つまり、完全にクチコミの ”雰囲気” だけで訪問を決めたのである。
僕はさっそく館内に入って下駄箱に靴を預け、受付を済ませた。エレベーターでロッカールームがある6階に移動し、指定されたロッカーに荷物を預け、棚に積まれているタオルで大事な部分を隠しながら階段で5階に降りると、そこには浴場への入口と、そしてTwitterで何度も見かけたことのある派手な柄の館内着が棚に積まれていた。
「とにかく、まずはお風呂だな」
なにけんの雰囲気をなんとなく掴んだところで、僕はいよいよ浴場へと足を踏み入れた。
「ほぉ! 想像してたより広い!」
浴場には趣向を凝らした様々な種類の浴槽が設けられているだけでなく、サウナ室も2つ確認することができた。さっそく身を清めた僕は、いくつかあるお風呂の中から最も気になった「延寿湯温泉」に浸かって体を温めることにしたのだけれど、湯乃泉グループの効仙薬湯と互換性のある泉質で、薬草の独特な香りが漂い、出張で疲労が溜まった僕の身体は芯から温められた。
じんわりと額から汗が出始めたところで僕は立ち上がり、まずは「ソルトメディテーションサウナ」と書かれたサウナ室に向かった。ウレタン製のサウナマットを手に取り、ゆっくりと扉を開ける。
「おお、これは別世界だ」
サウナ室の中には外からほとんど明かりが入り込まず、「薄暗い」を通り越して「暗い」空間が広がっていた。ベンチは3段で10人程度が座れるキャパシティがあるようだが、かなりの段差があり、最上段まで登ると頭が天井にぶつかりそうになるほど高くなっている。室内には落ち着いたBGMが流れていて、瞑想に適した設計となっていた。
幸いなことに僕以外にお客さんはおらず、貸切で贅沢にサウナを堪能できるだけではなく、どうやらセルフロウリュも可能で、僕はゆっくりと水をストーンにかけ回していった。するとたちまち湿度が上昇し、92℃の室温以上の熱を感じたのだが、ここで僕はサウナストーブの脇に特徴的なボタンを発見した。
いったい何が起きるかわからなかったが、ボタンを見つけたら押したくなるのが人間だ。僕は好奇心に駆られてボタンを押してから、定位置に座り直した。その時である。
「おお! なんだこれは! 熱すぎる!!!」
なんと、サウナストーブの上に設置されていたパイプから風が吹き出し、自動で熱波が送られてきたのである。先ほど発生させたロウリュはみるみるうちにサウナ室内に充満し、僕の全身は強烈な熱蒸気に包まれた。たちまち心臓の鼓動は激しくなり、呼吸は荒れ、すぐに限界を迎えてしまった僕は、サウナ室を飛び出して頭から掛け湯をすると、23〜25℃に設定された水風呂に肩まで浸かった。僕の火照った身体は急激に鎮められ、呼吸は少しずつ落ち着きを取り戻していった。
30秒ほど経ったところで大きく深呼吸をしてから水風呂を出ると、僕はそのまま浴場の奥へと進み、畳が敷かれた休憩スペースに横たわった。
ーーこれはすごいよ。すごすぎる。
まだ前半戦が終わったところだが、僕はなにけんに心を奪われてしまっていた。
ーー続く
(written by ナオト:@bocci_naoto)
①僕たちは自費でサウナに伺います ②それでお店の売上が増えます ③noteを通して心を込めてお店を紹介します ④noteを読んだ方がお店に足を運ぶようになります ⑤お店はもっと経済的に潤うようになります ⑥お店のサービスが充実します ⑦お客さんがもっと快適にサウナに通えます