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時代が変わるという事 ~ランドセルの色~


「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」


平家物語の有名な一句だ

そう、時代は常に移り変わっていき
そしてその変化が文化になっていく

どこの職場でもあるような(どうでもいい)エピソードを交えながら
少しづつ書いていきたいと思う
お付き合いの程、どうぞよろしく

【時代の変化に気付いたきっかけ】


時代の変化は速く
自ら気付いた時にはもう変わっている事がある

根が見栄っ張りで負けず嫌いな性格から
古い物を良しとし、新しい物を受け入れる気が微塵もない
とても恥ずかしい時代を送ってきたのも事実だ

17年前に長男が誕生
紆余曲折はあれど健やかに成長していった
時が経ち、小学校入学を控えた時にその出来事は起こった
そう、ランドセルの色を決める事

僕の時代には「黒」と「赤」しかなかったランドセル

僕の拘りも強く
男なら「黒」
女なら「赤」
を譲る気も毛頭なかった

「子どもが欲しい物を選ぶ」
そう思えたのは残念ながら5年後の次男誕生の時だ

長男には僕の意向を押し通し「黒」を買ったことを少し悔やんでいる自分がいる

【次男の一言で気付いた】

「僕、紺のランドセルが欲しいな・・・。」

そうつぶやいたのは次男だった

「黒」以外認めないつもりだった私の心に迷いが生じたのは
目の前に広がるカラフルなランドセルたちを実際に目にした時からだ

壁一面、棚一面のカラフルなランドセルたち
好きな色を選んで背負い始める他の子供たち

そうか
「これが今のトレンドなんだ」
僕だったら何色が欲しかったのかな

この事がきっかけで時代の変化という事により着目するようになった

※因みに次男へは「紺」のランドセルを購入

【仕事に活かせる考え方】

僕の職業である「高齢者福祉」においても時代の変化に着目することが
とても重要なポイントを占めている

20年前の介護と現在の介護では
考え方も技術も世論も変わってきている
其処にどう気づくか、誰が気付くかがポイント

僕たちが当たり前に思っている介護への考え方や技術が
第三者が見た時に不快に感じたり、疑問に思う事があるはずだから

僕たちの専門性は諸刃の剣で
これが正しいと思う事に固執してしまうあまり
第三者の意見を聞き入れる余裕がない事が多くあると感じている
もちろん本人の性格や気質の面もあるが

「そうはいっても」
「そんなことないですよ」

皆さんも使ってはいないだろうか

逆立ちすれば答えがわかる
視点を変えてみる事も大切だ

時代が変わるという事は考え方も技術も常に変化しているという事
昔は正しかったことが
今は変わってきている(間違っているわけではない)

ここに気付き
常に自分の頭の中をアップデートしていく事が必要

【昔の考えが悪いわけじゃない】


昔のやり方がすべて悪いわけではない
先人たちの努力の結晶がそこにあるからだ
その時代の最新のトレンドはその時代で大いに輝くからだ

スマホやPCと一緒でOSやアプリは常にアップデートしている
同様に僕たちの考え方も常にアップデートすることが必要

【介護黎明期にあったファッションショー】

職場の大先輩から40年前の介護シーンの話を聞く事ができた
今では考えられない事があった事を知る

「ツナギ服(拘束着)のファッションショー」

・こんなお洒落なツナギ服ですよ
・花柄だから女性にも喜ばれますよ
こんな謳い文句だったようです

この事象を否定してはいけない
その当時の限られた環境で出来る最新の対応だったのだから

因みに3年位前にGUCCHが拘束着のショーをやりました

グッチの広報がハフポストUK版に発表した声明では、「ショーは、今の社会は個人を規制してしまう能力があり、グッチはその解毒剤になれることを表現しています。これは、服従から自由、そして創造性への旅路を描くものです」と述べた

とありますが、実際は・・・

「この資本主義社会の中で、人々の苦悩を洋服を売るための小道具として利用することは、世界中でメンタルヘルスに苦悩する何百万人の人々に対しての想像力に欠け、下品で、侮辱的です」

と、不評だったようだ
(この拘束着は自殺防止のための拘束着だったようですね)

【職員への伝え方の工夫】


僕の行うこの方法が苦手に思う方も多くいるといるとは思うが
日常の物ごとに例えて理解してもらおうとするスタンスで指導をさせてもらっている
身の回りに起こる事の方が理解しやすいと考えているからだ

時代が変わるという事を伝える時に書きの例えを用いている
・ランドセルの色が増えた
・音楽の聴き方(サブスクプションに)
・車の買い方(リースが主流)
・神社のお賽銭(電子マネーで対応する寺院も)

諸々

上記を含め、常にアンテナを高く生活することが大切

ただし、自分の考え方が一番だという事は捨ててしまう
他人への嫉妬や妬みと一緒で
キツネ色に焼いて捨ててしまう事が必要だ

話す相手の価値観や考え方もまずは受け入れるという事を心がけていく事が重要である

先日拝読したnoteの記事
心から応援している就労継続支援A型事業所「TERAS」さんの記事

「違い」と「間違い」
の話を目にして感銘を受けた

同じような言葉でも全く異なる意味合いを持つ

こういう事なんだよね
大切なことって

さて長くなりましたので他の話はまた別の機会に

時代は常に変わる

トレンドを見抜く洞察力
そして変化に対応する順応力
先人たちの考え方をリスペクトする事
これが大切

最後にダーウィンの言葉を載せておくのでご一読下さい


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