映画「怪物」を観て
3月24日「怪物」という映画を観た。
2023年の日本映画で、是枝 裕和 監督の作品だ。
キャストは、麦野早織役の安藤 サクラ、保利道敏役の永山 瑛太、麦野湊役の黒川 想矢、星川依里役の柊木 陽太、伏見真木子役の田中 裕子、星川清高役の中村 獅童などである。
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あらすじは、
と、いった内容。
で、観終わっての感想。
映画の途中まで、依里が怪物?と思っていた
この映画は、よくできている。
最初の印象と、観終わったあとの印象では、ガラッと変わる。
タイトルが「怪物」だけに、映画の中で怪物を探してしまう。
誰が怪物なんだろう?湊?いやいや依里?
でも、どんどん覆されてゆくのだ。
いじめ、隠蔽、モンスターペアレント、虐待、ひとり親家庭・・・日本が抱える「怪物」
で、観終わって怪物の正体がわかった。
怪物は、この日本の社会が抱えるとてつもなく大きな怪物だった。
それは、いじめや隠蔽、モンスターペアレント問題、虐待、ひとり親家庭の問題などなど。
抱えきれないほどの怪物を、日本社会は作り出してしまったのである。
今後、この怪物と、どう向き合ってゆくのだろう。
これは、都市部だけで起きている問題ではない
舞台は田舎町である。都市部ではない。
それだけ、日本の社会に根付いてしまっている怪物。
怪物は日本の隅々を食いつぶしつつある。
田舎町でさえ例外ではないのだ。
そこに、絶望感さえ生まれてくる。
主人公の子ども2人は、一番純粋だった
この映画の主人公の2人の子ども。
映画を観終わると、怪物だと思われた2人が、実は一番純粋だったことに気づく。
ラストシーン。
嵐の中で、土砂に飲み込まれた車両から抜け出して、快晴の山間部の草むらを走る2人の姿があった。
真相は分からないが、ボクは彼らは死んで天国にいると感じた。
あの怪物の世界からの脱出を、二人は成功したのだと思う。
鑑賞後。
奥深い映画の余韻に浸っている自分に気づいた。
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