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BRAF陽性の大腸がんではなぜ3剤併用?

■BRAF陽性の大腸がんではなぜ3剤併用?

BRAF陽性例の場合、メラノーマや非小細胞肺がんでは、BRAF阻害薬、MEK阻害薬の『2剤併用』が主となる…

じゃあ…大腸がんではなぜ抗EGFR抗体(セツキシマブ)を更に上乗せして『3剤併用』にする必要があるのか?

■抗EGFR抗体の単剤ではBRAF陽性例には無効‥

RAS変異例と同様にBRAF変異例においても抗EGFR抗体の単剤のみではBRAF陽性例には効果が期待できない

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/200810/508299.html

https://oncolo.jp/cancer/lung-braf

■BRAF陽性は『左・右』どっちが多い?

右側』が多い→33% 『左側』が少ない→5%

そもそも右側に多い時点で抗EGFR抗体があまり効果が期待できない印象も‥

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5834073/
https://oncolo.jp/news/panitumumab-2

■大腸がんで抗EGFR抗体を併用する理由

そもそも、大腸がんでもBRAF阻害薬、MEK阻害薬の2剤併用ではダメなのか?

→奏功率は12%程度

抗EGFR抗体、RAF阻害薬、MEK阻害薬の3剤併用では?

→奏功率は47%程度!と大きく向上する!

なぜこのような現象が起こるのか?
これは大腸がんにおける強力なシグナルフィードバックが関係している…

http://s-igaku.umin.jp/DATA/71_06/71_06_02.pdf

■大腸がんにおける強力なシグナルフィードバック機構

大腸がんでは、BRAF阻害薬、MEK阻害薬を投与することにより、EGFRや”C”RAFへのシグナルフィードバックが強力に働くため、この2剤だけでは不十分である。EGFRのアップレギュレーションやシグナル強化が促されてしまうとされ、抗EGFR抗体の併用が必要になってくる‥

逆にメラノーマや非小細胞肺がんでは、このシグナルフィードバックが弱いため、BRAF阻害薬、MEK阻害薬の2剤併用でも効果が得られると考えられている‥

http://s-igaku.umin.jp/DATA/71_06/71_06_02.pdf

■お礼
まぁ誰も興味なさそうな内容ですが‥個人的にフムフムとなったので、まとめてみました。お読み頂き、ありがとうございました。

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